陵南の練習。
ハーフの5on5が行われている。
レギュラーチームは、仙道、山岡、福田、1年生上杉と黒川であった。
第2ラウンド開始早々の黒川のアシストとシュートブロック。
(いいぞ、大蔵!でも、俺だって負けないよ!!)
(次は、上杉ですか。)
田岡に目をやる仙道。
『コク。』
田岡がうなずいた。
悟った福田は、大きく外に開いた。
上杉のマークは越野。
(キャプテンが1年にスタメン取られるわけにはいかねぇんだよ!)
激しいディフェンス。
だが、上杉はその激しさを利用する。
Vカット、すかさずクルッと回転し、再びゴール下へ走りこむ。
「やべっ!!」
その一瞬を見逃さない仙道。
ゴール下に高いパスを放つ。
「高い!!」
「仙道さん!そりゃパスミスやで!!」
(取れるよな?)
にやっと笑う仙道。
『バン。』
『バス!』
上杉はリングの真横に飛んできたボールを片手で触れ、そのままティップで押し込んだ。
「うぉーーー!!凄いで、空斗!!」
「普段の練習では、あんなプレー一切見せていなかったが・・・。
仙道によって、引き出されたということか。」
(ほぉー。少し高いかなって思ったけど、触れられたか。いい跳躍だ。)
と仙道。
(さすが、仙道さん。スピード、高さ、タイミング、どれも完璧なパスだ。
でも・・・、実はもう少し高くても取れるんですよ。)
上杉は、仙道に笑いかけた。
「ん!?あっ、そういうこと。」
何かを悟った仙道も笑い返した。
その後、上杉をマークする越野も上級生の意地を見せた。
菅平も得意のジャンプシュートを確実に沈めた。
「よし!いいぞ!いい感じだ!」
(上杉と黒川の加入は、チームの底上げだけじゃない。
スタメンを守ろうと、上級生も以前より、練習に対する集中力や吸収力が増した。
全国制覇!いよいよ、現実味がおびてきたぞ!!)
「仙道、ラストプレーだ。」
「はい。」
(ちょっと、試してみるかな。)
仙道のドライブ、上杉めがけて、柔らかいパスを放つ。
「さっきより高い!!」
「それはあきまへんて!!」
ボールは、リングの上を超えている。
「ナイスパスです!!」
ボールに飛び掛る上杉。
「うっそ!!」
「まっまさか!!」
「危ないでーーー!!!」
『ガン!!!』
「!!」
「なっ!!」
「バカ!!」
「まいったなー。」にこっ。
『ギシギシギシ・・・。』
リングには、黒川と福田がぶら下がっていた。
上杉は、ゴール下で尻餅をついている。
「福田さん!大蔵!今のは俺へのパスですって!!」
「俺だろ!ゴール下へのパスは、全部俺のです!!」
「いや、獲ったやつのもんだ!だから、俺のだ!!」
仙道が放ったパス。
3方向から、福田、黒川、上杉が飛びついた。
まず、最初に黒川と接触した上杉が吹っ飛ばされる。
黒川がキャッチしたボールを、福田が力づくで自分に引き寄せ、リングに叩きつけた。
「ったく!バカものたちが。」
(フリーオフェンスの上杉は、好き勝手動きすぎ。
黒川はゴール下のパスは全て自分のものだと勘違いしている。
ボールへの臭覚が強い福田は、気が付くとボールに飛びついている。
まずは、役割を与えることから始めなければならんか・・・。)
(もし、福田と黒川の邪魔が入らなければ、上杉のやつ、決めていただろう・・・。)
と越野。
(見えたで。見えてしもうた。陵南が全国の頂点に立つ日が・・・。)
「彦一、お前、何泣いてるんだ??」
「泣かずにはいられまへんって・・・。」
「あの3人一緒に出すのは、ちょっと難しそうだな。」
(はまれば、この上なく強そうだけど・・・。)
仙道は、一人笑っていた。
続く。
ハーフの5on5が行われている。
レギュラーチームは、仙道、山岡、福田、1年生上杉と黒川であった。
第2ラウンド開始早々の黒川のアシストとシュートブロック。
(いいぞ、大蔵!でも、俺だって負けないよ!!)
