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うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#13 【陵南の風】

2008-11-25 | #01 陵南 選抜編
県予選 準決勝 湘北×陵南


湘北 42
陵南 43




第3Q開始。

『ピィーーー!!』

「始めます!白、陵南ボール。」



-----------------------------------------------

SG…#5 安田 靖春 167cm/2年

SG…#6 潮崎 哲士 172cm/2年

-----------------------------------------------



「湘北がメンバーチェンジをしてきたぞ!!」




越野のスローインから、第3Q開始。

ボールは、植草へ。


「ん?」




「福田には、#6がついた!三井じゃねーー!!」

「安西先生、そういうことですか。だが、#6で福田がとめられますかな?」にやり。

田岡が自信ありげに言った。




「#6じゃ、荷が重過ぎるだろ?どうなんだ、赤木?」

「確かに、潮崎じゃ福田をとめるのは厳しいだろう。だが、潮崎は、桜木、宮城に次いで、体力がある。
福田にボールを持たせない、それだけに集中すれば、できないこともないだろう。」

と池上の問いに赤木を答えているなか。




『ザシュ!』




「わぁぁぁーーーーーー!!」

「福田キターーー!!!」

「福田、とまらねーーー!」




「・・・。」

(陵南のエース・・・。)ぷるぷるぷる。


福田が、潮崎をあっさり交わし、ミドルシュートを決めた。




「言ったとうりだ!」

池上がどうだと言わんばかりに言った。


「・・・。」

(潮崎・・・、頑張れ!)

赤木と小暮は、拳を握った。




湘北 42
陵南 45




「シオ、気にするな!」

「何、緊張してんだよ!相手は、同じ2年だろ!」

「先輩、俺がとりかえす・・・。」

宮城、三井、流川が、潮崎を盛り立てる。


「みんな・・・。」

(よし!!)




「シオ、頑張れ!!」

ベンチからも、安田の声援が飛ぶ。




「おーー!陵南もディフェンスを変えてきたぞ!」




「越野君が、三井君にボックスワン。トップに植草君、左右に福田君と菅平君、ゴール下に仙道君、
湘北はますますリバウンドが取りづらくなりましたねー、相田さん?」

「えぇ、しかし、これでは流川君が空いてしまうわ。」




「わぁぁーーー!!!」

「流川が福田を抜いたーー!」




だが、すぐさま仙道がカバー、流川のチェックに入る。


『キュッ!』


「ゴール下は譲らない。」にやり。

「ぬっ。」

(にゃろー。)




「そういうことなのね。仙道君は、ゴール下を守りつつ、常に流川君の動きにケアしている。
ボールよりも、流川君の動きに合わせて、ポジションを変えているわ。」

「それじゃー、仙道君は、流川君とゴール下を1人で守っているということですか?」

「そういうことになるわね。桜木君や赤木君がいたら、こんなことはできなかったはずだけど、
角田君では、ゴール下は力不足・・・。」




ボールは、流川、宮城、潮崎を経て、逆サイド、ゴール下の角田へ素早く回った。

だが、ゴール下で仙道の餌食に。



『バシィー!』




「仙道のブロックー!!」




こぼれ玉は、福田が拾う。


「さぁ、行こーか。」

(やってみたかった・・・。)

福田が仙道の真似をした。


「あいつ。」

苦笑いの仙道。



ボールは、すぐさま植草へ。

速攻を仕掛ける陵南。


『ダムダムダムダム・・・。』


『キュッ!』


『キュッ!!』


宮城が植草をしっかりマーク。


(抜けない。)



湘北の戻りは早い。

福田には、潮崎がフェイスガードでついている。

越野には、三井がついた。

ゴール下では、菅平と角田のポジション争い。



「仙道!」

センターライン近くで仙道に、ボールが渡った。




「わーーー!!!!!」

歓声が沸く。




「・・・。」


「・・・。」



仙道、流川、2人の周りは、静寂している。雑音は届かない。



(来る!!!)



