今日の山の中は陰ができて深く黒い緑だった。
空は雲のない秋晴れの空。
なのに山の中は深く黒い緑だった。
山道を歩いていると、普段の山とは違う静寂を感じる。
また、秋祭りのにぎやかな太鼓の音が遠くに聞こえる
ことが、どういうわけか静寂と感じる。
静かに歩く山道に、やまじのぎくを見つけた。
うすい紫いろの小さな野菊。
暗い山道に光がさすように、そっと咲いている。
光も影も静かなことを教えてくれる。
やまじのぎく。
色を見つけたから周りの暗さを感じた。
咲く花が咲かないと影が表に現れない。
影は影とならないと光を感じない。
表も裏もない世界。
支えあい引き出しあい、
そのものがひきたつ。
山の陰にひっそり咲く静かな花に教えてもらう。
梅本亜祐子
空は雲のない秋晴れの空。
なのに山の中は深く黒い緑だった。
山道を歩いていると、普段の山とは違う静寂を感じる。
また、秋祭りのにぎやかな太鼓の音が遠くに聞こえる
ことが、どういうわけか静寂と感じる。
静かに歩く山道に、やまじのぎくを見つけた。
うすい紫いろの小さな野菊。
暗い山道に光がさすように、そっと咲いている。
光も影も静かなことを教えてくれる。
やまじのぎく。
色を見つけたから周りの暗さを感じた。
咲く花が咲かないと影が表に現れない。
影は影とならないと光を感じない。
表も裏もない世界。
支えあい引き出しあい、
そのものがひきたつ。
山の陰にひっそり咲く静かな花に教えてもらう。
梅本亜祐子