山王 14
湘北 10
スティール、そして連続シュートを成功させた宮城。
「もう1本!ディフェンス止めるぞ!!」
「おうよ!!」
「はい!!」
その気合は、湘北に勢いをもたらす。
「湘北が元気になってきましたで!!」
「宮城さんがいいムードを作ってますね。」
と上杉。
「このままいけば、逆転しそうですね。」
と黒川。
「いや、そうはいかないかもな。」
と仙道は下級生たちとは、反対意見だった。
『コク。』
福田も首を縦に振った。
加藤、柳葉、福原、加藤とボールは、細かく動く。
(パスを繋いで、最後は柳葉のところだろ!?)
ボールを持っている加藤の腕が、柳葉へ向けられる。
(やっぱり!)
宮城の視線は、柳葉に向けられた。
「!!」
だが、宮城の視界にボールは見当たらない。
「フェイクか!」
『ダム!』
加藤は冷静に、宮城の視線の逆方向からゴールに切れ込んだ。
「絶妙なパスフェイク!!」
「いけーー!!キャプテン!!」
『ダムダム!』
「シュートは打たせんぞ!タラ男!」
桜木が加藤の前に立ちふさがる。
「タラ男って誰ダスか!!」
その瞬間、加藤は桜木の頭上を越える優しいパスを放った。
「ぬっ。へなチョコパス!」
ふわーっと舞ったボールは、桜木の裏でポジションをとっている河田の下へ。
「グッ!」
桜木は、慌ててバックするが、河田の分厚い背中に進路を阻まれ、動けない。
ボールは、河田の伸ばした手の中にピッタリと収まった。
そして。
『シュパ!』
綺麗なゴール下のシュートが決まった。
「美紀男の初得点ーー!!」
「キャプテンのパス最高ー!!」
「河田、ナイッシュダス。」
「ふぁい。キャプテン。」
嬉しそうな表情を浮かべる河田。
(ようやく1本入った。よし、ここからもっと頑張るぞ!
僕がポジションさえ取れば、キャプテンがパスをくれるんだ!)
「おのれ!タラ男め。」
「すまねぇ。花道。今のは俺のミスだ。」
「リョーちん、気にするな。さっさと同点に追いつこうぜ。」
「OK!」
(花道に慰められるとはよ。)にこ。
「おい、てめー。攻める気あんのか?」
「そう焦るな。楽しみはこれからだ。」
「・・・。」
「お前の成長はよくわかったぜ。だが、まだまだだ。」
「・・・。」
(にゃろう。)
「悔しかったら、早く俺を本気にさせるんだな。」
「いますぐ。」
「楽しみにしてるぜ。」
ジワジワと燃え始める沢北と流川の戦い。
(沢北のやつ、試合前に初めから全力を出せといったおいたのに、まだ集中していない。
ムラがあるところは、やっぱり全く治っていないな。)
と堂本。
山王 16
湘北 10
湘北のオフェンス。
(試合は始まったばかり、焦ることはねぇ。)
宮城は、冷静にボールを運ぶ。
柳を見る。
完全に抑えられている。
(ちっ。さすがだな。柳の動きを的確に捉えてやがる。)
桜木は、ゴール下で激しく河田とポジション争い。
河田の重い体に、思うようにポジションが取れない。
(さすがの花道もてこずってやがる。ならば。)
白田に視線を向ける。
その瞬間。
「あれこれ考えすぎダス。」
加藤の手が伸びてきた。
宮城は咄嗟にフロントチェンジ。
これが功を奏し、加藤を交わす。
(おっ、ラッキー!)
「もう1本決めてやるぜー!!」
宮城が、三度ゴールを狙いにいく。
(パスくれ!パスくれ!パスくれ!パスくれ!パスくれ!)
そこにサイドから切れてくる流川が、パスを要求する。
(流川!)
宮城は、沢北をひきつけるようにドリブルをし、流川にパスを通した。
「流川だーーー!!」
「沢北のマークが遅れている!!」
流川はパスをもらうや否や、ジャンプシュートの体勢。
『ガシ!』
桜木は、河田を素早くスクリーンアウト。
(速い!なんで、こんなに速くスクリーンアウトができるの!?)
「外せ!キツネ!」
ゴール下で叫ぶ桜木。
(誰が・・・。)
「外すか!どあほう!!」
流川、ジャンプ。
「そんな単純なシュートを打たすかよ!」
流川の右から、沢北がシュートチェック。
「!!」
「!!!」
「なーーにーー!」
流川は、ボールを左手に持ち替える。
そして、手首を使って、左手でシュートを放った。
(スナップシュートか!だが、その距離から届くかよ!!)
