普天間基地代替施設移設問題
2011/05/28 16:27 【共同通信】
北沢俊美防衛相は28日、在日米大使館政治部安全保障政策課に国務省職員として勤務する木村綾子氏(43)を6月8日付で防衛省の「キャリア官僚」として採用する方針を決めた。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題を担当する課長級の参事官に充てる。
政府が外国の大使館からキャリア官僚に登用するのは極めて異例。木村氏は日本航空、総合研究開発機構(NIRA)を経て米大使館に転身、主に安全保障政策に取り組んできた。豊富な知識と分析力に米政府内の信頼が厚く、最近はルース駐日米大使と北沢氏のパイプ役も務めている。
普天間問題は日米両政府が目指す県内移設に地元同意を得られず、米議会から計画見直しを求める意見も出ている。北沢氏は事態打開のため米側の事情に精通する人材が不可欠と判断、ルース氏に木村氏の「引き抜き」を直接申し入れ、了解を取り付けた。