仙道、真っ向から、流川を抜きにかかる。



『ダムダム!!』


『キュッ!』


『キュッキュ!』




「流川が、しっかりついているーー!」

仙道は、3Pライン内にはいったところで、左足を軸にバックターン、そのまま右足で後方へ蹴り込み、
フェードアウェイシュートを放った。



流川は、チェックにいくも届かない。



『ザシュ!』




「入ったーーー!!」

「仙道さーん!アンビリーーーバブルやーーー!!」




陵南は、仙道のブロックからの得点で、勢いがつく。


宮城のミドルシュートは外れ、そして、越野が速攻を決める。




「陵南の連続6得点!!一気に流れがキターーー!!」




湘北 42
陵南 49







続く。

#12 【駆け引き】

2008-11-21 | #01 陵南 選抜編
湘北 42
陵南 43

ハーフタイム中。




「植草!越野!菅平!」

田岡が呼んだ。

「作戦通り、前半は福田で攻めた。後半、福田のオフェンスに脅威を感じた湘北は、必ず福田を止めにくるはずだ。
次は、仙道勝負!仙道にボールを回していけ!前が空いたら、自分のシュートも忘れるなよ!いいな?」

「はい!!」


「福田、後半も頼むよ!」

「おう!」

力強く、越野の声に、福田が答えた。


「安西先生・・・、どうしかけてきますか?」

田岡は、安西に視線を向けた。


「次はディフェンスの作戦だ。・・・・・・・。わかったな?」

「はいっ!!」

陵南のベンチの声が揃った。


「仙道。もう十分だろ?お前の考えはわかっているぞ。福田に自信を植え付ける。
福田にゲームを支配させ、気持ちよくシュートを打たせることによって、ミドルシュートの苦手意識を拭い去る。
そして、中学MVPの三井とやりあうことによって、その自信は更に増す。そうだろ?」

「えぇ、半分あたりです。」

「んっ?」

仙道は、福田のほうを見て、

「純粋にあいつの成長を見ているのが、楽しかった。」にこり。


続いて、流川のほうを向いて。


(流川、お前はどうなんだ?)


「行こーか。」

「シャー!!」




「試合前に言った言葉は覚えていますか?」


「俺たちは強い!!」

「ぜってー負けない!!」

「日本一・・・」


「その通り。よろしいです。」

安西が続けた。

「では、後半の作戦です。潮崎君、安田君に代わってください。」

「はっはいっ!」

「まずは、福田君を止めます。ディフェンスは、前半同様、ハーフコートマンツーです。
潮崎君は、福田君をマーク、しっかりついてください。ボールを一切触らせない、そのくらいの気持ちでかまいません。
3分後、安田君と交代します。安田君、投入後も同じ作戦でいきます。いいですね?」

「はい!」

潮崎、安田、声を揃えて答えた。


「君たちの頑張りあっての作戦です。宜しく頼みますよ。」

安西は、続けた。

「続いて、オフェンス。角田君、前半同様、福田君にスクリーンをかけてください。
宮城君は、フリーになった三井君を見逃すことなく、パスを入れる。わかりましたね?」

「はい!」


「頼んだぜ!三井サン、バンバン回すぜ!」

角田が答え、宮城が三井に言った。


「誰に言ってる?落とす気がしねぇよ。」


「そして、流川君。君は仙道君を超える。それだけです。」

「うすっ。」

(勝つ・・・。)


「君たちは強い!さぁ、いってきなさい。」








続く。

#11 【後半の行方2】

2008-11-19 | #01 陵南 選抜編
湘北 42
陵南 43

ハーフタイム中。




「福田と三井が、抜群に調子がいい。それに比べ、仙道と流川は本調子とはいってないな。」

「流川は、IHや国体を経験し、体力がついたかもしれないが、40分持つ体力はまだもちあわせていない。
そういうことかな。」

池上の問いに、小暮が答えた。


「仙道も流川も気付いているんだ。勝負は、後半だということを。
後半、たった1度、流れを引き寄せたほうが、勝つことを。」

魚住が言った。

「三井もまた40分持つ体力を持ちあわせていない。
このまま、福田とのやりあいとなれば、3Pとゴール下では、結果は明白だ。
安西先生は、後半、福田をとめるために、手を打ってくるだろう。
そこで、後半のオフェンスは、流川へとシフトされるわけだが、
仮に前半から、流川が飛ばしていたらどうなるだろうか?」

と赤木。

「やっぱり、体力が落ちて、後半失速する。」

小暮が、すばやく答える。

「それもあるが、後半の勝負どころで、仙道に叩かれるわけにはいかない。そう思った流川は、温存した。」

「体力を?」

「いや、技をな。前半から、手の内を見せていたら、勝負どころで、仙道に叩かれる可能性があるからな。
山王の沢北も、勝負どころで技を出してきただろ?ああいうことだ!」

「じゃ、次のクォーターは?」

「おそらく、残り20分、流川は、限界まで飛ばしてくるだろう!」


「仙道はどうなんだ?」

赤木が、魚住に問いかけた。


「仙道は、楽しんでいる。湘北との試合や、流川との勝負ではなく、福田の成長をな。
IH予選以降、二人三脚でやってきた福田が、活躍している姿を見て、楽しんだろうな。
だが、そろそろ、限界だ。流川と勝負したい!そう、体が叫んでいるのが俺にはわかる。
流川が動けば、仙道も動く!後半、いよいよ2人から目が離せなくなるぞ!」

