散歩に行ってきた。
家を出るとちょっと頭のおかしいおじさんが色とりどりの布を体に巻いて嬉しそうに何かを言いながら歩いていて、その向こうにはみずみずしい夕焼けが。
もうちょっと歩いていくと、ちょうど西日を浴びて立体感を増した東の山がオレンジ色に輝き、その山から西に向かっては深い青から焼けるようなオレンジ色に空が続いていた。
カメラは持っていかなかった。
実際にカメラを持っていないときの方が、そういった瞬間に出会っている気がする。それとも撮り逃したことによるただの悔しさが誇張させているだけなのか?
いや、違うと思う。実際にカメラに写してなんかいない、写真と写真の間の風景が素晴らしいのだ。
誰しも同じだが、この世にはカメラになんか写されていない瞬間に溢れている。当たり前のことであるが、その中での素晴らしい風景、瞬間に出会うということは、それぞれの人にしか与えられていない特権である。
そしてそんなものはカメラに収めなくっても良いか、と思えたりもする。記憶があるから。
エチオピアに居るとよくそんな光景に出会う。日本はどうだったであろうか?ちょっと分からなくなっては来ているが、そんなに思った事はない気がする。
写真は今日まで行ってたアジスから100kmちょっとのところのアンボというところの夕方。皆道路に出て楽しそうにしながら歩いている。そしてその向こうにはもちろん夕焼け。
そんなエチオピアの景色をちょっとおすそわけ。でもエチオピアの、いやアフリカの夕焼けの力の50%も伝わっていない。
そして今日の夕焼けは更にこの比ではない。
広い空、空の裾まで色濃い夕焼け、これはアフリカに居るものの特権だろう。
いいだろういいだろう~
Photo: In Ambo when sun sets.