画像は「薔薇十字の護符(タリズマン)」で、魔術結社「ゴールデン・
ドーン」と、その流れを汲む所では、ある位階になった時に、
この十字を木などの材質で作って聖別の儀式を施し、法衣の上から
この十字を首からかける事になっていますが、画像の付録は紙に
印刷されており、切り抜いて両面をそのまま貼り付ける、若し望むなら、
木や厚紙などの丈夫な素材を挟んで貼り付け、そのまま使用出来るように
なっています。
この十字の表面の図象が描かれた羊皮紙のポスターは、現在
「トライアングル」にて、販売されており、「外からの影響に対する防御と
心の平穏を維持する効力を持つ」という説明があります。
https://triangle.nu/magic/index.php?main_page=product_info&products_id=709
このタリズマンの聖別方法は若干複雑ですが、このタリズマンが非常に
有用であるとの事で、聖別・使用方法が、90年代に誌上で紹介されました。
以下、そちらより抄掲させて頂きます。
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「薔薇十字のタリズマン」とは、「ゴールデン・ドーン:の上位会員が儀式に
おいて着用した図形であり、計り知れない叡智と霊力が込められている。
自分の手で製作・聖別したものを、儀式や瞑想の際に首にかけると、魔術師の
アストラル体が強化され、体の上に白い体をまとったかのように、外部からの
霊的な悪影響を、未然に防ぐ事が出来るのだ。
【自分だけの特別なタリズマンを作る!】
まず(画像のものを)きれいに切り取る。
タリズマンの十字の四本の腕は、四大元素の象徴である。
すなわち、上が風、右が水、下が地、左が火であり、地の上の白い部分は、
聖霊を表している。
中央の薔薇の22枚の花弁は、「生命の木」の「径(パス)」に対応し、また
最外周の12枚の花弁は、黄道12宮、その内側の花弁は7惑星を表す。
薔薇の背後から放射する白光に描かれた文字は、磔刑のイエスの頭上に
掲げられた文字「INRI」である。
そして、裏面下部には、所有者たる魔術師の魔術名を記入する。
名前は昔はラテン語が用いられたが、現代は何語でもよい。
深い瞑想に入っている時に、ふと自分の真の名前に気づく事もあるし、また
普段から何となく気になる名前のようなものがある人は、それを魔術名にしても
よい。
いずれにしても、インスピレーションを生かして、自分のアイデンティティを
投影出来る名前を選ぶ事だ。
そのようにして選んだ魔術名は、ある意味あなたそのものであり、強い力を持つ
ものであるから、みだりに人に教えない方が良い。
魔術名を記入したら、表面と裏面を貼り合わせる。
その際、貼り合わせる面に簡単なポケットを作り、そこに「
宇宙へのリクエスト」
の願望を書いた紙を入れて聖別して身に着けていると、その効果は一層
大きくなる。
また、そのまま貼り合わせても良いが、補強として薄い板や厚紙を用いれば、
よりよいものが出来る。
出来上がったタリズマンは他人に触れさせてはならず、使わない時は、絹か
リンネルに包んでおくようにする。
そして、これを身に着ける時は、黄色い絹の布を用いるのが本式であるが、
リボンなどで代用してもよい。
【叡智と霊力を封印するタリズマンの聖別儀礼】
①祭壇上に、キャンドル、香、水、塩を配置し、中央にタリズマンを置いて、
次の言葉を唱える。
「ヘカス・ヘカス・エステ・ベベロイ」
②「
五芒星儀式」を行う。
③次の言葉を唱えながら、部屋の四方に、少量の塩を撒く。
「故に、はじめに火の業(わざ)を治むる司祭、大きに鳴り響きたる
海の祓いの水を撒くべし。」
④次の言葉を唱えながら、部屋の四方にキャンドルをかざす。
「幻のことごとくが消え去りたるのち、汝、かの聖なる形なき火を見ん。
その火、大宇宙の隠れたる深淵より、ほとばしり来るなり。
汝、火の声を聞くべし。」
⑤時計回りに、祭壇の周りを3回周行し、初めの場所に戻って、次の祈りを
行う。
「聖なるかな御身、自然によりて創られざる者よ。
聖なるかな御身、広大にして全能なる者よ。
光と闇の主よ。」
⑥薔薇十字の上の空中に、丸の中の十字を描く。
薔薇の中心部分の上に、直立するように描くと良い。
そして、次のように唱える。
「おお御身、天にまします最も崇高なる御方、かの季節のテファレトの輝ける
太陽によりて、表さるる御方よ、我、御身に祈らん。
これなるは、御身が栄光のために、大いなる作業の助成のために、純粋なる
魂と愛によりて作りたる、薔薇十字が象徴なり。
御身、これなる象徴に、最も貴(たか)き徳を授け給え。
神名イエホヴァ、及びイエホヴァ・エロア・ヴェ・ダートの大いなる御名において。
畏くも我、御身に祈らん。
偉大なる天使ラファエル、及び力強き大天使ミカエルが、わが紋章に力を
与え、輝かしきシュメシュの天球を通じ、我も大いなる秘密に導かん力と
徳を与えられんことを。」
この祈りの間、両手と両目を天に向けて上げる。
⑦創世記より、次の章句を唱え、タリズマンの白い部分の上に、直立する
六芒星を描く。
「河ナハル、エデンより出て園を潤し、かしこより分かれて4つの源となれり。」
⑧聖霊の五芒星を描く。
⑨タリズマンの赤い火の腕に向けて、火の召喚の五芒星を描き、次のように
唱える。
「その第一の名はピションという。
これは金あるハビラの全地を巡るものなり。
その地の金は善し。
ブドラクと碧玉、かしこにあり。」
⑩青い水の腕に向けて、水の召喚の五芒星を描き、次のように唱える。
「第2の河の名は、ギホンという。
これは、クシュの全地を巡るものなり。」
⑪黄色い風の腕に向けて、風の召喚の五芒星を描き、次のように唱える。
「第3の河の名はチグリスという。
これはアシュマルの東に流るるものなり。」
⑫地の腕に向けて、地の召喚の五芒星を描き、唱える。
「第4の河は、ユーフラテスなり。」
⑬タリズマン中央の薔薇の12枚の花弁の上に、左から右へと円を描き、
「アドナイ」と言う。
⑭その内側の7枚の花弁の上に円を描き、「アラリタ」と言う。
⑮中心部の花弁の上に円を描き、「イエホヴァ」と言う。
⑯上から下まで垂直の線を描き、「エヘイエー」と言う。
⑰右から左に水平の線を描き、「アラリタ」と言う。
⑱タリズマンを、布で包み、③と④の「火と水の浄化」によって閉式する。
⑲反時計回りに祭壇を3回周行し、次のように唱える。
「イェシュアーが御名において、我、この儀式によりて閉じ込められおりし
聖霊を解き放たん。」
⑳「
五芒星儀式」を行う。
こうして聖別されたタリズマンは、魔術的な力を持つようになる。
この聖別儀礼を願望ごとに行い、それを身に着ければ、必ずその願望を
成就する事が出来るだろう。