「仙道は、まだ余裕ということか?流川もナメられたな。」

(仙道・・・、底が知れんやつだ。)




「相田さん、福田君が22得点、三井君が21得点と、それぞれ2人がチームの半分の得点を取っていますよ。
このままいくと、40点オーバーになりますね。」

「・・・。」

「流川君は、8得点、アシスト3、リバウンド5、対する仙道君は、9得点、アシスト6、リバウンド4、
2人ともオールラウンドな成績を残していますが、いまひとつ物足りない気がするんですけど・・・。」

「ん~、確かに流川君は、今大会の得点アベレージ32点からすると、比較にならないわね。
仙道君が相手としても、この数字は低すぎるわ。」

(後半勝負にかけている・・・。)

相田が続けた。

「仙道君は、IH決勝リーグ以降、アシストが増えてきているわ。
PGの素質が開花したとも言えるけど、強力なオフェンスマンの福田君が加入したことが、非常に大きいわね。
牧君、宮城君らPG陣を抑え、アシストランキング第2位は、大きく評価できるところよ。」

(でも、彼なら、もっと得点してもいいはず。)


「藤真君のアシストのアベレージは14、仙道君は11、宮城君10、牧君8、国体に選ばれた3名のPGと
同等の成績を残しています。得点ランキングも6位、リバウンドでも5位と、
まさしくオールラウンドな活躍ですね。」

「うん・・・。」

(仙道君は、前半抑え気味の流川君に合わせていたということかしら。)




コートに戻ってきた両チーム。

会場を埋めつく観客から、声援が沸く。




「ル・カ・ワ!!ル・カ・ワ!!」

「福田ー!この調子でいけよーー!」

「三っーーちゃーーん!」

「ア・キ・ラ!!ア・キ・ラ!!」



「仙道の親衛隊ができてる・・・。」

「いつのまに・・・。」

ビックリした表情で高宮と野間が目をあわす。








続く。

#10 【後半の行方1】

2008-11-17 | #01 陵南 選抜編
湘北 42
陵南 43

ハーフタイム中。



陵南控え室。

歓喜に沸く控え室では、福田の3Pを称えている。

「福さん、最高やでーー!!」

「居残り練習の成果ですね。」


「福田、ナイッシュ。後半も頼むよ。」

越野が、福田に声をかけた。


「おおぅ。」

福田が強気に答えた。


「仙道、どうだ?湘北は?」

「手強いやつらです。赤木さん、桜木が抜けた穴を感じさせない。
特に個々の能力が、IH時とは比べ物にならないくらい成長しています。
全国を経験したというところが大きいですね。」

仙道が、田岡の問いに答えた。


「だけど、湘北と同等、いやそれ以上に、成長したやつがうちにもいます。」

チームメイトに祝福を受けている福田をちらっと見た。


「あぁ、そうだな。正直、ここまで成長するとは思わんかった。お前に任せて、正解だった。」

「いや、俺は何も・・・。ただ、あいつは、がむしゃらなんです。
ボールがネットに触れる音に飢えている。ゴールに、仲間に、バスケに飢えているんですよ。」

田岡も福田を見て、細く微笑んだ。


「仙道、おまえはどうなんだ?流川じゃ、役不足か?」

「いえ、楽しみはこれからです。」にこり。


「山岡!足首の状態はどうだ?」

「無理をしなければ、いけますよ。」

「お前は、決勝戦まで温存するつもりだが、万が一のときは、コートに出てもらうことになる。
ストレッチだけは、入念しておけよ!」

「はい!監督!!」




一方、湘北控え室では、三井が荒れていた。

「福田のやろー!あんな素人みたいなフォームでスリーを決めやがって!くそっ!」

「そう荒れないで下さいよ、三井サン。
確かにあのシュートは、やっかいだが、そうやすやすと決まるもんじゃない。問題ないっすよ。ねぇ、先生?」

「三井君、宮城君、彼を甘く見ないほうがいい。
彼も君たちと同じように、全国を目指して、必死に練習してきたに違いありません。」

安西は続けた。

「三井君、彼のゴール下の粘りは、赤木君に匹敵すると思っていい。
ボールへの執着心は、桜木君、得点感覚は、流川君と同等と思っていい。
うちが勝つためには、彼を抑える必要があります。後半は、少し作戦を変えましょう。
三井君、君にはまだコートにいてもらわないと困ります。膝の調子はどうですか?」

「先生・・・。大丈夫です・・・。」

(気付いていらしたのか?)