(次は、上杉ですか。)
田岡に目をやる仙道。
『コク。』
田岡がうなずいた。
悟った福田は、大きく外に開いた。
上杉のマークは越野。
(キャプテンが1年にスタメン取られるわけにはいかねぇんだよ!)
激しいディフェンス。
だが、上杉はその激しさを利用する。
Vカット、すかさずクルッと回転し、再びゴール下へ走りこむ。
「やべっ!!」
その一瞬を見逃さない仙道。
ゴール下に高いパスを放つ。
「高い!!」
「仙道さん!そりゃパスミスやで!!」
(取れるよな?)
にやっと笑う仙道。
『バン。』
『バス!』
上杉はリングの真横に飛んできたボールを片手で触れ、そのままティップで押し込んだ。
「うぉーーー!!凄いで、空斗!!」
「普段の練習では、あんなプレー一切見せていなかったが・・・。
仙道によって、引き出されたということか。」
(ほぉー。少し高いかなって思ったけど、触れられたか。いい跳躍だ。)
と仙道。
(さすが、仙道さん。スピード、高さ、タイミング、どれも完璧なパスだ。
でも・・・、実はもう少し高くても取れるんですよ。)
上杉は、仙道に笑いかけた。
「ん!?あっ、そういうこと。」
何かを悟った仙道も笑い返した。
その後、上杉をマークする越野も上級生の意地を見せた。
菅平も得意のジャンプシュートを確実に沈めた。
「よし!いいぞ!いい感じだ!」
(上杉と黒川の加入は、チームの底上げだけじゃない。
スタメンを守ろうと、上級生も以前より、練習に対する集中力や吸収力が増した。
全国制覇!いよいよ、現実味がおびてきたぞ!!)
「仙道、ラストプレーだ。」
「はい。」
(ちょっと、試してみるかな。)
仙道のドライブ、上杉めがけて、柔らかいパスを放つ。
「さっきより高い!!」
「それはあきまへんて!!」
ボールは、リングの上を超えている。
「ナイスパスです!!」
ボールに飛び掛る上杉。
「うっそ!!」
「まっまさか!!」
「危ないでーーー!!!」
『ガン!!!』
「!!」
「なっ!!」
「バカ!!」
「まいったなー。」にこっ。
『ギシギシギシ・・・。』
リングには、黒川と福田がぶら下がっていた。
上杉は、ゴール下で尻餅をついている。
「福田さん!大蔵!今のは俺へのパスですって!!」
「俺だろ!ゴール下へのパスは、全部俺のです!!」
「いや、獲ったやつのもんだ!だから、俺のだ!!」
仙道が放ったパス。
3方向から、福田、黒川、上杉が飛びついた。
まず、最初に黒川と接触した上杉が吹っ飛ばされる。
黒川がキャッチしたボールを、福田が力づくで自分に引き寄せ、リングに叩きつけた。
「ったく!バカものたちが。」
(フリーオフェンスの上杉は、好き勝手動きすぎ。
黒川はゴール下のパスは全て自分のものだと勘違いしている。
ボールへの臭覚が強い福田は、気が付くとボールに飛びついている。
まずは、役割を与えることから始めなければならんか・・・。)
(もし、福田と黒川の邪魔が入らなければ、上杉のやつ、決めていただろう・・・。)
と越野。
(見えたで。見えてしもうた。陵南が全国の頂点に立つ日が・・・。)
「彦一、お前、何泣いてるんだ??」
「泣かずにはいられまへんって・・・。」
「あの3人一緒に出すのは、ちょっと難しそうだな。」
(はまれば、この上なく強そうだけど・・・。)
仙道は、一人笑っていた。
続く。
田岡監督の妄想通り!?
海南の常勝もピンチかも
はい。陵南最強です。
俺的に仙道さん好きなんで、是非勝たせてあげたい!!
うまだんくの妄想どおりです(笑)