エチオピアエチオピア

代田橋からこんにちは

こんなのも(GR)

2009-11-30 00:40:01 | Weblog
同じくアンボから帰りのバスの中。
ちなみにもっとかわいい子はわんさかいる。
彼はこのサングラスの下に大人(おやじ)の様な目を隠している・・・
そして写真右上の日よけの裏に、実は食べかけのパンを隠している・・・

Photo: A boy in a bus on the way to Addis Ababa from Ambo.

おすそわけ(GR)

2009-11-30 00:30:53 | Weblog
散歩に行ってきた。
家を出るとちょっと頭のおかしいおじさんが色とりどりの布を体に巻いて嬉しそうに何かを言いながら歩いていて、その向こうにはみずみずしい夕焼けが。
もうちょっと歩いていくと、ちょうど西日を浴びて立体感を増した東の山がオレンジ色に輝き、その山から西に向かっては深い青から焼けるようなオレンジ色に空が続いていた。
カメラは持っていかなかった。
実際にカメラを持っていないときの方が、そういった瞬間に出会っている気がする。それとも撮り逃したことによるただの悔しさが誇張させているだけなのか?
いや、違うと思う。実際にカメラに写してなんかいない、写真と写真の間の風景が素晴らしいのだ。
誰しも同じだが、この世にはカメラになんか写されていない瞬間に溢れている。当たり前のことであるが、その中での素晴らしい風景、瞬間に出会うということは、それぞれの人にしか与えられていない特権である。
そしてそんなものはカメラに収めなくっても良いか、と思えたりもする。記憶があるから。
エチオピアに居るとよくそんな光景に出会う。日本はどうだったであろうか?ちょっと分からなくなっては来ているが、そんなに思った事はない気がする。
写真は今日まで行ってたアジスから100kmちょっとのところのアンボというところの夕方。皆道路に出て楽しそうにしながら歩いている。そしてその向こうにはもちろん夕焼け。
そんなエチオピアの景色をちょっとおすそわけ。でもエチオピアの、いやアフリカの夕焼けの力の50%も伝わっていない。
そして今日の夕焼けは更にこの比ではない。
広い空、空の裾まで色濃い夕焼け、これはアフリカに居るものの特権だろう。
いいだろういいだろう~

Photo: In Ambo when sun sets.

写真展(E410)

2009-11-13 06:15:16 | Weblog
配属先である短期大学にてJAPAN Festival in Tegbareidと称して写真展を中心としたエキシビションを今日から行っている。
これは先日エチオピア隊員有志で行ったJAPAN Festivalの縮小版ということで行い、今日はその一日目であった。
前回は多種多様の展示があったのに対し、今回は自分が撮り貯めてきた日本とエチオピアの写真1000枚の展示を中心として行った。
準備を進めるに当たって、平日に開催するということもあって準備に人が足りない状況であった。
なので開催日前日に一人で出来るところまでやってしまい、当日の朝から、夕方からの開場までには当日準備にかかれる人で終われるだろう、そう考えていた。
前日準備を一人でして居ると自分が受け持っている生徒たちが次から次へとやってきて、ほぼ全ての作業を行ってくれた。
彼らは共同作業というものが慣れて居ないらしく最初写真展示の手順を飲み込んでもらうまではかなり難儀であり、結果として作品が少々傷んだり、彼らが帰った後に一人で修正をしていたりと必ずしも仕事が素晴らしかったわけではない。
しかし何も期待していなかった彼らが自主的に会場であるホールに現れて、「何か手伝う事はないか?」と聞いてくれてすべてを行ってくれた事はとてもとても嬉しい体験となった。
最初から彼らの仕事に期待していたわけではないが、ここは折角の彼らのオファーに応えてお願いしようと思ったが、終わってみると本当にお願いしてよかったという様に思える彼らの頑張りを見られた。
自主的に何かをする、自主的に何かを頑張ってみる、そういったことは途上国共通の問題かと思うのだが、彼らのその頑張りには本当に嬉しい思いであった。

写真展の趣旨は、日本とエチオピアの写真をジャンル毎に分け、上に日本の都市の写真であれば、下はエチオピアの都市の写真、と言った具合にその場で見比べて違いや共通点を感じてもらおう、という試みであった。



自分がエチオピアに来てからという物、最初の三ヶ月くらいは違いの連続で、いつも「なんで?なんで?」と考えていた。
考えるとすぐに答えが見つかることもあるが、分からずじまいで置いておく疑問も結構あった。
それを解く為に何かをもっと知りたいと思い、知った後でそれから何か行動が生まれてきた。
違いに出会うことはそれほどに大きな体験であり、違いはいつも自分に何かきっかけを与えてくれている。
写真展の目的はそこで、小さなきっかけでも良いから日本へ旅行へ行くような気持ちで疑似体験をし、生徒に何か感じてもらえないか、というものであった。
そしてその傍らに今見ているものと同じ種類の自分の知っている風景を手にとって見比べることが出来たらどうだろうか、と。
今のところどこまでどう感じてもらっているのかは分からないが、ひとまずはやってみて良かったと思っている。



