準々決勝 第2試合
山王工業 × 延北商業
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【山王工業】青
PG…#4 深津 一成 180cm/3年
SG…#6 松本 稔 184cm/3年
SF…#14 柳葉 敏 179cm/1年
PF…#5 野辺 将弘 198cm/3年
C…#15 河田美紀男 210cm/1年
【延北工業】白
PG…#7 三浦 公平 171cm/3年
SG…#8 東山 一郎 183cm/3年
SF…#9 島田 慎二 186cm/3年
PF…#13 鮎川 弘美 188cm/2年
C…#4 真壁 香 200cm/3年
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210cm河田美紀男と200cm真壁香のジャンプボール。
『バチン!!』
勝ったのは、真壁。
「ほぅー。」
とベンチの河田が一言。
「美紀男が勝つと思っていたか?」
と堂本の問いかけ。
「飛べない美紀男であっても、10cmの身長差、そして20キロ体重を落とした今なら、互角と思っていたんですが、
真壁のやつは飛べるようですね。」
「4ヶ月で20キロとは、お前も厳しすぎたんじゃないか?」
「いえ。確かに厳しかったと思いますが、ほとんど美紀男の自主的でしたから。」
(美紀男なりに頑張ったんだよな。桜木に勝つために・・・。)
と微笑む河田。
「そうだったな。」
と堂本も微笑んだ。
ボールは、三浦がキャッチ、速攻をしかける。
深津が素早く対応、抜かせない。
(さすが、深津。速いな。)
だが、
『ダッダン!』
(!!)
ハーキーから一瞬で深津を抜き去る。
「深津さんの苦手とするタイプっすね。三浦は。」
「あぁ。スピードのある小柄な選手には、どうも苦手意識があるらしい。」
とベンチの沢北と河田。
深津を抜き去った三浦は、いち早く戻った松本の手前で急ストップ。
『シュパ!』
ジャンプシュートを決めた。
「延北が先制点!!」
「あいつ、速えーーぞ!!」
「あの天下の深津も公平のスピードには敵わないらしいな。」
「あぁ。ガンガンいくでーー!!」
山王のオフェンス。
延北はマンツーマンディフェンスを敷いた。
深津にはSG東山。松本にはSF島田。柳葉にはPG三浦。野辺にはPF鮎川。そして、美紀男には真壁がついた。
ミスマッチを極力減らす延北のマンツーマン。
「延北は考えてますね。」
「えぇ。これで身長差をある程度カバーできると同時に、深津君のポストプレーも封じた。」
「そうですね。宮城君とマッチアップしたときは、深津君のポストで得点を重ねていましたもんね。」
「・・・。」
冷静に選手の動きを見ている深津。
(この5人のなかでは、お前が点取り屋だワン。)
柳葉のVカットにあわせた矢のようなパスが、深津から供給される。
「1年のお前が、山王のエースか?天下の山王も地に落ちたな。」
「・・・。」
ワンフェイクからワンドリ、ジャンプシュートを狙う。
だが、
『バシ!』
柳葉がボールを両手で掴んだところで、三浦がスティール、ボールを奪った。
「いくぞ!!」
延北の3線。
中央を東山、左サイドを島田、右サイドにはドリブルを進める三浦が駆け上がる。
「延北の速攻だーー!!」
「速い!!」
「いや、山王も戻っている!!」
深津、松本が迎え撃つ。
「三浦には、要注意だワン。」
「あぁ。」
山王コート内、ボールは中央の島田に渡る。
『バン!』
再び、三浦にリターン。
レイアップの体勢。
2歩めのステップ。
松本が跳ぶ。
「かかったな。」
三浦は、ボールを降ろし、中央の島田へ。
すかさず深津が寄るが、ボールを左の東山に弾く。
『ザシュ!』
受け取った東山は、堅実にゴール下を決めた。
延北の綺麗な3線速攻。
「あの2人を鮮やかに抜くとはな。」
と堂本。
「河田さんや俺がいれば、最後のシュートは、打たせませんよね?」
「速攻で2回もパスを回してれば、俺たちなら追いつける。うはっ。」
河田がそういうと、柳葉に檄を飛ばした。
「敏!早く戻れ!自分のミスは、自分で何とかしろ!!」
『コクッ。』
柳葉は、小さくうなずいた。
だが、
「わーーー!!」
会場が一気に盛り上がる。
「河田弟をブロックしやがった!!」
「すげー、ブロック!」
ボールは、深津、松本を経て、ゴール下の美紀男へ。
3ヶ月の成長を伺わせる美紀男のフェイクからのシュートを、真壁が豪快にブロックした。
弾き返したボールは、三浦がキャッチ。
瞬く間に、ネットを揺らした。
山王 0
延北 6
開始1分。
三浦のスピード、真壁のパワーで、山王を翻弄し、3本のシュートを立て続けに決めた。
会場は、その光景に異様な盛り上がりをみせる。
だが、山王は至って冷静。
柳葉が深津へスクリーン。
深津と三浦のミスマッチを作り出し、ポストアップから、深津が2点を返す。
試合開始から5分が経過。
真壁の圧倒的なゴール下の支配力により、延北商業がリードを奪っていた。
山王 6
延北 15
続く。
山王工業 × 延北商業
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【山王工業】青
PG…#4 深津 一成 180cm/3年
SG…#6 松本 稔 184cm/3年
SF…#14 柳葉 敏 179cm/1年
PF…#5 野辺 将弘 198cm/3年
C…#15 河田美紀男 210cm/1年
【延北工業】白
PG…#7 三浦 公平 171cm/3年
SG…#8 東山 一郎 183cm/3年
SF…#9 島田 慎二 186cm/3年
PF…#13 鮎川 弘美 188cm/2年
C…#4 真壁 香 200cm/3年
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210cm河田美紀男と200cm真壁香のジャンプボール。
『バチン!!』
勝ったのは、真壁。
「ほぅー。」
とベンチの河田が一言。
「美紀男が勝つと思っていたか?」
と堂本の問いかけ。
「飛べない美紀男であっても、10cmの身長差、そして20キロ体重を落とした今なら、互角と思っていたんですが、
真壁のやつは飛べるようですね。」
「4ヶ月で20キロとは、お前も厳しすぎたんじゃないか?」
「いえ。確かに厳しかったと思いますが、ほとんど美紀男の自主的でしたから。」
(美紀男なりに頑張ったんだよな。桜木に勝つために・・・。)
と微笑む河田。
「そうだったな。」
と堂本も微笑んだ。
ボールは、三浦がキャッチ、速攻をしかける。
深津が素早く対応、抜かせない。
(さすが、深津。速いな。)
だが、
『ダッダン!』
(!!)
