愛知 84
神奈川 74
どうだといわんばかりの表情を浮かべる森重。
ディフェンスリバウンドを奪い、手にはボールを持っている。
「おのれ!!」
「・・・。」にこ。
「森重!」
「ん。」
『パシ!!』
「!!!」
「!!」
「ガラ空きだ。」にか。
「おっ!見たか、天才による猿回しリバウンド!
そのためにあえててめーにリバウンドを獲らせたのだ!ハッハッハ!!」
「そうなのか!?」
「んなわけねぇだろ!!」
森重の死角から現れた清田。
見事に桜木と睨みあう森重の手の中から、ボールを奪い取った。
そして。
「くらえーー!!」
ゴール下のシュートを繰り出す。
だが。
「打たすか!」
横から天野。
完璧なタイミングで清田のシュートを狙った。
「天野!!」
「もらった!!」
「!!!」にか。
「!!」
清田は柔軟に体をくねらせ、ボールを後ろへ放った。
それはシュートではなく、パス。
そこには、ノーマークの山岡。
「ナイスパスっす!」
(ここで決めるのが、炎の男ですよね。三井さん。)
三井に憧れていた山岡。
3年生となり、陵南キャプテンを任させ、いつしか自分の夢を追い求める姿は次第に薄れていった。
だが、三井のそのプレーを眼に焼きついていた。
幾度となく、3Pを決めてきた三井の姿がプレーバックした。
『パシ!!』
「打てーー!!」
「山岡先輩!!」
『シュ!』
指先に集中し、ボールに力を伝え、回転を与える。
『クルクル。』
綺麗に回転するボール。
「3Pーーーーー!!」
「入れーーーー!!」
「!!!」にっ。
「んっ!!」
山岡は桜木に視線を送った。
『キュッ!!!』
『ダン!!』
「ん!!」
「なにーー!!」
「まっまさか!!」
「えーー!!!」
『パシ!!』
「おりゃーーー!!!」
「決めろ!!桜木ーーー!!!」
『ドガァ!!!!』
「あぁーーーーー!!!」
「パッパスだーーーー!!!」
「またアリウーーーーープ!!」
「桜木がすげーーーー!!!」
会場が爆発する。
「なっなんてことだーー!!!」
「パスだったとは!!!」
「8点差!!!!」
愛知 84
神奈川 76
山岡は3Pではなく、桜木へのパスを選んだ。
(俺は三井さんみたいになれなくても十分。チームの主役は俺じゃない。)
「よくやった!ナイスパスだ!!」
「アンビリーバブルやーー!!」
「凄い!!!」
「いい判断だ。勢いに任せず、より確実な方法を判断し、咄嗟に変えた。
そして、それに応えた桜木。素晴らしいコンビプレーだ。」
と高頭。
「山岡君!!凄い!!」
「どうですか!!ハルコさん!この天才桜木の活躍は!」
「完璧だよ!!」
「ハルコさん・・・。」ほわーー。
してやったりの顔をする桜木。
「山猿にしてはジョーデキだったぜ。」
「桜木こそな。もう1本いくよ!」
「おうよ!!」
「あたれーーーー!!!」
「もう1本だーーー!!」
「いけーー!!お兄ちゃん!!!」
「ちっ。面倒なやつらを乗せちまったかな・・・。こっちだ、青木!」
『パシ!』
ボールは、素早くエンドの青木から天野へ。
ここで、神奈川は勝負に出た。
『キュッ!!』
『キュッキュキュ!!』
「止めるぞ!」
「はいよ!!」
清田、山岡のGコンビが天野を襲った。
「ダブルチームだーーー!!!」
「勢いづいてきたぞ!!!」
「ノッてきたーーー!!!」
「ハーフラインは超えさせねぇ。」
「らしいっすよ。」にこ。
「上等だ。」にや。
『キュッキュ!!!』
『キュ!』
『ダムダムッダム!!』
パスはおろか、一歩も進ませない鬼気迫るディフェンス。
「すごいプレスだーーー!!」
「あれでは、天野は攻められない!!!」
「当たり前だ。清田はもちろん、他のやつらにも海南伝統のプレスを叩き込んだのだ。
そう簡単に抜かれてもらっては困る。」
と高頭。
試合残り時間7分を切った。
更に得点を詰めるべく、仕掛けた神奈川。
果たして、追いつけることができるのか。
愛知 84
神奈川 76
続く。
神奈川 74
どうだといわんばかりの表情を浮かべる森重。
ディフェンスリバウンドを奪い、手にはボールを持っている。
「おのれ!!」
「・・・。」にこ。
「森重!」
「ん。」
『パシ!!』
「!!!」
「!!」
「ガラ空きだ。」にか。
「おっ!見たか、天才による猿回しリバウンド!
