50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

「スーパーの特売場で夏子さんにであって、ご主人と・・・

2016-02-26 20:00:13 | 小説
「スーパーの特売場で夏子さんにであって、ご主人と急に改まって言いだすから」
と道江が言って、居間に顔をのぞかせている。幸男は顔色が変わるのがわかるが、春子に目線をうつむきがちに送るのだ。
「春子はおりこうさんね。誕生日のケーキを買ってきましたよ」

(「おしのび」つづく)