愛知 83
神奈川 72
『ピィーーーー!!』
「バスケットカウントーー!!!」
審判が激しく2本の指を振り下ろす。
「!!!」
「!!」
「なにーーー!!!」
「白!!#10!ブロッキング!!」
「バッバスカンだーー!!!」
「桜木のファウル!!!」
「うわぁーーー!!!」
「審判厳しい!!!」
「どこに眼をつ」
「桜木君!!!」
勢い良く審判に詰めかかろうとする桜木。
晴子が叫ぶ。
『クル。』
「ハルコさん!!」
「手を挙げて!!」
「ハッハルコさん・・・。」
(男桜木。ハルコさんのために、ここはだまって・・・。)
「ガルルルル。」
審判を睨みながら、手を挙げる桜木。
「ナイスファウルだよ。でも、次は気をつけてね。」
「はいっ。」
「もう、お前には負ける気はしない。」
「なんだと!!!おのれ!!ハルコさんとの愛の交信タイムの邪魔を!!!」
「愛の交信タイム?」
と晴子のとなりの高頭。
「いっいえ・・・。」
(バカ!桜木君!)
「桜木、お前は森重だけに集中しな。」
と山岡。
「あいつを止められるのは、桜木しかいないからな。」
と天沼が続ける。
「青木をフリーにした俺の責任だ。すまない。」
謝る大泉。
「おい!赤毛猿!!退場だけはするなよ!神奈川の恥になるからな!!」
「あっあれ!?いつもと雰囲気が違うで。」
「ふむ。他のメンバーはまだしも、清田が桜木を励ましているように見える。」
「チームが一つになった証拠です。ほっほっほ。」
「チームが一つ・・・。」
「本当に・・・。」
「今の彼らは負けない。」
(でも、11点差・・・。簡単に返せる得点差じゃありませんぞ!安西先生!)
『シュパ!!』
「森重決めたぞ!!!」
「12点差!!!」
「やばいぞ!追いつけるのか!!」
「意外とフリースローが入る!!」
「当たり前だ。ヒロシには、欠かさずフリースローの練習をさせているんだ。
並みのGよりも入るぞ。」
笑う冨名腰。
愛知 84
神奈川 72
(12点差・・・。こういうとき、牧さんなら・・。神さんなら・・・。ふーーー。)
「落ち着け。落ち着け。焦るな。焦るな。」
眼を閉じて、ぶつぶつ口ずさむ清田。
「早く運ばないと!」
「ん!」
「清田さん、早く運んで下さいよ!!」
「ん!!」
「時間がねぇんだ!早くしろ!!」
「ん!!!」
「野猿!!置いてくぞ!」
(こっこいつら・・・。)
『ダムダム!!』
「いいか、てめーら!しっかり、俺についてこいや!!」
「そうこなくっちゃ!」
「おう!」
「そうだろ!普通!!」
「おぉ!!清田君、凄い気合だ!!」
「でも、12点差。簡単に返せる得点差じゃないわ!」
ボールは、山岡へ。
山岡から天沼。
金田の隙をつき、ドライブを繰り出す。
天沼のキレのあるレイアップシュート。
『バチン!!』
「!!!」
「こいつ!!」
愛知の怪物こと森重が、容赦なく叩き落す。
「まだまだ!」
ルーズボールを拾い上げる山岡。
『キュ!』
「お前には何もさせない。」
対峙する天野。
「そんなに怖い顔しなさんなって。」
『ビィ!』
ボールは一度トップの清田の元へ返した。
「仕切りなおしだ。」
その言葉に、河本の腰が浮いた。
『ビュン!』
「!!!」
「!!」
(やべ!)
清田のペネトレイト。
河本を置き去る。
一直線に愛知ゴールを襲う。
(森重!きやがれ!!)
清田は森重の挙動に神経を集中。
だが。
「危ない!!」
『ブン!』
青木の手が、清田のドリブルを狙った。
「危ね!」
間一髪のところで交わす。
(チャンス!!)