エチオピア隊員が作ったアムハラ語(エチオピアの公用語)のナレーションつきの日本紹介のムービーがある。
内容は四季を目次の様に使った日本の紹介、日本の近代史、日本のテクノロジーの一端についてなど、本当にうまい具合に日本を軽快な音楽とともに紹介している。
これを見終わった後は騙されている気もするが日本に生まれてよかったと心底思える。
日本を離れて1年5ヶ月経っている僕には相当なインパクトを持っている。
元々予定にはなかったが、明日急遽このムービーを会場で流してみたいと思う。
今日色々質問してくれた彼らにもっと色々なものを見せたいし、動くものという、より現実に近い馴染みやすい媒体によってかれらの本能的な興味は恐らく写真の比では無いだろうし、感じる違いもより強烈であると思う。
生徒はどんな反応をするであろうか?
自分が強烈なインパクトと共に眺めたこのムービーが彼らの何かを刺激しないわけは無い。
じゃあその刺激はどんなもので、そこから何か生まれるであろうか?
何か生まれるか生まれないかはとりあえずなんだかどうでも良い。とにかく彼らの反応が楽しみで仕方ない。
恐らく上映中は皆スクリーンに釘付けになるだろうが僕だけは正反対のほうを向いて彼らを観察するだろう。

写真展の企画もそう、明日急遽ムービーを上映しようと思ったのもそう、何か考えて、それを行動にして行く。
自主的に考えて何かを企画するというのは何て楽しいのだろうと思う。
何か今まで続けてきたものが楽しくなくなってきたり、元々楽しくなかったりする場合は往々にしてこれが欠けてしまっているのではないか、と思う。
とにかく今はその楽しい面に居られている。
これを続け、そして結果に結び付けていければ本望だな、と思うのである。

Photo: Me and my students in the exhibition.

なんとも(E410)

2009-11-01 18:39:39 | Weblog
おひさしブリブリ
最近何もかもが嫌になっていた。エチオピア、エチオピア人、仕事、そしてあげるのもめんどくさいくらいの細々したこと全てが。
こんなに色々嫌になったのは初めて。
じきに体調が悪く感じ、二日ほど寝込んでいた。
最近大して仕事はあまりしていないのにやらなければいけないと感じていることが沢山あり、嫌なことも重なり、雨季休みが明けて仕事が始まったりと一気に色々が変わり、そんなこんなで嫌になっていたのかなぁと思ったり。
寝込んでいる間、暇だったので寝られるだけ寝てみた。そして読めるだけ本も読んでみた。余っているポカリスエットも飲めるだけ飲んでみた。
熱も下がり体も軽くなり、食欲も出てきて。

今は乾季で毎日雲ひとつ無いくらいの飽きるくらいの快晴が広がっている。
太陽はむちゃくちゃに強くって庭の木々の葉っぱは光を受けて嬉しそうに見えて、大家さんのパンツとかバスタオルとか、なんでもない洗濯物たちでさえなんだか光を浴びて嬉しそうに見える。影だって嬉しそう。

外に出てみるとスックでは知り合いに会い、道行く人々はいつものように楽しそうに歩いてて、全てがいつものように嬉しそうに見えた。
なんだか新しい発見のように今日は色々と見ながら考えてしまっていたけれど、よくよく考えたら窓もカーテンも締め切って寝ていた二日間も同じく快晴で、同じ人達が歩いて居たんだなぁ、と、そして窓もカーテンも開けていたその前もよく考えれば。

久々にめちゃくちゃにゆっくりしたこと、アフリカが舞台の小説を読んで嬉しくなってきたこと、何がどう作用したのか分からない。
もしくはただただ長いこと風邪を引いていただけなのかもしれない。
どれがどう作用したのかどうでもいいような知りたいような、とにかくなんだかカラっとバカみたいに気持ちが元気になってしまった。
全てを許せるくらいに。
なんだか大事なもの、そして懐かしいものを取り戻したような気がする。

世界には見えてるものと見えてないものとがあって、見ているものからその見えていないものを感じられないと人は元気を失っていく気がする。
また元気をもし失ったらこの見えていないものに目を向けようとすると良いのかもしれない。
こう感じているこの日を懐かしむことの無いようこのまま進んで行ければと思うのである。

とにかくいきなり元気になってしまってなんだか書いてみたくなった次第である。

Photo: The view from my room when I'm writing this.