no music no lifeかもしれない日々

素人による音楽的感想を目的とするRAG FAIR中心ブログ

改めまして、降りそうな幾億の星の夜

2006-06-15 17:55:55 | RAG FAIR曲感想
詳しめの感想いきます。

まず、「詩」としての歌詞を私なりに解釈してみようかと。


一番と二番の歌詞の対比が切なすぎる。
特に平歌の前半ですよね。
夢花火と、まぼろし。
響きの違う「愛してる」と「愛してる」



一番から感じる無力感。
「あなた」が目の前にいるのに。

二番の喪失感。
「音もなく響いた」のは、それを伝える対象のなくなったことば。
世界から切り離されたのは、ほんとうは「あなた」ではなく。


それが、間奏でいきなりがらりと雰囲気を変えます。
負ではなく正に、感情のベクトルがはっきり形をもってあふれるのがこの間奏。

想いが、いきなりはっきりと強くなる。
「遥か宇宙」という届かないところの話ではなく、
「あなたが眠る彼方」まで届けと。


1番サビでは「奇跡がもしも今夜起きるなら」で、
大サビでは「奇跡をもしも今夜起こせるなら」。
後者のほうが奇跡というものに対して自分から働きかけようとする意図が強く働いていて、
だからこそ印象づけられる、
それが不可能であるということ。
それを突き破る想いの強さ。


大サビのこの部分のコーラスで、はじめて"forever"という単語が登場します。
一番あたりでは永遠になったのは「あなた」だけだったという印象を持たせるのに、
永遠になったのは、想いのほうではなかったか?



・・・ちなみに、こういう実現可能性の対比を使った歌詞は時々ありますが、一番私が印象的なのはエリック・クラプトンのChange The Worldです。
1番では"If I can change the world"なのに、最後は"If I could change the world"になっていて、実現可能性が低くなっている。
世界を変えられたら、なんて大きいことを言っているくせに実は弱気、という素直さがにじみ出ていて、私はこの対比好きなんですけど。
・・・閑話休題。


「ひとしずく流れてくその理由」ってなんでしょうね?
腕の中にいたときは気付かなかったのに、今は気付いていること。
宇宙へ消えることはわかっていたはずだから、それじゃないんですけど。
あと、ふたつの河。
一つは天の川だろうか、とか。

どうとでも解釈のしようがありますね。
私も、自分でも解釈をしてしまう気はありません。
どうとでも解釈のしようがあるから、一人一人にとって大切な歌になるんだろうから。
聴く時によって解釈も変わるんでしょうね。



この曲はぜひ、歌詞カードを見て、全部聴いて欲しい。
コーラスで英語の歌詞をごちゃごちゃ入れてるのに歌詞カードには日本語しか書いていないあたりとか、実にグッジョブ。



昨日も書きました、RAG FAIRが目の前にいない感覚。
でも間奏のコーラスとかはちゃんとRAG FAIRなんですよ。
6人全員の声がない部分があるからこそ、こうやってがつんと出てこられた時に、はっと耳を奪われる。
ところどころ出てくる日本語のコーラスがものすごい切なさを強調している。
二番「手を伸ばした」の後の「彼方に」とか。
「愛してる いまはただ」の洋輔さんの字ハモとか。
礼央さんが淡々と歌っている分、コーラスの切ない歌い方が際立つんですよね。
おいしいところが入れ替わり立ち代り。凹凸なくてもいい。
こんなにRAG FAIRらしくない曲なのに、こんなにRAG FAIRの曲なんですよね。



さて、デイリー昨日付けが5位、今日付けが7位ですか。
リクエスト大作戦は、正直、発売後こそ頑張らないと、と思います。
だってテレビに出るのが来週だから!
はい、リクエストやります。