つばさ

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ソーラーランタンは、海外の新市場を切り開いて企業が再出発する先導役に

2013年02月09日 | Weblog
春秋
2013/2/9
 電気のない暮らしをしている人が世界には14億~15億人いるといわれる。アフリカやアジアなどの途上国では、あかりに灯油ランプを使っている家が多い。品質が悪いと煙やすすが出て、健康を害してしまう。夕食の一家だんらんも子供の夜の勉強も心配がつきまとう。
▼そこで太陽光を使ったあかりを普及させようとしているのがパナソニックだ。屋根に太陽電池を取り付け、電気を起こしてためておき、発光ダイオード(LED)照明が部屋の中を明るくする。今秋にケニアなどで売り出す予定だ。買収した三洋電機が5年前から開発を進めてきたプロジェクトが、いよいよ日の目を見る。
▼ケニアは携帯電話の世帯普及率が6割あり、今や必需品のその価格は日本円で約3千円。新商品「ソーラーランタン」の価格も携帯電話並みにし、性能は落とさずコストを減らす。分割払いはもちろん購入費の融資を受けられる仕組みもつくるという。顧客は低所得層であるだけに、値付けや売り方は知恵の絞りどころだ。
▼振り返ればパナソニックも三洋電機も、創業期に成長の原動力になった商品は自転車用の発電ランプだった。道の先を照らしながら自転車がぐんぐん進む様子は、会社の勢いも表していたことだろう。途上国の家庭を照らすソーラーランタンは、海外の新市場を切り開いて企業が再出発する先導役になってくれるだろうか。

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