昨夜のNHKの「ためして合点」で酒粕の漬物への効用を取り上げられた。奈良女子大生の実験ではマシュマロの酒粕漬けは一番好評と紹介された。意外だったが、どうゆう成分が、何がどのように変化・影響して味覚に訴えるのか、ゲストがいうように美味しいことは確かだろうが、その解明・解説がなかったのは物足りない。
それなら甘酒ではどうか。私の実家では松茸やしめじ、茄子を塩で押して水だしをして、期日を置くものは麹と「和からし」で、短期には甘酒と和からしで漬けていた。 酒粕とは栄養成分はそう変わらないだろうし、粕に残ったアルコールの違いくらいだ。
もう一つひねって、濁り酒ではどうか。とうの昔「酒は百薬の長」と中国の漢書〔紀元前3~〕に書かれている。古典では、ほかは知らんけど鎌倉時代後期の『徒然草』の175段「世には心えぬ事の」に「・・・、酒は百薬の長、などと言うが、むしろ万〔よろず〕の病は酒より引き起こされる。・・・」と、いとわしいものであると同時に興を添え捨てがたいものであると書かれている。 今飲んでいる清酒は室町時代に大和を支配した興福寺が正暦寺で大規模に造らし始め、江戸時代に池田・伊丹に伝わっていったというから、酒粕がなかった。上澄みを飲んで下にとごった物かもしれない。一般的に酒粕漬けの発祥は江戸時代になってからのことである。吉田兼好のいう時代の酒は・どぶろくである。濁り酒に塩を入れて漬物を作ったらどうか。そうすると流行りの「塩麹漬け」になってしまうのか。塩麹でマシュマロを漬けてみてはどうか。 まいる
酒粕の日本栄養成分表では100gあたり227kcal、炭水化物23.8食物繊維5.2脂肪1.5蛋白質14.9ビタミンB1B2B3B5B9、ミネラル