「無理はしていけません。決勝戦がありますから。」



「流川は、仙道を上手く抑えている。」

角田が言った。

「うすっ。」

(いや、やつはまだ・・・。)


「ほっほっほっ。仙道君は、まだ全力じゃありませんね。どうですか、流川君?」

「うすっ・・・。」

「仙道君は、逆境でこそ力を発揮するタイプ。
チームが勝っているときや、相手のレベルが自分より低いときは、その力を抑える傾向にあります。
この意味がわかりますね?君が日本一を目指すなら、必ず超えなければいけないプレイヤーです。
全力の仙道君を倒しなさい。」


『コクッ。』

(日本一・・・。)








続く。

#9 【最初の一歩】

2008-11-11 | #01 陵南 選抜編
湘北 19
陵南 17




「流川!」


湘北のオフェンス。

安田、宮城、三井とつないだパスは、右45°の流川へ。



『バチィーーン!!』



流川は、そのままボールをトップの宮城へはじき返した。

そして、自身はゴール下へ。



『ガシィ!』



三井が死角から、仙道にスクリーン。


「んっ!?」

(同じ!?)



福田は、角田にスクリーンされて、動けない。



「流川!」


「うすっ。」



『キュ!』


『ダムッ!!』



『ドガァ!!!!!』



宮城からの鋭いバウンドパスを受けた流川は、ワンドリでゴール下を通過し、そのままクールにバックダンクを決めた。




「流川くーん!!」

晴子が叫んだ。目がハートになっている。




「ル・カ・ワ!!ル・カ・ワ!!・ル・カ・ワ!!」

親衛隊が活気に満ちた。




「湘北が陵南と同じプレーで返したぞ!」

「国体トリオが、やり返した!」

「流川もすげーーーー!!!」




「今のは、角田君のファインプレーね。」

弥生が続けた。

「彼が福田君をしっかり、押さえ込んだからこそ、あそこで流川君がフリーになれた。
自分の役割をしっかりわかっているわ。」




「ふぅーー。」

(やるな、湘北。)

「ひとりじゃねぇ。」

流川が言った。



「俺たちがいる!!」ドーン。

宮城と三井が、腕を見せ、仙道を睨みつけながら、言葉を放った。


(だが、俺が最後に目立つ!!)にやり。

宮城と三井は思った。


(そうこなくちゃ。手強いからこそ、勝ったとき、何倍も楽しいんだ。)

仙道は、今日一番の笑顔を見せた。




第2Qは、第1Qと打って変わって、点の取り合いとなった。

陵南は、福田の粘り強いゴール下で点を加え、仙道もまた、アシスト、パス、シュートと要所で活躍を見せた。

一方、湘北は、安定感を増した三井が、福田を翻弄し、点を量産、流川もまた、仙道と互角の数字を残した。



第2Q、残り20秒。

陵南のオフェンス。


湘北 42
陵南 40




(時間を使おう。)


植草から越野へ、そして植草へリターンパス。



『ダムダムダム。』



『バン!』



残り10秒。


福田にボールが、入った。



と同時に、3Pを放つ。



『シュ!!』


(スナップを強く・・・。)



開始早々の3P以来、ミドルシュートがなかったため、三井はシュートケアを怠っていた。

いや、むしろ福田の強引なドライブ、リバウンドを防ぐため、
やや間合いを開けてのディフェンスをせざるを得なかったと言っていい。

だが、今回は、三井は福田をしっかりとスクリーンアウト。



「リバウンド!!」

越野が声をあげる。



『ガシ!』


ゴール下では、流川と仙道、角田と菅平がポジション争いをしている。



(いいアーチだ。)

仙道は感じた。



『ガン!』



『スポッ』



(はっ、入った!!)


福田が、バスケ人生初となる試合での3Pを決めた。




「決めやがったーー!!」

「福田がここで決めた!!」

「おぉぉぉーー!!!」

「陵南がついに逆転だ!!」




「3P・・・。」ぷるぷるぷる。



湘北 42
陵南 43




残り3秒。


宮城がセンターラインから放ったシュートは、リングまで届かず、虚しく空を切った。

と同時に。


『ビィーーーーー!!』


ここで、第2Q終了のブザー。

第1Q同様、三井、福田を中心に攻めた両チームであったが、
徐々にエースの力が発揮され始めたクォーターでもあった。




控え室に戻る両チーム。








続く。

#8 【エース仙道】

2008-11-10 | #01 陵南 選抜編
湘北 16
陵南 15



第1Qは、福田と三井の勝負となった。



会場全体が違和感を感じながら、第2Q開始のブザーがなる。


『ビィーーーーー!!!』


果たして、第2Qは。




観客席。

「赤木?流川はどこか怪我をしているのか?」

「仙道こそ、調子が悪いのか?」

「・・・。」

(あいつには、きっと考えがあるはず。)

