イスラム教は、元来は呪術的行為などを禁じていたようですが、
インドネシアにイスラム教が広がり始めた12世紀以降、インドネシアでは、
土着の神秘体系とイスラム教との一部複合があり、独特のイスラム魔術や、
魔術の修行者や苦行者が現れたとの事です。
この魔術の一部が、80年代に日本で一度紹介された事があり、
内容は、霊的な障害を追い払うもの、金銭的な恩恵を受けるもの、
心身の不調を癒すためのものなどが中心でしたが、魔術を行って
得られる結果は、全て「アラーの思し召し」であり、例え思い通りの
結果が得られなくても、それは神のみ旨である、という事が強調されて
いました。
中東系の魔術は他に、このブログでも以前に紹介させて頂いた、「エジプト
赤魔術」がありますが、中東が起源の魔術は、徹底的に身体を水で清め、
肉食の制限があり、白い衣類で体を包むという所が共通しているようです。
このイスラム魔術を行うには、本来は、イスラム教の信者となり、
一日5回のメッカへの礼拝を行うべきであるとの事ですが、それが出来ない
場合、最低限の作法を守るように、との事でした。
その最低限の作法とは、豚肉を食べない事(その他の肉食はイスラム魔術では
可)、そして、次の方法で身を清めて、頭から足まで、白い衣服で体を包むように
します。
①両手を手首まで三度洗う。
②右手に水を受け三度口をすすぐ。
③右手に水を受け三度鼻孔に吸い込み、すすぐ。
④顔を額の髪の生えぎわからあごまで、また両耳の所まで三度洗う。
⑤右腕次い左腕を、肘のところまで三度洗う。
⑥濡れた両手のひらで頭を前から後になでおろす。
⑦濡れた指で両耳孔と外側をぬぐうのがよいとされている(随意)。
⑧右足次いで左足をくるぶしまで水を注ぎながら三度、指の間までよく洗う。
そして「アザーン」を唱えるのですが、この魔術は、主に男性に向けて書いたもので
あり、こちらのサイトを読むと、「女性はアザーンをしてはいけない」とありますので、
女性が行う場合、もしかしたら、この部分を省略するべきかもしれません。
http://islamcenter.or.jp/jpn/procedure.salat.html
【アザーン】
アッラーフ アクバル (4回唱える)
アシュハド アン ラー イラーハ イッラッ=ラー (2回)
アシュハド アンナ ムハンマダン ラスールッ=ラー (2回)
ハイヤー アラッ=サラー (2回)
ハイヤー アラ=ル=ファラー (2回)
アッラーフ アクバル (2回)
ラー イラーハ イッラッ=ラー
そして、次の聖句を唱えます。
①アル・ファティハ・ラールヒ・サイディナ・ラスーリル・ラヒ・サッラル・
ラフ・アライヒ・ワッサラーム・ワー・アラ・アリヒ・ワ・アジャビヒ・ワタビ・エ・ヒ・
ウリ・ジャミ・エル・アン・バイエ・ワル・ムルサリン・アル・ファティハ
②アル・ファティハ・ラッルリ・ジャミ・エル・アウリヤ・エ・ワル・ウラマーエ・
ワッサリン・フィルバッリ・ワルバフリ・アジマイン・アル・ファティハ
③アル・ファティハ・リッサヒビ・ハトザル・ヒズビ・ワマン・サー・フィ・
ジャム・エヒ・ワリ・アバ・エヒ・ワーアーティザティヒ・ワリ・ジャミ・
エル・ムスリミナ・ワル・ムスリマティ・ワル・モクミナティ・アル・アフヤ・
エ・ミンフム・ワル・アムウァティ・ラフムル・ファティハ
この魔術を行う際には、傲慢な気持ちや妬み・欺きの心を捨てるべき事、
興味本位的な気持ちで行わない事、作法を間違えないようにする事などの
注意もあります。
特に作法は無視したりすると、効き目がないどころか、場合によっては
酷い目に合う事もあるとの事です。
画像の護符は、一般の病気に効く護符で、護符の中央に水の入った
コップを置き、その前で、病気が治り、健康になった自分を強くイメージする
瞑想を行った後、コップの水を飲み干す事を毎日繰り返していると、健康に
なるとの事です。
以下、「圧制者に報復する魔術」の抄掲です。
【圧制者に報復する魔術】
世の中には、自分の地位や権威にものを言わせて、人をいたぶったり、
馬鹿にする人がままいるものである。
こうした人は、自分が有利な状態にある事をかさにきている訳だから、
それが良くないという事を、判らせてやらなくてはいけない。
と言っても、非力な人にとって、それはまさに不可能な事であるから、これから
紹介する魔術テクニックを使うのである。
するとあなたは、表面上何もしなくても、相手に力を及ぼす事が出来るのだ。
勿論、結果がどう出るかは、アラーの思し召し次第だから判らないが、とにかく
相手は大なり小なり、自分のした事のために、嫌な目に遭うのである。
方法はまず、日の出か、人の寝静まった真夜中を選び、西に向かって礼拝し、
そしてアラーにこの術を使う許しを得る。
それから、確信を持って、次の呪文を10回唱える。
これは一日では止めず、効果が出るまで何日も続けなくてはならない。
「サ・アルトカー・ヤ・ガッファル・アフワン・ワタウバタン・ワビル・カフリ・
ヤ・カッハル・クッズ・マン・タハイ・ラ・ヤ・ジッバル・ヤ・カッハル・
ヤ・ザルバットシャス・シャディド・クッズ・ハッキ・ミム・マン・ザラマニ・
ワ・タ・アッダ・アライ・ヤ」