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夜汽車

夜更けの妄想が車窓を過ぎる

家族とメンバー

2016年08月13日 21時07分41秒 | 日記
 飼い猫の事を書いた。これは不思議な事に息子の伴侶を連れて来たり職を持って来たりした感じがする猫だった。或はその報せを持って来たとも言える。そしてその用事を終えたら死んだとも言える。

 その猫が病気の時、一時外に出さなかった。そうしたら部屋のあちこちに小便をしてまわった。本来外でやっていたものを監禁されたので困り果てたわけだ。丁度その当時私自身がどういうわけか部屋の中の柱の蔭だの、カーテンの隅だのに小便して、乾くのにどれくらいかかるだろうか、とか床が腐るのではないか?などと気にする夢を頻繁に見た。ただしその当時はそれが猫の行動と関係があるとは思わなかった。

 もっと前の話になるが2人の息子の結婚についても予知夢を見て居た。父親としての立ち位置からではなく当人の立ち位置で見て居た。

 これらのことを思いめぐらしていてふと考えるのだが、もしかしたら【私】なる意識は独立した存在が意識する意識ではなく例えば家族なる綜合体が意識している意識の【部分】に過ぎないのではないか? そしてその綜合意識から必要に応じてネコの意識も生え出て来る。

 あのクロちゃんと言う猫はもしかしたら我家の総体的な家族の元である何らかの意識体の一部が現世に黒猫として現象化し、要件が済んだら元の意識体の中に戻って行ったのではないか?? それであったからこそ、その葬儀場での別れの際妻が『ごめんね、ごめんね』と言って泣いたのを見て自分自身の中で凍っていた何かが壊れた気持ちになったのではあるまいか?

 あの猫と共に私もまたある部分が死んだ、親たちから聞きたくて止まなかった言葉『ごめんね、ごめんね』、それを聴いて自分の中で燃え上がって居た火が消えた。

群れたくない、とリュート或はギター

2016年08月13日 20時44分49秒 | 日記
 肥後モッコスというしょうもない性分がある。その性分がどういうふうに出て来るかをここに書いてみよう。

 ネットを見ると自分の趣味自慢めいた記事を偶に見る。飼い猫や飼い犬の写真、食べたモノ、行った所など、総動員してウェブページを構成してある。特にギターやリュートは何か自分が人と違った特別高尚な事をやっているかの如き雰囲気で微に入り細に亘って書いてある。或はレッスンの報告などを綿々と書いてあるがいすれもマスターベーションに思える。

 そういう感じ方から自然、レッスンなどを避ける、『あのような人々の群れの一員ではありたくない』と思う。これを【ヘンクツ者】と言う人の方が多かろうことを知って居る。だが、言わせてもらおう、【何か新しいモノ】は大体に於いてヘンクツ者が作り出している。八方美人や群れの一員ではない。

 というわけで私はごく内々の【通じる相手】をいつも探している。どういうふうにするかと言えば・・・返答に困るようなメール、難解なメール、相手が興ざめるようなメール、を出してみる、コメントする、そして反応を見る。同じ穴のムジナは大体ワカルのだ、不思議な事に。

リュートの経年変形

2016年08月13日 20時32分50秒 | 日記
 バロックリュートの場合、如何に弦張力が低くとも全体で大凡40キロ近い荷重がかかっている。だから長年の裡には楽器も変形する、と言う人が居る。
工学技術者の観点からすれば?である。弓を見給え、あれは木や竹の弾性を利用している。もっと工学的な言い方をすれば素材の弾性限界内で使用している。

 鉄鋼には弾性域、塑性域、破断点などがあって構造物は弾性域内で成立するように設計する。使用中に塑性変形、つまり形が崩れてしまっては使い物にならない。
もしリュートが弦張力によって変形するとすればそれは素材の選定と構造を間違っている。弦を介して受けた外力を跳ね除けようとするから楽器は鳴るのであって幾分かでも塑性変形するとすれば当変形のためにエネルギが浪費された、と言う事になる。

 従って適正な張力で維持管理する限り楽器は永久変形しない、必ず新作時の姿を保つ。多くの楽器がそうでないのは扱いが粗雑で材料学を知らないからである。

バロックリュートでの試み

2016年08月13日 10時48分09秒 | 日記
 丸山薫、三好達治、津村信夫、田中冬二、立原道造、・・ 田中克己、・・・木下夕爾・・・あの戦争の日々の前後に素晴らしい詩人たちが居た。現実が苛烈であったればこそか?、詩はこの世のものとも思えない至福の相貌を帯びて迫って来る。この詩人たちの詩と出会って私は幸せだった。

 今バロックリュートを少しやっている。曲の印象と詩をくっつけて見ようとしている。何時の日か、美しい女声或は男声の朗読に着かず離れずリュートが歌ったら素晴らしかろうと勝手に思う。




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