つばさ

平和な日々が楽しい

「少なっ!」と同情してくれるか

2015年02月12日 | Weblog
洗筆2/12

 「友人は何人いますか」。この質問の答えは世代や「友人」の定義で大きく異なるが、利害関係を伴わぬ対等の関係を友人関係とすれば、中高年なら「二十人」程度か。
 筆者も指を折ってみたが、心許せる友は六人にすぎず、うち「一人」は犬だったりもする。女子高校生ならば「少なっ!」と同情してくれるか。若い人たちの「友だち」の数はその約二十倍である。
 ある研究者グループの調査によると都市部に住む十六~十九歳の「友だち」(親友、仲の良い友だち、知り合い程度の友だち)の数は、平均で百二十五人(二〇一二年)。百人を超える。スマートフォンなどの普及で〇二年の平均六十六人から倍増している。
 女子高校生がスマートフォンや携帯電話を使用する時間は一日平均七時間と聞くが、この大勢の友だちとも関係がある。どうも、若い人たちの間には友だちを増やし、スマートフォンで絶えずつながっていなければという一種の強迫観念がありそうなのだ。
 友だちという「群れ」から離れた途端、攻撃されないか。おかしな人と判断されないか。その怯(おび)えで友だちとスマホでつながり続ける。いじめの危険もある学校で生きる子どもの知恵でもあろう。大人が渋い顔をしても止められまい。見直すべきは過度に同調性を強いる風潮の方か。
 百人の友だちと七時間。友人六人の身は君たちの方によほど同情する。