赤木、魚住ともに感じている。




「おとなしいな。」

仙道が言った。

「てめーこそ。」

流川が答える。


「どうだ?うちの福田は?」

「・・・。」

「手強いだろ?」

「てめーは、どうした?らしくねーじゃねーか?」

「まぁ、焦るな。これからだ。福田の成長はみせてもらったからな。
今度は、流川の成長をみせてもらうよ。」にこり。

「にゃろー。」

流川の闘志に火がついたのは言うまでもない。

また、仙道も内に秘めた闘志が静かに燃え始めた。



安田のスローインから、第2Qが開始。

宮城から三井へ。

三井から流川へ、流れるようなパスがつながった。



「おぉーーーーー!!!」

「流川だーー!!」

「いよいよ、流川が来るぞーー!!」

本日、一番の歓声があがる。




「人気者だな。」

「うるせー。」



『スッ。』



『シュパ!』



何のためらいもなく、放ったシュートは、静かにネットを揺らした。




「流川のスリーだーー!」

「流川、キターーー!」

「始動!!!」




「てめーもしゃべるようになった。」

流川が、仙道を挑発。

「・・・。」

(シュートモーションが、早くなっている。)



湘北のディフェンスは、第1Qと変わらず、ハーフコートマンツー。


『ダムダムダム・・・。』


『キュッ。』



「仙道!」

植草から、鋭いバウンドパスが、仙道に入る。




「仙道がやり返すぞ!!」

「仙道さーん!一本頼みますぅー!!」




「ふぅーー。」

呼吸を整える仙道。次の瞬間、


『キュッ!!』



『ザッ。』


先ほどの流川と同じスピードで、シュートモーションに入る。



(シュート!)



流川が素早く反応、シュートチェックに入る。



『キュッキュ。』



だが、仙道は打たない。



『ガシィ!!』



菅平が、流川にスクリーン。



「!!」

流川、動けない。



「越野!」

「OK!」


仙道は、越野にパス。

と同時にゴール下へ。

そして、ボールは、ループパスから仙道に戻る。



『バシィ!』


「ナイスパス。」


パスを受けたノーマークの仙道は、そのままリングへ叩き込んだ。



『ドガァァァ!』



「仙道のアリウープだぁーーー!!」

「仙道がキターー!!」

「あんなプレーをあっさりするところ、さすが仙道だーーー!!!」




「よし!!いいぞ!仙道!!!」

「アッアンビリーーーバブルやーーー!!」




「流川。決勝リーグのときのように、お前のまねをすると思ったかい?」

「・・・。」

「俺は、みんなに活かされている。お前との勝負にこだわる必要はない。」

「・・・。」

(にゃろー。)


(だが、あとで勝負はしてやる。そして俺が勝つ。)にこ。



このプレーにあの男たちにも火がついた。



湘北 19
陵南 17







続く。

#7 【嵐の前】

2008-11-04 | #01 陵南 選抜編
湘北 3
陵南 2




福田のダンク、三井の3Pで両チーム初得点を入れる。



陵南のオフェンス。

植草がドリブルをついている。

マークは安田。


『ダムダム・・・。』


無理に抜きにはいかない。


(練習試合のときより、ディフェンスが良くなっている。)


(僕には、リョータのようなスピードもなければ、三井さんのようなシュートも打てない、
もちろん、流川の足元に及ばない。けど、ディフェンスには自信を持っている!)


安田は、PGでは致命的とも言えるドリブルが苦手だった。

シュートも上手いわけではない。


だが、毎日宮城の相手をしていたため、スピードに対応できるフットワークと目を養うことができた。

そして、それは、安田の持つ冷静な判断力とあわせあうことにより、
ディフェンダーとしての素質を開花させはじめていた。


(植草さんは、8割がディフェンダーの左から抜きにかかる。
重心を右足において、いつでも左サイドをケアできる体制でいれば、僕がドリブルで抜かれることは、ほとんどない。)


IH決勝リーグ、安田は、宮城のプレー以上に、植草のプレーに見入り、癖を探っていた。


(なにより、僕は常にリョータと練習してきたんだ。ここで、僕が抜かれたら、リョータに申し訳ない!!)



