「期待」というものが楽曲が出る前の段階の感情であるのに対し、これは既に世に出された楽曲に対してファンがどういう態度をとるのか、という話です。
・「彼らは「変わらない」とはひとことも言っていません。むしろ変わり続けていこうとしているのかもしれません。
それならファンもそんな彼らを信じて『あ、今彼らがやりたいのはこういうものなんだ』と受け入れてあげればいいのではないでしょうか。」
・「メンバーがイイと思った楽曲を否定するなんて思いもよりません。」
・「どの曲もそれぞれメンバーがいろいろ話をして作り上げてきたものですよね?もちろん主観的な感想はたくさん出てきますけど(笑)
だからどんな曲が出てこようとその時彼らのベストでやったことだから何にも異論とかは無いですよ。」
・「私はその過程を見守り続けて、意見を彼らにぶつけ続けていきたいと思っています。」
・「RAGさんファンの方々の中には、RAGさんの音楽と同じ位、RAGさんの人間性が好きだという方が居ると思います。アタシもそのうちの一人です。だから、自分の苦手な音楽をRAGさんが発表したとしてもきっと…というか確実に聴くと思います。」
・「楽曲としての好き嫌いと、彼らのこだわりを理解したいという気持ちは、一緒にはできない。」
・「RAGが好きだから、彼らの作る曲はすべて受け入れます。私はハモネプからのファンですが、彼らが試行錯誤してきた過程をしっかりみてきたつもりです。楽器をいれることは否定しませんが、あくまで私の個人的な想いはアカペラでやってほしいということです。」
ファンの受け止め方について類型を分けるとすれば、
・そのアーティストの出す音楽は全て肯定する、アーティスト単位のファン
・その中でも否定的な楽曲もある、楽曲単位のファン
・アーティストの出す音楽を基本的には全部受け止めつつ、それとは別に主観的な楽曲への感想を持つ、中間的なタイプのファン
という主に3つの類型があることはpoorbassistさんがまとめておられるとおりですが、そのどの類型に位置するかは他人が一概に言えることではありませんし、この中でどういった態度が適切であると言えるものでもないと思います。
音楽の受け止め方なんて、他人から押し付けられるような性質のものではありません。
それぞれが、すべて大切な尊重されるべき想いだと私は思います。
しかしその中でも私の目を引いたのは、それぞれの楽曲に対して思うところがありつつも受け入れて見守っていく、という意見の多さです。
その一因としては、何人かの人が挙げておられた「キャラ>曲」というファン感情が確かにあると思います。
他方。
・「今までのラグのチャレンジも、「ホントにそれでいいの…?」ってハラハラすることけっこうありましたもん(笑)。でも、次のステップに行くころには、必ずそこで得たモノ見せてくれるんですよねぇ、無駄じゃなかったんだって思わされる。」
ファンの目に映るものは、その時に世に出た1曲でしかなく、長い目で見るということは困難です。
しかし、結果的にすべての活動を自分のものにしてみせてくれるから、たとえ1つの楽曲に疑問があったとしても彼らを信じていられる。
結局、ファン感情というものはアーティスト自身に支えられているんだなぁと感じました。
最後にもう一度、ファンがRAG FAIRに何を期待しているのかという点に戻ります。
・「『アカペラに囚われる』というよりも『ジャンルに拘らない』彼らであればいい。歌を歌うことを身体中で喜び楽しみながら歌う彼らが居れば、楽器があろうがなかろうがどうでもいい。」
・「彼らが納得して歌っていなければ、それはもはやRAG FAIRの曲ではないと思います」
・「RAG FAIRが好きだから、たとえ彼らが迷走していようと、彼らが私たちに全力の音楽を届けてくれる限り応援するしついていきます。」
・「私が一番、怖いと思うのは、彼らがアカペラをただの手法とだけしかとらえなくなってしまって、「アカペラで歌えばいいのね」と思ってしまうような曲を発表する存在になることです。そういう意味では、いろいろ寄り道(楽器)をしながらも、自分たちの音楽を高めていって欲しいと切に願っています。」
・「メンバーは現時点でファンやみんなに聴いて欲しい、伝えたい自分達の音楽を妥協しないで出してくれていると思っています。であって欲しいという希望を持っています。アーティストが自分達のしたい音楽が出来ないのは、1番の不幸だと思いますので。」
最後の最後に、私の友人の言葉に私自身がとても納得したので、引用させてもらいます。
RAG FAIRが、好きならば。
考えて悩んで、好きという気持ちを忘れず、音楽の素晴らしさを感じ、RAG FAIRの音楽を信じてどんと構えて。
彼らが、ああこのファンに自分達の音楽を聞かせたい、と思えるような、そんな暖かさを準備して待っていたい。
RAG FAIRが期待を裏切ったことはないから。
私の予定をはるかに超えて長くなりすぎましたが、以上でこの話を終わりとさせていただきます。
こんなふうにファンのみなさんと音楽に関して意見を交換するのははじめてのことだったのでいろいろな発見があり、非常に有意義でした。
意見をくださったみなさん、こんな長文に最後までおつきあいいただいたみなさん、本当にありがとうございました。
・・・あと洋輔さん、トラックバックでブログを荒らしてすみません。(深々と礼)