うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#359 【先制点】

2010-09-13 | #12 大学 新人戦編
多くの選手、観客が、注目している第3試合の横浜学芸大学(2部)×白金学院大学(1部)の試合が、今開始された。



『バチン!』


ボールを叩き落したのは、205cm、今大会2番目の身長を誇る横学大C品川。


ボールは、仙道に渡った。




「仙道だーー!!」

「ルーキーに渡ったぞーー!!!」

「ツンくーーん!!」

「アキラ!アキラ!アキラ!アキラ!」




相田弥生発案、JAPAN WeeKSと週刊バスケットボールとのコラボ企画。

『大学バスケプレーヤー イントロデゥース』の第50回目の節目に抜擢された仙道は、
2部リーグ所属、1年生としては異例の人気を誇っていた。


ちなみに、ツン君とは、仙道のツンツンヘアーからきている。

主ににわかファンが呼ぶ。




(こいや。)


土屋の細い眼が、仙道の動きを捉える。



(おっ。)


その眼光の鋭さに、一瞬構える仙道。



だが。



『バッ!!』


低い姿勢から、一気に土屋を抜きにかかった。



『ザッ!!』


土屋は抜かせない。



「仙道!!」


ボールを呼ぶ横学大PGの峯浦。


仙道の瞳が動く。


その瞬間。



『クル!!』



バックロール。



「しもうた!!」



仙道の視線のみのパスフェイク。


土屋の逆足を捉え、交わす。


高次元の攻防。



『ダムダム!!』


駆け上がる仙道。


追う土屋。



(こりゃ、しんどい相手やで。)


前方には、三井と神。


そして、牧。




「うわぁーーーー!!!」

「いきなり、牧対仙道ーー!!!」

「神奈川のスーパープレーヤー対決だーー!!」




「来い!仙道!!」


「牧さん。」



(打倒牧さん。)


仙道の頭に、言葉が浮かび上がる。


(勝負!)



『キュ!』


仙道のスピードが上がった。



(なんやと!)


後ろから、スティールを狙っていた土屋を振り切る。



「神!三井は任せた!」

「はい。」



仙道、3Pライン。


牧、フリースローライン。


対峙する2人。


想い出される2年前のIH予選。


そして、天皇杯。


仙道の選択。



『ダム!!』




「いったーー!!!」

「強引に切り込んだーー!!」




真っ向勝負を選んだ仙道。


受けて立つ牧。



『キュ。』



三井が静かに動く。


神がジリリと詰め寄る。



(神のやろう。いやな間合いをとりやがる。)



『キュキュ!』


仙道が、左右に揺れる小刻みな動きで、重心をずらす。



(来る!)



牧の意識がドライブに備えた。



「!!!」



『キュ!!!』



と同時に止まる仙道。


わずかに後ろに跳びながら、ジャンプシュートを放った。


仙道の1本目。


この試合最初のシュート。



『ザシュ!!』



決めた。




「先制点は、横学だーー!!!」

「仙道が決めたーー!!」

「簡単に決めてきたーー!!」




(簡単やないで・・・。あの一瞬、あの一瞬しかあらへんちゅうところで、打ったんや。)


(牧さんのわずかな重心の移動を察知し、咄嗟にジャンプシュートに切り替えてきた。
さすが、仙道だね。)

と冷静に分析する神。



(牧、仙道の力は、そんなもんじゃないぜ。)にや。

と三井。



(やるな、仙道。)


「・・・。」にこ。




「あのタイミングをものにできるか。これは、想像以上の選手だな。やるねぇ。」

と観客席の徳永。

「牧の動き、癖を理解しているツンツンだからこそ、打てるシュートってところか。」

と河田。

「最初から試合に集中しているケロ。それだけで、沢北より上ケロ。」

「確かに・・・。」

苦笑する加藤であった。

「お互い手の内を知り尽くした牧君と仙道君の対決、やりづらいだろうね。」

と牧瀬。


「だが、白金には土屋がいる。土屋がそこに絡むとなると、仙道の劣勢は変わらない。」

「となると、横学が勝つためには、三井のシュートか。」

「いや、神が相手なら、それも難しい。
シューターの嫌いな間合いは、シューターが一番良く理解している。」

「その通り。」にこ。


「ここは、インサイドケロ。」

「あぁ。横学は、品川がキープレーヤーとなるはずだ。」




牧を目の前に、鮮やかにシュートを決めた仙道。


多くの観客が神奈川出身のスーパープレーヤーたちの活躍に期待している中、
準々決勝第3試合は、深体大の想像通りの試合展開へと進んでいった。



横学 2
白金 0







続く。