ハイポでポジションを取った菅平に植草がバウンドパス。



だが、



『バシィーー!!』




「!!!」




「カットボール!白!」




「安田が、植草のパスをカットしたぞー!」

「ナイス反応だーーー!!」




「植草、ドンマイ!」

すぐに、越野が声をかける。



「ナイスカット!その調子だ!ヤス!」

「リョータ。」

(植草さんのパスは、7割がバウンドパス。狙うは、バウンドパスのみ。)



植草から越野へスローイン、すかさず、福田にパスが回った。



左45° 3Pライン手前。

先ほどと同じ位置でボールをもらう福田。

三井は、間合いをつめ、シュートチェックにいける距離を保っている。


「来い!」

「・・・。」



『バス!』



福田から、ハイポストで角田を抑えている菅平にパスが入った。

そして、そのままジャンプショット。



『シュパ!』



「ナイッシュ!いいぞ、菅平!」

早速、越野が声をかける。



湘北 3
陵南 4



「今度はパス。あのやろう、IH時とは、何かが違う。」

(しかも、ノールックだった。)

「三井サン。」

宮城が三井に寄った。


「おう。ちょっと、手加減しすぎたかもな。もういい格好はさせないぜ。」



そう言い放つ三井であったが、ゴール下では、福田の粘り強さに苦戦を強いられ、
ファウルで止めざるを得ない場面も度々あった。

一方、湘北は、ウィークポイントである福田のディフェンスを三井が攻め、着実に得点を重ね、
第1Qは、三井×福田の戦いとなっていた。



『ビィーーーーー!!』


第1Q終了のブザーがなる。



湘北 16  三井12
陵南 15  福田9



大方の予想に反して、ロースコアでの展開となった第1Q。

注目されていた流川、仙道はともに、0点であった。








続く。

#6 【試合開始】

2008-11-01 | #01 陵南 選抜編
選抜神奈川県予選 準決勝 第1試合

湘北×陵南




-----------------------------------------------

【湘北】赤

PG…#4 宮城リョータ 168cm/2年
SG…#5 安田 靖春 167cm/2年
SF…#9 三井 寿 184cm/3年
PF…#7 流川 楓 188cm/1年
 C…#8 角田 悟 183cm/2年


【陵南】白

PG…#5 植草 智之 172cm/2年
SG…#4 越野 宏明 175cm/2年
SF…#7 仙道 彰 191cm/2年
PF…#8 福田 吉兆 189cm/2年
 C…#6 菅平 大輔 187cm/2年

