山王 24
湘北 16
第2Q、山王は第1Qと打って変わって、インサイドで勝負をしてきた。
オフェンスの起点は、PF福原。
この選抜からスタメンを務める福原は、潜在能力、器用さを見抜いた堂本監督が、
一から鍛え上げた秘蔵っ子であった。
(沢北や柳葉のように、突出したスキルを持っているわけではないが、
福原は全てでベターなスキルを持っている。)
「白田!お前は俺が山王にいったことを責任からの逃げといったな?どうだ、これが逃げに見えるか?」
「・・・。」
「俺は、アメリカにいく!」
「あっアメリカ!!」
「通用するとかしないとかじゃない、肌で本場のバスケを感じたいんだ。
だから、俺は昔の仲間なんて全て忘れた。俺は未来だけを見る!!」
「福原・・・。」
湘北のオフェンス。
(あの福原とかいうやろー、巧いな。
だが・・・、うちの白田だって負けてねぇはずだ!作戦に変更はなし!!)
『ガシ!』
『キュ!』
山王ゴール下では、4つ体が激しいポジション争いをしている。
『ザッ!!』
河田の前でポジションを奪う桜木。
「リョーちん!パス!!」
桜木は、大きく手を振りパスを要求する。
だが。
「簡単にはいれさせないダス。」
加藤がインサイドへのパスを警戒。
宮城からのパスコースを塞ぐ。
(ちっ、仕方ねぇな。)
『ビィ!』
ノールックパス。
『キュ!』
『キュッ!』
山王選手に緊張が走る。
「やっぱり、おまえしかいないようだな。」
「・・・。」
ボールは、流川の下へ。
だが、沢北の言葉を無視するかのように、流川はボールを優しく放った。
『フワァ。』
「パス!!!」
驚く沢北。
『パシ!』
「上出来だ!流川ーー!!!」
ボールは、ハイポ桜木に渡った。
(へっ、どうだ、驚いたろ、沢北!今の流川には、山王、いやお前に勝つことしか頭にねぇ。
例え、それが花道と協力してもだ。)にやり。
角度を変えることによって、ハイポの桜木へボールを入れる。
しかも、流川という山王の盲点を突いた位置からのパス。
宮城の思惑通りだった。
「ナイスパスだ!流川!!」
宮城は嬉しそうにいった。
「お前が桜木にパス!!」
「負けるよりましだ。」
桜木は河田を背負い、ハイポの位置からゴールを狙う。
『キュッキュキュ!』
『キュ!!』
ピボッドと小刻みなフェイントを織り交ぜ、河田を抜く。
「横なら桜木だ。」
と仙道。
『キュ!』
そこに加藤と柳葉が囲みにきた。
「山王のヘルプが速い!!!」
「桜木が囲まれる!!」
-----------------------------------------------------------------------
<<回想>>
2分間のインターバル。
宮城と桜木、白田の作戦。
「花道が、ハイポでボールを受けたら、2回目からは必ずお前を囲みに来るはずだ。」
「複数でこの天才を止めようと。」
「あぁ。だから、囲まれる前にさばけ!ノーマークを見つけ、すぐにパスだ!!」
「いつもやっとるぜ!」
「わかってる。だが、いつもよりも速くだ!相手は山王、対応は他のチームと比べ物にならないくらい速い。
ぐずぐずしているとすぐに囲まれちまう。
白田は、花道にタイミングをあわせて、ゴール下でポジショニングだ。湘北のチームワークを見せてやれ。」
「わかりました。任せておいてください!」
「天才のパスと視野の広さをもってすれば、問題はないはずだ。
任せたぜ、花道!」
「当たり前だ!ハクタスが点を獲るのは納得できねぇが、キツネよりはましだ!」
-----------------------------------------------------------------------
(ハクタス!)
ゴール下の白田に眼を向ける桜木。
だが、白田へのパスコースは福原によって、遮られている。
「福原!」
(2度も簡単にとらせるか!)
(バカタレ!出せないではないか!)
「花道!」
柳とポジションチェンジをした宮城が0°近くまで下がっていた。
「リョーちん!」
桜木は、高くジャンプし、宮城にパスを通した。
『バス!』
『サッ!』
『ダン!』
宮城は、すぐにインサイドへバウンドパスを放った。
そこには、前を防ぐ福原の裏をかき、違う角度のポジションを奪っていた白田。
『シュパ!』
横から跳んでくる福原のチェックを物ともせず、ゴール下のシュートを決めた。
湘北の3角パスが、山王インサイドから得点を奪った。
「いいぞ!花道!!白田もナイッシュ!!」
「さすが天才!ハッハッハ。」
「キャプテン、ナイスパスです。」
(くそう、白田。)
(俺は勝つ!柳のためにも!)
