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まこっちゃんのリフォームまでの軌跡

1人暮らしの我が家のリフォームといろんな事のブログ

音楽とは!49

2009-05-22 23:51:00 | 音楽
アクセス少なくても、元気が無くても、どんなにつらくても書かなきゃね。子供達が大人になった時に読んでもらえるようにね。
病室に戻った私は、和やかに他の人たちと話たり、本を読んだりしていました。

この時、読んだ本は『淡谷のり子自叙伝』でした。
戦後の音楽シーンの事が書かれていました。福岡の進駐軍でのフライドチキンの事とかも書かれていました。

手術の後、検査が待っていました。いろいろと検査して、退院の前に長老の手術が待っていました。

気さくな長老も、手術の前にはナーバスになっていました。

コンビニの店長さんも、病室に戻ってきて二人で励ましました。店長さんは、手術の後、安心したようでまたまた明るくなっていました。

「○○さん、大丈夫!モツ鍋ば食べらるうよ。」

と店長、すると長老は、

「俺は、モツ鍋より焼き鳥の方が好いとうばい。」(笑)

長老も明るさを取り戻しました。

私が、この時、感じたのは70歳を越えて達観した老人でも、自分の開胸手術ではこんなにも、子供の様にナーバスになるのか?何回も胸を開いたのに・・・

私たちは、長老を一生懸命励ましました。この経験は私にとって最も貴重な経験の一つでした。

見ず知らずの人間が、同じ病室で手術の前に死を意識しないように、励まし合い、冗談で笑い合い、人生を話したり。多分もう会う事もないだろう人間が、家族の様に心配し励ましあっている。

以前の私では、考えもしないような経験でした。それは、ラグビーの選手が自分たちの仲間を励ましているようでもありました。

私は、退院の前に長老に会う事はありませんでした。長老は開胸手術の後、4,5日間、一人部屋だったので会えなかったのです。

                        ・・・つづく

音楽とは!48

2009-05-12 17:00:00 | 音楽
まー、しかしアクセスが少ないなー!!人気ねーなー。ま、いいけどね。
なぜ、手術室で『ディア・ハンター』のテーマが流れたのかは、未だに謎なのですが。
私は、映画のストーリーを思い出しました。

捕虜のアメリカ人を、ロシアンルーレットをやらせるシーンです。危機的な状況の中、ロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンは、脱出します。

そのシーンを思い出しました。

友情を描いた、その映画は何度も見ていたのでした。

私は、看護師の江○さんに、映画の説明やギターの事を話ました。

私の手術は、無事に何事もなく終わりました。

今では、記憶だけがうっすらとあるだけで、思い出すのは、手術室でかかっていた音楽のことだけです。すべて、私が好きな曲ばかりでした。

でも、『ディア・ハンター』のテーマを聞いた時に、絶対にこんなもんに負けんと強く思いました。映画の主人公のように、ここから脱出しちゃー!と思ったものでした。

手術が終わると、母が待っていました。母は

「どえんね?」

何も言えないようでした。私は、

「何な、母ちゃん。待っとったとねー?」
「帰らなー渋滞するばい。」

「うん、大丈夫やけん。心配せんで良かよ。手術は成功げなよ。」

母は、ほっとしたようでした。

病室に帰ると、病室の長老が、

「どげんやったな?カテーテルは?」

と聞いてきました。

「いやー、おいさんの言うとおりで、大した事なかったです。」

と、答えると、長老は、

「そうやろー!ここの先生は良かろうが!」

と、嬉しそうに話されました。私が、

「スピーカーから、音楽の流れよったとですよ。」

と言うと、

「何なそらー?そえんが話、聞いた事なかばい。」

と、長老。

私は、

「それがですね、私の好きな曲ばっかりやったとですよ。凄い偶然やったとですよ。」

長老は、

「何でやろーなー?初めて聞いたばい。そえな話。まーばってん、無事終わって良かったたい。」

私、

「はい、ありがとうございます。」
                        ・・・つづく

音楽とは!47

2009-04-04 18:46:00 | 音楽
長らくお待たせしてしまって・・・
誰も読みよらんめーけどね(笑)

これは、私が36歳の冬に体験した出来事です。別に自慢や告発などをしようと思って書いているのでは、ありません。

自分の記録です。娘が大きくなって読んでくれたならと思っています。それでは、どうぞ!


手術室では、看護師の江○さんがよく気を使ってくれました。

「米○さん、大丈夫ですか?気分は悪くはないですか?」

私は、音楽を聴きながら、

「大丈夫です。こんなにいい音楽を聴かせてもらって、うれしいくらいです。」

江○さんは、

「米○さんは、何でそんなに音楽に詳しいのですか?」

私、

「それは・・・」

私は、答える事ができませんでした。自分のいろいろな人生が頭の中で回っていて正確に自分の気持ちを答える事ができませんでした。

手術は、1時間を越えカテーテルは私の心臓に達しました。私は、最先端の医療器具が私の心臓に達した事を感じました。

そのとき、スピーカーから次の曲が流れたのです。

私は、思わず口にしてしまいました。

「これは・・・この曲は・・・!」

私は、動揺してしまいました。私の動揺を見ていた江○さんはすぐに、

「米○さん、大丈夫ですか?どうかしましたか?」

と、声をかけてきました。私は、その問いかけに返事もせずに、ただうなづくだけでした。

その曲は、私が幼い頃の映画のテーマ曲で、その映画もテーマ曲も大好きで、いつか弾いてみたい!こんな曲を作ってみたいと子供の頃に思っていた曲です。
美しいギターの調べでした。

ディア・ハンターのテーマ曲『Cavatina』でした。

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                      ・・・つづく