うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#321 【華麗なパスワーク】

2010-06-17 | #11 湘北 選抜編
山王 24
湘北 16




第2Q、山王は第1Qと打って変わって、インサイドで勝負をしてきた。


オフェンスの起点は、PF福原。

この選抜からスタメンを務める福原は、潜在能力、器用さを見抜いた堂本監督が、
一から鍛え上げた秘蔵っ子であった。




(沢北や柳葉のように、突出したスキルを持っているわけではないが、
福原は全てでベターなスキルを持っている。)




「白田!お前は俺が山王にいったことを責任からの逃げといったな?どうだ、これが逃げに見えるか?」

「・・・。」

「俺は、アメリカにいく!」

「あっアメリカ!!」

「通用するとかしないとかじゃない、肌で本場のバスケを感じたいんだ。
だから、俺は昔の仲間なんて全て忘れた。俺は未来だけを見る!!」

「福原・・・。」




湘北のオフェンス。


(あの福原とかいうやろー、巧いな。
だが・・・、うちの白田だって負けてねぇはずだ!作戦に変更はなし!!)



『ガシ!』


『キュ!』


山王ゴール下では、4つ体が激しいポジション争いをしている。


『ザッ!!』


河田の前でポジションを奪う桜木。



「リョーちん!パス!!」

桜木は、大きく手を振りパスを要求する。



だが。



「簡単にはいれさせないダス。」


加藤がインサイドへのパスを警戒。

宮城からのパスコースを塞ぐ。


(ちっ、仕方ねぇな。)



『ビィ!』


ノールックパス。


『キュ!』


『キュッ!』


山王選手に緊張が走る。



「やっぱり、おまえしかいないようだな。」

「・・・。」

ボールは、流川の下へ。



だが、沢北の言葉を無視するかのように、流川はボールを優しく放った。



『フワァ。』



「パス!!!」

驚く沢北。


『パシ!』


「上出来だ!流川ーー!!!」

ボールは、ハイポ桜木に渡った。


(へっ、どうだ、驚いたろ、沢北!今の流川には、山王、いやお前に勝つことしか頭にねぇ。
例え、それが花道と協力してもだ。)にやり。



角度を変えることによって、ハイポの桜木へボールを入れる。

しかも、流川という山王の盲点を突いた位置からのパス。

宮城の思惑通りだった。


「ナイスパスだ!流川!!」

宮城は嬉しそうにいった。


「お前が桜木にパス!!」

「負けるよりましだ。」



桜木は河田を背負い、ハイポの位置からゴールを狙う。



『キュッキュキュ!』


『キュ!!』


ピボッドと小刻みなフェイントを織り交ぜ、河田を抜く。




「横なら桜木だ。」

と仙道。




『キュ!』


そこに加藤と柳葉が囲みにきた。




「山王のヘルプが速い!!!」

「桜木が囲まれる!!」




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<<回想>>

2分間のインターバル。


宮城と桜木、白田の作戦。

「花道が、ハイポでボールを受けたら、2回目からは必ずお前を囲みに来るはずだ。」

「複数でこの天才を止めようと。」

「あぁ。だから、囲まれる前にさばけ!ノーマークを見つけ、すぐにパスだ!!」

「いつもやっとるぜ!」

「わかってる。だが、いつもよりも速くだ!相手は山王、対応は他のチームと比べ物にならないくらい速い。
ぐずぐずしているとすぐに囲まれちまう。
白田は、花道にタイミングをあわせて、ゴール下でポジショニングだ。湘北のチームワークを見せてやれ。」

「わかりました。任せておいてください!」

「天才のパスと視野の広さをもってすれば、問題はないはずだ。
任せたぜ、花道!」

「当たり前だ!ハクタスが点を獲るのは納得できねぇが、キツネよりはましだ!」



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(ハクタス!)


ゴール下の白田に眼を向ける桜木。


だが、白田へのパスコースは福原によって、遮られている。


「福原!」

(2度も簡単にとらせるか!)


(バカタレ!出せないではないか!)



「花道!」

柳とポジションチェンジをした宮城が0°近くまで下がっていた。



「リョーちん!」

桜木は、高くジャンプし、宮城にパスを通した。



『バス!』


『サッ!』


『ダン!』



宮城は、すぐにインサイドへバウンドパスを放った。

そこには、前を防ぐ福原の裏をかき、違う角度のポジションを奪っていた白田。



『シュパ!』



横から跳んでくる福原のチェックを物ともせず、ゴール下のシュートを決めた。

湘北の3角パスが、山王インサイドから得点を奪った。


「いいぞ!花道!!白田もナイッシュ!!」

「さすが天才!ハッハッハ。」

「キャプテン、ナイスパスです。」


(くそう、白田。)

(俺は勝つ!柳のためにも!)




「湘北の華麗なパスワーク・・・。えらく成長してるやないですか!!」

「しかも、流川さんが、あの位置から桜木さんにパスですか?」

「なんか、プレーの幅が広がりましたね。」

「1on1だけが、オフェンスだと思っていたあのころの流川が懐かしいな。」にこ。


(45°からハイポへパス。)

福田は眼に焼き付けていた。




山王 24
湘北 18







続く。