-----------------------------------------------


ジャンパーは、仙道と流川。

主審がボールを放つ。



『トン!』



勝ったは、仙道。


「俺の勝ち。」にこり。

「にゃろー。」



ふわっと浮いたボールは、植草のもとへ。

すかさず、宮城が植草をマーク。


「行かせねぇ!」



が、ボールは、前を走る越野にバウンドパス。




「上手い!」




『ダムダム!』


そのまま、ドリブルでゴールへ向かう越野に追いついたのは、三井。


「チョロイね。」

「ぬっ。」


『キュ!』


一旦、ボールがとまる。

その間に、湘北の選手が戻ってきた。




「湘北はえぇーー。陵南、速攻を封じられたぞ!」

「湘北に速攻は通用しない!!」




湘北のディフェンスは、ハーフコートマンツー。

宮城は越野、安田は植草、三井が福田、角田が菅平、そして、流川が仙道についた。



ボールは、越野から植草へ。


『ダムダムダム。』


パスの機会をうかがっている。



逆サイドからきれてきた福田にパス。



左45° 3Pライン手前。

三井は間合いを取っている。


「福田、そこから来るか?」

おちょくるように言った。



だが、三井の言葉は、福田の耳には入らない。

福田は、集中している。



「打て。」

仙道が、ボソッと言った。



『シュ!』



福田がシュート放つ。

お世辞にも綺麗とは言えないシュートフォームではあったが、回転力のある力強いシュートであった。



「!!!」


虚を衝かれ、シュートチェックに行けない三井を横目に、福田はゴール下に走りこんだ。



「なっ!?」



『ガン!!』


シュートは、外れた。



だが、リング手前にはじかれたボールは、走りこんでくる福田の元へ一直線に戻ってくる。

そして、空中でボールをキャッチした福田は、そのままゴールに叩き込んだ。



『ドカッ!!』




「福田のダンクだーーーー!!」

「リバウンドダンクを決めやがった!!!」

「いや、そんなことよりも、福田がスリーを打ったぞーー!!」




「おぉーーー!」

「いつのまに!!!」

「フクさーーん!アンビリーバブルやーー!!」

陵南のベンチが騒ぐ。




「おしかったな。」

仙道が、福田の背中を叩いた。

「あぁ。」

「次は入るさ。」




「福田が3P?」

「三井サン。あのフォームを見ると、入る気はしねぇ。問題はないっすよ。
本物の3Pを見せてくれ。」

「OK。パス回せよ。」




陵南のディフェンスもマークマンは変わらずハーフコートマンツー。



だが、



『シュパ!』



あっさり、三井の3Pが決まる。

「福田のディフェンスは、相変わらずザルだな。宮城、俺に回せ。」

「期待してますよ。三井サン。」



試合開始早々、両チームとも順調な滑り出しを見せる。



湘北 3
陵南 2







続く。

#5 【福田吉兆】

2008-10-30 | #01 陵南 選抜編
選抜神奈川県予選 準決勝 第1試合

湘北×陵南




『ビィーーーー!』

「始めます!!」




「君たちは強い。」

「シャー!!」




「仙道、流川は任せたぞ!」

「よし!」




お互いのスターティングメンバーが、センターサークルに歩き始めた。



「福田!ちょっとこっちへ。」

福田が田岡の元に歩み寄る。

そして、耳打ちを始めた。

「福田。今日が新生福田の船出だ。お前の、魚住の思いをコートに全て出して来い!」



「すーーーー。」

福田は大きく息を吸い込み、

「勝ーーーーつ!!」

吼えた。




「!!!」

「福田が叫んだぞ!」

会場にいる全ての目線の先に福田がいた。




「・・・。」

(みんなが俺を見ている・・・。)ぷるぷるぷる。


もう一度叫んだ。

「絶対ーー!勝ーーつ!!来い!ショーーーホク!!」


「福田・・・。」にこり

仙道が笑った。




「湘北をナメるなよ!」

三井が答えた。




「福田、その気合だ!」

田岡が思い出す。



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≪回想≫IH決勝リーグ 終了して数日後・・・。

陵南高校バスケ部部室。


田岡と福田が話をしている。


「福田。決勝リーグ、海南や湘北相手に素晴らしいオフェンスだったぞ。十分通用していた。
お前が戻ってきて、この田岡茂一、本当に嬉しいと思っている。」

「先生・・・。」


「だが、ディフェンスはどうだ?」


(ギクッ。)


「このままだと、桜木さえも抑えられないだろう。どうする?桜木に負けるか?」

「あっ、うう。桜木に勝つ。」

「どうする?何をする?」


「ディフェンスは・・・。」

「なら、オフェンスで勝つんだ!お前に、初めからディフェンスは求めていない。
求めているのは、オフェンス!攻撃こそ最大の防御なんだ。まずは、シュートレンジを広げる。
それが、陵南の勝利に繋がる!お前が陵南のエースとなるんだ!」


(福田は褒めて延びるタイプ。)

田岡は学んだ。



「俺が、陵南のエース・・・」ぷるぷるぷる。

「仙道もお前のことをよくわかっているはずだ。あいつに聞いてみろ、そして、学ぶんだ!
仙道のオフェンスを盗むんだ!」


「俺が、陵南のエース・・・」ぷるぷるぷる。

「もぅこんな時間か、そろそろ、魚住たちも来る時間だ。体育館に行こうか。」


「俺が、陵南のエース・・・」ぷるぷるぷる。

「福田!聞いてるのか?」


「あ!!」

『コクッ。』



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「ジャンパー前へ。」




「陵南は全てのポジションで、湘北の身長を上回っていますね。」

記者席から、中村が言った。

「そうね。いくら国体トリオと言えども、このミスマッチは堪えるかもしれないわ。
それにしても、両チームともセンターに不安があるわね。ほら。」

弥生が答えた。




センターサークルに踏み込んだのは、流川と仙道。F同士のジャンプ。




「おっ!いきなり、エース対決だ!!」




(エースは俺だ!)

