保育所つくってネットワーク

保育園をつくって~! 東京都足立区のママたちが立ち上がりました!!

“足立区在住の一児の母の思い”

2011-09-10 | 待機児童の実態調査
私たち母親がなぜ、「認可保育園」の増設を求めるのかについて、
メンバーの中から寄せられ、8月末の議会でも一部が紹介された手紙を
以下に載せたいと思います。

国や自治体が責任を持つ公的なこどもの保育と、
民営化、市場に開放されたこどもの保育の違いについて、
このブログでもみなさんと一緒に考えていきたいと思っていますが、
まずはこの手紙がその一助になれば、と思います^^


 保育所での死亡事故が1961~2000年度の40年間で15件なのに、
こどもの超過定員を認める「弾力化」導入後の2001年度以降の8年間で
22件と増えているということを、一般紙の報道で知りました。
カステラをのどに詰まらせて亡くなった1歳の男の子とご両親の記事を読んで、
胸が痛みました。そのとき保育所では1歳児と2歳児が混在してごったがえし、
保育士はその男の子から目を離していたということでした。
私たち親の立場としては、詰め込みによって待機児童問題を解決しようとすることには
大きな危険があるのではないかと心配です。小さなこどもの場合はきちんと食べ物を
飲み込んでいるか、見ていてあげないといけません。そんな当たり前のことができない
環境に、保育所を追い込んではいけないと思います。

 同時に、今、足立区では保育所について、民営化する流れの中で認可保育園の増設が
ストップされていますが、このことにも大きな不安を感じます。
こどもの保育を公的に行うということは、どの子どもにも例外なく豊かな子育て環境を
保障するということであり、そうした尊い役割を自治体が担っていたはずだと思います。
効率化が求められる市場にこどもの保育が開放されてしまったら、手のかかるこども、
アレルギーなどを持っていてコストのかかるようなこどもははじかれてしまうのではないか
と心配です。コストを考え、経営者も保育士も、そしてこどもまでもストレスを抱えるような
悪い環境の中で自分のこどもを育てたくはありません。支払うお金によって保育内容が変わる
ということは、こどもの保育や教育の平等が崩れるということです。
私たちの大人の世代は、先進国の一員として、保育や教育、そして法の下の平等という
大前提の中で生きてきたはずです。
日本の未来のこどもたちに対して、それを保障しない社会をつくることに、
親として大きな危機感を感じています。

こどもの保育を社会的に支えるということは、これまでの人間の英知がつくりあげた素晴らしい
仕組みだと思います。足立区においては、たとえ国がどんな動きをしようとも、
健全なこどもの成長と安全を守る自治体になってもらいたい。
たとえいろんな政党の親分さんや中央省庁の意向に反したとしても、
こどもの安心安全、健全な成長を保障するために公的保育を充実してもらえたら、
住民は足立区の行政に携わる方や議員さんたちを誇りに思うはずです。
どうか、待機児童問題が深刻なこの足立区に、安心安全な基準を守った認可保育園をつくってください。


足立区在住の一児の母より



なお、おことわりなのですが、私たちは認可以外の認証保育所やその他の保育室などが
悪いものだと考えているわけではありません。
現に、認証保育所でとても良い保育をしていただいて、
ありがたく通園させてもらっているメンバーもいます。

問題は、今ある最低基準さえ緩和し、自治体が公的責任を放棄することにあると考えています。
(待機児童対策も、民間任せなら、手をあげる企業がなければ、
保育園もつくられないままになってしまいます...)


みなさんのご意見もどしどしとお寄せください!



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
子ども・子育て新システム (西の原えみ子)
2011-09-24 20:55:42
今、真実を知らないと本当に大変なことになってしまうと危機感を感じています。
保育をめぐる情勢がどんどん改悪されていく中、真実を知らせること、知ってもらうことの重要性を感じます!
一緒に運動を盛り上げていきましょうね!
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Unknown (あでやっこ)
2011-09-27 06:02:33
私が通っている認証保育所でも、公的保育の仕組みがなくなると大変だ!と、父母たちで学習会をしたりしています。

中身を知るとみんな驚いて、これはみんなでちゃんと考えないといけない、とあらためて認識が深まりました!
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子育ては世直し (岡井和弘)
2011-10-01 23:19:25
「うまれる」上映会には多くの子連れ参加者がありました。若い世代のエネルギーを感じました。「子育ては世直し」方法は様々です。多くの人の意見を聞いてみましょう。来年春もう一度「うまれる」上映会の取り組みをします。
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Unknown (yosshii)
2011-10-06 13:17:43
ありがとうございます。
「うまれる」見に行きました。
多くの方と、「子育て・親育て」していきたいですね。
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