「湘北の華麗なパスワーク・・・。えらく成長してるやないですか!!」
「しかも、流川さんが、あの位置から桜木さんにパスですか?」
「なんか、プレーの幅が広がりましたね。」
「1on1だけが、オフェンスだと思っていたあのころの流川が懐かしいな。」にこ。
(45°からハイポへパス。)
福田は眼に焼き付けていた。
山王 24
湘北 18
続く。
湘北 16
第2Q、山王は第1Qと打って変わって、インサイドで勝負をしてきた。
オフェンスの起点は、PF福原。
この選抜からスタメンを務める福原は、潜在能力、器用さを見抜いた堂本監督が、
一から鍛え上げた秘蔵っ子であった。
(沢北や柳葉のように、突出したスキルを持っているわけではないが、
福原は全てでベターなスキルを持っている。)
「白田!お前は俺が山王にいったことを責任からの逃げといったな?どうだ、これが逃げに見えるか?」
「・・・。」
「俺は、アメリカにいく!」
「あっアメリカ!!」
「通用するとかしないとかじゃない、肌で本場のバスケを感じたいんだ。
だから、俺は昔の仲間なんて全て忘れた。俺は未来だけを見る!!」
「福原・・・。」
湘北のオフェンス。
(あの福原とかいうやろー、巧いな。
だが・・・、うちの白田だって負けてねぇはずだ!作戦に変更はなし!!)
『ガシ!』
『キュ!』
山王ゴール下では、4つ体が激しいポジション争いをしている。
『ザッ!!』
河田の前でポジションを奪う桜木。
「リョーちん!パス!!」
桜木は、大きく手を振りパスを要求する。
だが。
「簡単にはいれさせないダス。」
加藤がインサイドへのパスを警戒。
宮城からのパスコースを塞ぐ。
(ちっ、仕方ねぇな。)
『ビィ!』
ノールックパス。
『キュ!』
『キュッ!』
山王選手に緊張が走る。
「やっぱり、おまえしかいないようだな。」
「・・・。」
ボールは、流川の下へ。
だが、沢北の言葉を無視するかのように、流川はボールを優しく放った。
『フワァ。』
「パス!!!」
驚く沢北。
『パシ!』
「上出来だ!流川ーー!!!」
ボールは、ハイポ桜木に渡った。
(へっ、どうだ、驚いたろ、沢北!今の流川には、山王、いやお前に勝つことしか頭にねぇ。
例え、それが花道と協力してもだ。)にやり。
角度を変えることによって、ハイポの桜木へボールを入れる。
しかも、流川という山王の盲点を突いた位置からのパス。
宮城の思惑通りだった。
「ナイスパスだ!流川!!」
宮城は嬉しそうにいった。
「お前が桜木にパス!!」
「負けるよりましだ。」
桜木は河田を背負い、ハイポの位置からゴールを狙う。
『キュッキュキュ!』
『キュ!!』
ピボッドと小刻みなフェイントを織り交ぜ、河田を抜く。
「横なら桜木だ。」
と仙道。
『キュ!』
そこに加藤と柳葉が囲みにきた。
「山王のヘルプが速い!!!」
「桜木が囲まれる!!」
-----------------------------------------------------------------------
<<回想>>
2分間のインターバル。
宮城と桜木、白田の作戦。
「花道が、ハイポでボールを受けたら、2回目からは必ずお前を囲みに来るはずだ。」
「複数でこの天才を止めようと。」
「あぁ。だから、囲まれる前にさばけ!ノーマークを見つけ、すぐにパスだ!!」
「いつもやっとるぜ!」
「わかってる。だが、いつもよりも速くだ!相手は山王、対応は他のチームと比べ物にならないくらい速い。
ぐずぐずしているとすぐに囲まれちまう。
白田は、花道にタイミングをあわせて、ゴール下でポジショニングだ。湘北のチームワークを見せてやれ。」
「わかりました。任せておいてください!」
「天才のパスと視野の広さをもってすれば、問題はないはずだ。
任せたぜ、花道!」
「当たり前だ!ハクタスが点を獲るのは納得できねぇが、キツネよりはましだ!」
-----------------------------------------------------------------------
(ハクタス!)
ゴール下の白田に眼を向ける桜木。
だが、白田へのパスコースは福原によって、遮られている。
「福原!」
(2度も簡単にとらせるか!)
(バカタレ!出せないではないか!)
「花道!」
柳とポジションチェンジをした宮城が0°近くまで下がっていた。
「リョーちん!」
桜木は、高くジャンプし、宮城にパスを通した。
『バス!』
『サッ!』
『ダン!』
宮城は、すぐにインサイドへバウンドパスを放った。
そこには、前を防ぐ福原の裏をかき、違う角度のポジションを奪っていた白田。
『シュパ!』
横から跳んでくる福原のチェックを物ともせず、ゴール下のシュートを決めた。
湘北の3角パスが、山王インサイドから得点を奪った。
「いいぞ!花道!!白田もナイッシュ!!」
「さすが天才!ハッハッハ。」
「キャプテン、ナイスパスです。」
(くそう、白田。)
(俺は勝つ!柳のためにも!)
「湘北の華麗なパスワーク・・・。えらく成長してるやないですか!!」
「しかも、流川さんが、あの位置から桜木さんにパスですか?」
「なんか、プレーの幅が広がりましたね。」
「1on1だけが、オフェンスだと思っていたあのころの流川が懐かしいな。」にこ。
(45°からハイポへパス。)
福田は眼に焼き付けていた。
山王 24
湘北 18
続く。