綱敷天神社 禰宜日誌

大阪梅田の綱敷天神社のご案内ブログです

平成25年 七夕祭

2013年07月08日 | ノンジャンル
昨日は一年に一度の七夕の日。
当宮御旅社では、七夕祭が執り行なわれました。

普段は街中の喧噪に埋もれている感のある当宮が、この日ばかりは大変にぎやかになり、本年は累計で1200名あまりのご参拝者で賑わいました。

今回の七夕祭に際しましては、地元地域の皆さまからの御奉賛に加え、様々な梅田ならではの物も御神前にお供え頂きました。

その1つが、「菜の花や月は東に日は西に」と詠まれた茶屋町の菜の花に由縁する、茶屋町産菜種油で灯したお燈明(梅鉢の切り込み窓のある方)で、今回は梅田で都市養蜂を試みられている梅田ミツバチプロジェクトさまからご奉納頂きました。

また、地元地域の有志の会、鶴乃茶屋倶楽部さまからも、3月に茶屋町で咲いた菜の花から実った菜種もお供え頂き、お燈明と一緒に御神前にお供えさせて頂きました。

さらに、これは当宮でご用意したものですが、蜜蝋を使った燈明を今回初めて灯させて頂きました。 蜜蝋とは、ハチミツをとったあとに残るハチの巣を精錬して作るロウの事で、梅田ミツバチプロジェクトさまが推進されている、ミツバチと梅田との関わり合いについて、ご参拝の方々にも見て、そして感じて頂きたいという思いで、今回、初めて蜜蝋を使ってのロウソクも同じく灯させて頂きました。

これらのお燈明は従来は本殿の奥の方で灯しているだけでしたので、ご参拝の方からは見えにくかったのですが、今年はお賽銭箱のすぐ近くに別途2つの燈籠を設けて、近しくご覧頂けるように工夫させて頂きました。 

ご参拝されたお子さんの中には、自然から頂く火の輝きがとても興味深かったようで、社殿前でずっと燈明のゆらめきを見ていたお子さんもおられました。

この七夕祭を、氏子数減少の為、神賑行事が執り行えなくなった例祭(夏祭)に代わって再興しましてから、早や10年が過ぎましたが、その間に梅田は大きく再開発が進み、街も豊かに輝きを増しているような感を覚えます。

鎌倉時代の『御成敗式目』にはその第一条に、「神さんは人の崇敬によっておチカラを増し、人はそのおチカラを増した神さんの徳によって運を添う」とあります。(神者依人之敬増威、人者依神之徳添運)

こうした、地域の皆さんからのご崇敬の念を受けられて、きっと大神さまも梅田を更に良くする為、御神威を発揚されておられるのではないかと感じているところです。

今後とも神さんに見守られての梅田でありたいと願うばかりです。