『バン!』
叩きつけるように大泉へのバウンドパス。
『パシ!』
受け取った大泉がシュートを放った。
『ピク。』
『ダン!』
反応良く、ブロックに跳ぶ森重。
『チィ!』
「なに!!」
「あの距離から届きやがった!!」
「掠った!!」
わずかに指先が触れ、ボールの軌道が変化した。
ホップするシュート。
『バチン!!』
「ん。」
「!!!!」
「!!!」
『ドガァァ!!』
「おっ。」
振り返る森重の眼に飛び込む桜木の姿。
『ギシギシ・・・。』
「負ける気はしねぇだと。俺もてめーに負ける気はしねぇ。」
桜木が炸裂させたアリウープダンク。
「はっはっは。面白い。」
目の前に現れたライバルに嬉しさを覚え、森重は思わず大きな声で笑った。
愛知 84
神奈川 74
続く。
神奈川 72
『ピィーーーー!!』
「バスケットカウントーー!!!」
審判が激しく2本の指を振り下ろす。
「!!!」
「!!」
「なにーーー!!!」
「白!!#10!ブロッキング!!」
「バッバスカンだーー!!!」
「桜木のファウル!!!」
「うわぁーーー!!!」
「審判厳しい!!!」
「どこに眼をつ」
「桜木君!!!」
勢い良く審判に詰めかかろうとする桜木。
晴子が叫ぶ。
『クル。』
「ハルコさん!!」
「手を挙げて!!」
「ハッハルコさん・・・。」
(男桜木。ハルコさんのために、ここはだまって・・・。)
「ガルルルル。」
審判を睨みながら、手を挙げる桜木。
「ナイスファウルだよ。でも、次は気をつけてね。」
「はいっ。」
「もう、お前には負ける気はしない。」
「なんだと!!!おのれ!!ハルコさんとの愛の交信タイムの邪魔を!!!」
「愛の交信タイム?」
と晴子のとなりの高頭。
「いっいえ・・・。」
(バカ!桜木君!)
「桜木、お前は森重だけに集中しな。」
と山岡。
「あいつを止められるのは、桜木しかいないからな。」
と天沼が続ける。
「青木をフリーにした俺の責任だ。すまない。」
謝る大泉。
「おい!赤毛猿!!退場だけはするなよ!神奈川の恥になるからな!!」
「あっあれ!?いつもと雰囲気が違うで。」
「ふむ。他のメンバーはまだしも、清田が桜木を励ましているように見える。」
「チームが一つになった証拠です。ほっほっほ。」
「チームが一つ・・・。」
「本当に・・・。」
「今の彼らは負けない。」
(でも、11点差・・・。簡単に返せる得点差じゃありませんぞ!安西先生!)
『シュパ!!』
「森重決めたぞ!!!」
「12点差!!!」
「やばいぞ!追いつけるのか!!」
「意外とフリースローが入る!!」
「当たり前だ。ヒロシには、欠かさずフリースローの練習をさせているんだ。
並みのGよりも入るぞ。」
笑う冨名腰。
愛知 84
神奈川 72
(12点差・・・。こういうとき、牧さんなら・・。神さんなら・・・。ふーーー。)
「落ち着け。落ち着け。焦るな。焦るな。」
眼を閉じて、ぶつぶつ口ずさむ清田。
「早く運ばないと!」
「ん!」
「清田さん、早く運んで下さいよ!!」
「ん!!」
「時間がねぇんだ!早くしろ!!」
「ん!!!」
「野猿!!置いてくぞ!」
(こっこいつら・・・。)
『ダムダム!!』
「いいか、てめーら!しっかり、俺についてこいや!!」
「そうこなくっちゃ!」
「おう!」
「そうだろ!普通!!」
「おぉ!!清田君、凄い気合だ!!」
「でも、12点差。簡単に返せる得点差じゃないわ!」
ボールは、山岡へ。
山岡から天沼。
金田の隙をつき、ドライブを繰り出す。
天沼のキレのあるレイアップシュート。
『バチン!!』
「!!!」
「こいつ!!」
愛知の怪物こと森重が、容赦なく叩き落す。
「まだまだ!」
ルーズボールを拾い上げる山岡。
『キュ!』
「お前には何もさせない。」
対峙する天野。
「そんなに怖い顔しなさんなって。」
『ビィ!』
ボールは一度トップの清田の元へ返した。
「仕切りなおしだ。」
その言葉に、河本の腰が浮いた。
『ビュン!』
「!!!」
「!!」
(やべ!)
清田のペネトレイト。
河本を置き去る。
一直線に愛知ゴールを襲う。
(森重!きやがれ!!)
清田は森重の挙動に神経を集中。
だが。
「危ない!!」
『ブン!』
青木の手が、清田のドリブルを狙った。
「危ね!」
間一髪のところで交わす。
(チャンス!!)
『バン!』
叩きつけるように大泉へのバウンドパス。
『パシ!』
受け取った大泉がシュートを放った。
『ピク。』
『ダン!』
反応良く、ブロックに跳ぶ森重。
『チィ!』
「なに!!」
「あの距離から届きやがった!!」
「掠った!!」
わずかに指先が触れ、ボールの軌道が変化した。
ホップするシュート。
『バチン!!』
「ん。」
「!!!!」
「!!!」
『ドガァァ!!』
「おっ。」
振り返る森重の眼に飛び込む桜木の姿。
『ギシギシ・・・。』
「負ける気はしねぇだと。俺もてめーに負ける気はしねぇ。」
桜木が炸裂させたアリウープダンク。
「はっはっは。面白い。」
目の前に現れたライバルに嬉しさを覚え、森重は思わず大きな声で笑った。
愛知 84
神奈川 74
続く。