宮城、三井が思った。

福田も思った。




割れんばかりの声援の中、主審はボールを放つ。








続く。

#4 【前哨戦】

2008-10-27 | #01 陵南 選抜編
選抜神奈川県予選 準決勝 第1試合

湘北×陵南




「湘北がでてきたぞーーー!!」

「桜木は、まだダメのか?」

「今日は、仙道と流川の対決だ!!!流川新旧交代だぜ!!」




観客席。

赤木「・・・。」

魚住「・・・。」

観客席で、4人の男が、座っている。

「悪いが、今日は陵南と仙道が勝つ!!!」

「ふん、たわけが!流川がやってくれる。やつは、そういう男だ!」

「何をーー!」

「ふん!」

早くも湘北×陵南の火花が散っている。

木暮と池上は、苦笑をしている。




赤木たちと、反対の観客席には、海南の選手が座っている。

「牧さんを無視して、何が新旧交代だ。ねぇ、牧さん?」

清田が、声を荒げて言う。

「そうだな。仙道対流川は、海南への挑戦者決定戦というところかな。」

牧は、笑みを浮かべて答えた。

「藤真さんたちは、どこですかね?」

神が尋ねた。

「翔陽は、控え室で作戦会議だそうだ。」

高頭が答える。

「うちはしなくていいんですか?」


『ポン!』


「なーんも考えておらん。」

清田の問いに、センスをたたんで、高頭が答えた。

「だとさ。」

牧が笑う。




「ル・カ・ワ!!ル・カ・ワ!!」

黄色い声援が飛ぶ。




「・・・。」



「流川親衛隊神奈川本部??」

高宮が水戸に言う。

「流川は今じゃ全国区だ。親衛隊も各県にあるらしいぞ。」

「なんじゃ、そりゃ。花道が聞いたら、暴れるぞ。」


それを聞いた堀田が、炎の旗に書き加えた。

「帰ってきた炎の男!三っーーちゃーーん!バーイ三井応援団神奈川県本部」

太い声援が飛ぶ。




「だから、それやめろって!!」

三井が叫んだ。




更に堀田が続けた。

「団員、支部募集中!みっちゃんの大学推薦も募集中!!」




三井の視線は、殺意に溢れていた。




「堀田番長は、ほんとに三井さんが好きなんだな。」

楠木が言う。

「おぅ、俺の心の支えはみっちゃんなんだ!みっちゃんをずっと応援したい。三っーーちゃーーん!」




「堀田・・・。」

三井は、少し感動した。




湘北ベンチ。

「リョータ!わかってるわね。ここで、負けたら、No.1ガードの名が泣くよ!」

「彩ちゃん!俺が再び、全国へ連れて行く!そして、No.1ガードを証明する!」

「よし!よく言った!それでこそ、No.1ガード!任せたわよ!」




「あっ、ハルコちゃーーん!こっち、こっち。」

「ごめんね。桜木君が、試合に出るって聞かないもんだからっ。」

晴子が苦笑いしながら、言った。

「で、花道は、どうだった?」

水戸が不安そうに尋ねる。

「桜木君は、「天才ですから、2ヶ月も前から完治してます!」なんて言っていたけど、
看護師さんはもうしばらくかかるよって言ってた。」

「花道・・・。」

(センドーは、お前が倒すんだろ。)

そんな話をしているうちに、陵南のメンバーがコートに出てきた。




「わぁぁぁーーーー!」

「陵南が出てきたぞーー!!」

「仙道だーーーー!!」

「任せたぞーー!!仙道ーーー!!」

「仙道さーーん、かっこいいーーー!!」




記者席。

「仙道くーーん!!」

声援に混じり、記者席から身を乗り出した弥生が叫ぶ。

「相田さん。記者がそんなんでどうするんですか・・・。」

中村が突っ込んだ。

「中村君、この試合どっちが勝つと思う?」

「陵南。」

即答した。


「どうして?」

「だって、湘北はマイナス3で、陵南はマイナス2ですから。」

中村は続けた。

「湘北は、赤木君、木暮君、そして桜木君が抜け、陵南は、魚住君、池上君の2名が抜けました。
だから、計算すれば、陵南の勝ちですよ。」


『バシィー!』


頭を叩かれた中村。


「もー痛いじゃないですか?」

「バスケは、そう簡単なもんじゃないのよ。湘北には、国体出場選手3名、陵南は、辞退者2名。
こっちの計算だと湘北の勝利よ。」

「じゃ、相田さんはどっちだと思うんですか?」

「陵南。」

即答した。


「なんでですか?」


「仙道君がいるから・・・。」

中村は、返す言葉がなかった。




「仙道のほうが、歓声が大きい!うちの勝ちだな!」

魚住が笑う。

「何!?たわけが!!流川ーー!!仙道を倒せ!!!ウホっ!!」




「先輩・・・。」

(ゴリラ・・・)




未だ、熱い火花が散っている。




「言われているぞ。仙道。」

越野が仙道に言った。

「あぁ、面白い試合になりそうだ。」

「今日は、思う存分暴れて来いよ!」

「そのつもりだ!」にこり。


「あっ、拓真。ちょっと、こっち。俺のポカリ薄めといて。」

「はい!」

「何でも、俺に言ってください!」

「はいよ。」




「福田ーー!今日も得点量産してくれよーー!」

「福田!福田!」




「おぉ・・・おぉ・・・」ぷるぷるぷる。




「オフェンスの要は、お前だ!任せたぞ!福田!」




「うっ魚住さん・・・うぅ」

(IH決勝リーグを思い出し・・・)

福田はまた泣いた。








続く。