そのためにあえててめーにリバウンドを獲らせたのだ!ハッハッハ!!」
「そうなのか!?」
「んなわけねぇだろ!!」
森重の死角から現れた清田。
見事に桜木と睨みあう森重の手の中から、ボールを奪い取った。
そして。
「くらえーー!!」
ゴール下のシュートを繰り出す。
だが。
「打たすか!」
横から天野。
完璧なタイミングで清田のシュートを狙った。
「天野!!」
「もらった!!」
「!!!」にか。
「!!」
清田は柔軟に体をくねらせ、ボールを後ろへ放った。
それはシュートではなく、パス。
そこには、ノーマークの山岡。
「ナイスパスっす!」
(ここで決めるのが、炎の男ですよね。三井さん。)
三井に憧れていた山岡。
3年生となり、陵南キャプテンを任させ、いつしか自分の夢を追い求める姿は次第に薄れていった。
だが、三井のそのプレーを眼に焼きついていた。
幾度となく、3Pを決めてきた三井の姿がプレーバックした。
『パシ!!』
「打てーー!!」
「山岡先輩!!」
『シュ!』
指先に集中し、ボールに力を伝え、回転を与える。
『クルクル。』
綺麗に回転するボール。
「3Pーーーーー!!」
「入れーーーー!!」
「!!!」にっ。
「んっ!!」
山岡は桜木に視線を送った。
『キュッ!!!』
『ダン!!』
「ん!!」
「なにーー!!」
「まっまさか!!」
「えーー!!!」
『パシ!!』
「おりゃーーー!!!」
「決めろ!!桜木ーーー!!!」
『ドガァ!!!!』
「あぁーーーーー!!!」
「パッパスだーーーー!!!」
「またアリウーーーーープ!!」
「桜木がすげーーーー!!!」
会場が爆発する。
「なっなんてことだーー!!!」
「パスだったとは!!!」
「8点差!!!!」
愛知 84
神奈川 76
山岡は3Pではなく、桜木へのパスを選んだ。
(俺は三井さんみたいになれなくても十分。チームの主役は俺じゃない。)
「よくやった!ナイスパスだ!!」
「アンビリーバブルやーー!!」
「凄い!!!」
「いい判断だ。勢いに任せず、より確実な方法を判断し、咄嗟に変えた。
そして、それに応えた桜木。素晴らしいコンビプレーだ。」
と高頭。
「山岡君!!凄い!!」
「どうですか!!ハルコさん!この天才桜木の活躍は!」
「完璧だよ!!」
「ハルコさん・・・。」ほわーー。
してやったりの顔をする桜木。
「山猿にしてはジョーデキだったぜ。」
「桜木こそな。もう1本いくよ!」
「おうよ!!」
「あたれーーーー!!!」
「もう1本だーーー!!」
「いけーー!!お兄ちゃん!!!」
「ちっ。面倒なやつらを乗せちまったかな・・・。こっちだ、青木!」
『パシ!』
ボールは、素早くエンドの青木から天野へ。
ここで、神奈川は勝負に出た。
『キュッ!!』
『キュッキュキュ!!』
「止めるぞ!」
「はいよ!!」
清田、山岡のGコンビが天野を襲った。
「ダブルチームだーーー!!!」
「勢いづいてきたぞ!!!」
「ノッてきたーーー!!!」
「ハーフラインは超えさせねぇ。」
「らしいっすよ。」にこ。
「上等だ。」にや。
『キュッキュ!!!』
『キュ!』
『ダムダムッダム!!』
パスはおろか、一歩も進ませない鬼気迫るディフェンス。
「すごいプレスだーーー!!」
「あれでは、天野は攻められない!!!」
「当たり前だ。清田はもちろん、他のやつらにも海南伝統のプレスを叩き込んだのだ。
そう簡単に抜かれてもらっては困る。」
と高頭。
試合残り時間7分を切った。
更に得点を詰めるべく、仕掛けた神奈川。
果たして、追いつけることができるのか。
愛知 84
神奈川 76
続く。