『パサ。』
沢北が振り向くと、静かにネットを揺らすボールが見えた。
「なっ!!」
「決めたぜ。」
「ふっ、さっきの言葉がだいぶ利いたようだな。」
「いいから、本気できやがれ。」
「よかろう。予定と少し違うが、あっ!!人の話を最後まで聞け!!」
すぐさま湘北コートに戻る流川であった。
(見せてやるよ。本物を。)にや。
沢北は不敵に笑った。
山王 16
湘北 12
続く。
湘北 10
スティール、そして連続シュートを成功させた宮城。
「もう1本!ディフェンス止めるぞ!!」
「おうよ!!」
「はい!!」
その気合は、湘北に勢いをもたらす。
「湘北が元気になってきましたで!!」
「宮城さんがいいムードを作ってますね。」
と上杉。
「このままいけば、逆転しそうですね。」
と黒川。
「いや、そうはいかないかもな。」
と仙道は下級生たちとは、反対意見だった。
『コク。』
福田も首を縦に振った。
加藤、柳葉、福原、加藤とボールは、細かく動く。
(パスを繋いで、最後は柳葉のところだろ!?)
ボールを持っている加藤の腕が、柳葉へ向けられる。
(やっぱり!)
宮城の視線は、柳葉に向けられた。
「!!」
だが、宮城の視界にボールは見当たらない。
「フェイクか!」
『ダム!』
加藤は冷静に、宮城の視線の逆方向からゴールに切れ込んだ。
「絶妙なパスフェイク!!」
「いけーー!!キャプテン!!」
『ダムダム!』
「シュートは打たせんぞ!タラ男!」
桜木が加藤の前に立ちふさがる。
「タラ男って誰ダスか!!」
その瞬間、加藤は桜木の頭上を越える優しいパスを放った。
「ぬっ。へなチョコパス!」
ふわーっと舞ったボールは、桜木の裏でポジションをとっている河田の下へ。
「グッ!」
桜木は、慌ててバックするが、河田の分厚い背中に進路を阻まれ、動けない。
ボールは、河田の伸ばした手の中にピッタリと収まった。
そして。
『シュパ!』
綺麗なゴール下のシュートが決まった。
「美紀男の初得点ーー!!」
「キャプテンのパス最高ー!!」
「河田、ナイッシュダス。」
「ふぁい。キャプテン。」
嬉しそうな表情を浮かべる河田。
(ようやく1本入った。よし、ここからもっと頑張るぞ!
僕がポジションさえ取れば、キャプテンがパスをくれるんだ!)
「おのれ!タラ男め。」
「すまねぇ。花道。今のは俺のミスだ。」
「リョーちん、気にするな。さっさと同点に追いつこうぜ。」
「OK!」
(花道に慰められるとはよ。)にこ。
「おい、てめー。攻める気あんのか?」
「そう焦るな。楽しみはこれからだ。」
「・・・。」
「お前の成長はよくわかったぜ。だが、まだまだだ。」
「・・・。」
(にゃろう。)
「悔しかったら、早く俺を本気にさせるんだな。」
「いますぐ。」
「楽しみにしてるぜ。」
ジワジワと燃え始める沢北と流川の戦い。
(沢北のやつ、試合前に初めから全力を出せといったおいたのに、まだ集中していない。
ムラがあるところは、やっぱり全く治っていないな。)
と堂本。
山王 16
湘北 10
湘北のオフェンス。
(試合は始まったばかり、焦ることはねぇ。)
宮城は、冷静にボールを運ぶ。
柳を見る。
完全に抑えられている。
(ちっ。さすがだな。柳の動きを的確に捉えてやがる。)
桜木は、ゴール下で激しく河田とポジション争い。
河田の重い体に、思うようにポジションが取れない。
(さすがの花道もてこずってやがる。ならば。)
白田に視線を向ける。
その瞬間。
「あれこれ考えすぎダス。」
加藤の手が伸びてきた。
宮城は咄嗟にフロントチェンジ。
これが功を奏し、加藤を交わす。
(おっ、ラッキー!)
「もう1本決めてやるぜー!!」
宮城が、三度ゴールを狙いにいく。
(パスくれ!パスくれ!パスくれ!パスくれ!パスくれ!)
そこにサイドから切れてくる流川が、パスを要求する。
(流川!)
宮城は、沢北をひきつけるようにドリブルをし、流川にパスを通した。
「流川だーーー!!」
「沢北のマークが遅れている!!」
流川はパスをもらうや否や、ジャンプシュートの体勢。
『ガシ!』
桜木は、河田を素早くスクリーンアウト。
(速い!なんで、こんなに速くスクリーンアウトができるの!?)
「外せ!キツネ!」
ゴール下で叫ぶ桜木。
(誰が・・・。)
「外すか!どあほう!!」
流川、ジャンプ。
「そんな単純なシュートを打たすかよ!」
流川の右から、沢北がシュートチェック。
「!!」
「!!!」
「なーーにーー!」
流川は、ボールを左手に持ち替える。
そして、手首を使って、左手でシュートを放った。
(スナップシュートか!だが、その距離から届くかよ!!)
『パサ。』
沢北が振り向くと、静かにネットを揺らすボールが見えた。
「なっ!!」
「決めたぜ。」
「ふっ、さっきの言葉がだいぶ利いたようだな。」
「いいから、本気できやがれ。」
「よかろう。予定と少し違うが、あっ!!人の話を最後まで聞け!!」
すぐさま湘北コートに戻る流川であった。
(見せてやるよ。本物を。)にや。
沢北は不敵に笑った。
山王 16
湘北 12
続く。