ハーキーから一瞬で深津を抜き去る。
「深津さんの苦手とするタイプっすね。三浦は。」
「あぁ。スピードのある小柄な選手には、どうも苦手意識があるらしい。」
とベンチの沢北と河田。
深津を抜き去った三浦は、いち早く戻った松本の手前で急ストップ。
『シュパ!』
ジャンプシュートを決めた。
「延北が先制点!!」
「あいつ、速えーーぞ!!」
「あの天下の深津も公平のスピードには敵わないらしいな。」
「あぁ。ガンガンいくでーー!!」
山王のオフェンス。
延北はマンツーマンディフェンスを敷いた。
深津にはSG東山。松本にはSF島田。柳葉にはPG三浦。野辺にはPF鮎川。そして、美紀男には真壁がついた。
ミスマッチを極力減らす延北のマンツーマン。
「延北は考えてますね。」
「えぇ。これで身長差をある程度カバーできると同時に、深津君のポストプレーも封じた。」
「そうですね。宮城君とマッチアップしたときは、深津君のポストで得点を重ねていましたもんね。」
「・・・。」
冷静に選手の動きを見ている深津。
(この5人のなかでは、お前が点取り屋だワン。)
柳葉のVカットにあわせた矢のようなパスが、深津から供給される。
「1年のお前が、山王のエースか?天下の山王も地に落ちたな。」
「・・・。」
ワンフェイクからワンドリ、ジャンプシュートを狙う。
だが、
『バシ!』
柳葉がボールを両手で掴んだところで、三浦がスティール、ボールを奪った。
「いくぞ!!」
延北の3線。
中央を東山、左サイドを島田、右サイドにはドリブルを進める三浦が駆け上がる。
「延北の速攻だーー!!」
「速い!!」
「いや、山王も戻っている!!」
深津、松本が迎え撃つ。
「三浦には、要注意だワン。」
「あぁ。」
山王コート内、ボールは中央の島田に渡る。
『バン!』
再び、三浦にリターン。
レイアップの体勢。
2歩めのステップ。
松本が跳ぶ。
「かかったな。」
三浦は、ボールを降ろし、中央の島田へ。
すかさず深津が寄るが、ボールを左の東山に弾く。
『ザシュ!』
受け取った東山は、堅実にゴール下を決めた。
延北の綺麗な3線速攻。
「あの2人を鮮やかに抜くとはな。」
と堂本。
「河田さんや俺がいれば、最後のシュートは、打たせませんよね?」
「速攻で2回もパスを回してれば、俺たちなら追いつける。うはっ。」
河田がそういうと、柳葉に檄を飛ばした。
「敏!早く戻れ!自分のミスは、自分で何とかしろ!!」
『コクッ。』
柳葉は、小さくうなずいた。
だが、
「わーーー!!」
会場が一気に盛り上がる。
「河田弟をブロックしやがった!!」
「すげー、ブロック!」
ボールは、深津、松本を経て、ゴール下の美紀男へ。
3ヶ月の成長を伺わせる美紀男のフェイクからのシュートを、真壁が豪快にブロックした。
弾き返したボールは、三浦がキャッチ。
瞬く間に、ネットを揺らした。
山王 0
延北 6
開始1分。
三浦のスピード、真壁のパワーで、山王を翻弄し、3本のシュートを立て続けに決めた。
会場は、その光景に異様な盛り上がりをみせる。
だが、山王は至って冷静。
柳葉が深津へスクリーン。
深津と三浦のミスマッチを作り出し、ポストアップから、深津が2点を返す。
試合開始から5分が経過。
真壁の圧倒的なゴール下の支配力により、延北商業がリードを奪っていた。
山王 6
延北 15
続く。