講演会 「福井地裁の勝訴判決&仮処分決定とこれから」
講師 「福井から原発を止める裁判の会」代表 中嶌哲演氏
主催 脱原発わかやま
場所 田辺市民総合センター
原発銀座(15基)の福井県内で、一貫して原発を拒否してきた小浜市
講師の中嶌氏は、活動の、中心人物のお一人です
1968年から、本気を出して小浜市の反原発運動を始め時、すでに、敦賀・美浜では建設が始まってた・・・
と、残念そうにおっしゃっていました
主なお話は、福井地裁が昨年5月下した「大飯原発3、4号機の再稼働禁止」の画期的な判決について
・250km圏内の住民の訴えを認めた判決の主文
・「人格権」を最優先
・福島原発事故の重大性
・経済活動の自由(原発必要神話) < 人格権
・科学技術のお墨付き信仰(安全神話) < 人格権
・原発の(危険性の)特性
・停止後も事故拡大/5重の壁(その中身は?)止める・冷やす・閉じ込める/ 大地震・津波は起こり得る
冷やし続けられるのか → 閉じ込め得るのか → いずれも楽観的な見通しに基づき脆弱
・国富の流失、喪失,CO2問題への的確な反論
【判決文より】 ・・・
9 被告のその余の主張について
他方、被告は本件原発の稼動が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。
また、被告は、原子力発電所の稼動がCO2排出削減に資するもので環境面で優れている旨主張するが、原子力発電所でひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染はすさまじいものであって、福島原発事故は我が国始まって以来最大の公害、環境汚染であることに照らすと、環境問題を原子力発電所の運転継続の根拠とすることは甚だしい筋違いである。
本当に心にしみる文章だと、しみじみ拝聴しました
全文は、【速報】大飯原発運転差止請求事件判決 をご覧下さい
計り知れない危惧と不安の中で生きている
原発の側で暮らしておられる方ならではの思いがこもった講演会でした
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原発建設を許さなかった和歌山県ですが・・・
仁坂和歌山県知事が6月18日の県議会一般質問で、
「さまざまな地域活性化のチャンスを逃した面がある」と、驚くべき発言をしました
4月には「生命への危険性は原発より自動車の方がはるかに大きい」とも・・・
腹立たしく、情けない感じがします
紀伊民報 6/21日付記事
「活性化逃した一面も」 仁坂知事、過去の原発計画反対で