弦高が高いと弾きにくいから限界まで下げる。フラメンコギターはラスゲアドなどの奏法で表甲を激しく傷めるので板厚が厚めで、力木もクラシックとは相当違っている。いや、今持っているのが特殊なのかもしれないがクラシックギターの扇状力木配置とはまるで違う。
普通のノーマル・テンションの弦ではボン鳴りする。そこで、ハイテンションの弦を張って、五度低く調弦する。・・・・ああ、この暗い情念の音!棺桶の中にまで抱いて行きたい。
大体、カンテ・フラメンコと言うのがそういう音楽なのだ。フラメンコのレコードなど聴くと始めはセビリヤーナス、アレグリアスなどの明るい音楽だがだんだん暗い音楽になって行く。グラナディナ、ティエント、シギリーヤなど、ろうそくの炎がゆらめくような・・・心がどこかへ持って行かれる。この状態をドゥエンデと言う、フラメンコ独特の世界だ。クラシックの、やはりその類の音楽にはピッタリだ。まあ、一般向けはしないだろうが。
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