カムチャッカの大自然のごく一部を紹介したい。カムチャッカでは大自然というよりも、地球という名の宇宙の中の☆の姿を見たような気がした。カムチャッカには約300の火山があり、その内の約1割が現在も活動を続けている。この250年間に13回の噴火があり、1991年にも噴火している。それ故、当然ながら温泉もある。今回は、その温泉の一つであるパラツゥンカ温泉郷に宿泊した。山の中にポツンとあり、周囲には大自然の他は何もない。温泉といっても日本のような感じではなく、温泉プールで混浴であるので、この度のためにわざわざワンピースの水着を購入した。

その温泉郷から高山植物を求めてアヴァチャ山麓へ向かう。綺麗な自然の中を素敵なドライブではなく、地球の営みを肌に感じながらの、縦揺れ横揺れ、時に車体に石が跳ね上がる音を聞きながらのダイナミックなオフロ―ドドライブである。道なき道を走り抜けるには、6WDである。この道なき道は、夏の間だけ道になる。ついこの前までは、氷河が覆い真夏の今でも雪が残り、氷河が解け流れた川の上をハラハラドキドキしながら6WDで突き抜ける。

6WDは、ダンプカーの荷台部分が箱になり椅子がいくつか備え付けられた状態で、窓が開かない。もっとも窓が在ったところで、夏は埃が凄く冬はいったん明けた窓は閉まらないだろう。当然エアコンなどあるはずもなく、天井に2か所風をいれる為に開けるようになっている。しかし、埃がはいるので、開けっ放しはできない。それどころか、蚊などの虫が物凄い数入ってくる。

ドライブ中のトイレ休憩? トイレなどそんなものはありませんよ。どうするかって?そう、大自然に返すのですよ。^^
それが嫌ならば、水分摂取をコントロールしてグッと堪えるかのどちらかです。
「高嶺の花」にたどり着くには、気力と体力、そして雄大な自然に向き合う謙虚さが絶対条件なのだ。気軽に公園や花壇に行き、気軽に写真は撮れない厳しさがある。
もし、今後カムチャッカへの旅を予定されている方に、大事なアドバイスをします。虫よけスプレーは絶対、絶対に必需品です。でも、エアガスタイプは不可。水性タイプをお勧めします。野外で御用を済ませる為に、腰に虫よけスプレーをしておくことをお勧めします。顔にも、とにかく全身に必要です。園芸用の虫よけネットを被るのも一案です。睫毛に蚊が止まって煩かったです。花の雌しべと間違ったのでしょうか?年配男性で眉毛の伸びている方は、眉毛が要注意!
女性の場合は、(というよりは私の場合は)、お顔を基礎化粧品で整え、ベースメイクの上に水性の虫除けスプレーを手に吹き付けてお顔と首元に塗布しておくと良いかもしれません。その上にUVのパウダーを。気温は低くても雪の反射などで日焼けが怖いです。どんな過酷な状況でも、にっこり^^優雅に微笑んでいられますように・・・・

写真では解らないかもしれないが、雄大すぎる大自然の前では言葉も出ない。

これが、真夏の山。カムチャッカの気候は、山脈が続く半島中央部は、断続的な永久凍土があり、州都であるペトロパブロフスク・カムチャツキー周辺の沿岸部は、海洋性気候である。夏の7月の平均気温は14度程度である。

う~~~ん。空気が美味しい。

アヴァチャ山麓のベースキャンプに着くと、マーモットがお迎えしてくれますよ。可愛い~♪

マーモットにピースをしてみると、一瞬止まってそのまま足もとまで来てくれましたヨン。ロシア語でご挨拶してみた。あ~本当に可愛い。

ベースキャンプで青いTシャツを着ているのは、山岳ガイドの方々です。勿論、日本語は全くできません。私は長袖着用だったが、現地の方には、やはり夏なのですねぇ~。半袖姿である。山に迷わないように、戻りたい時間にベースキャンプまで案内してくれる。

マーモットの御家は、ベースキャンプの床下のよう。兎に角可愛いのぉ~~~♪ ^^
このベースキャンプは、標高約800メートルでコリャーク山とアヴァチャ山の間にある。しかしながら、日本では3000メートル級でしか見られないような高山植物と出会える。しかし、1200~1300メートルでは、逆に高山植物は見られなくなる。北海道の日高山脈のふもとアポイ岳も同じような感じだった。

一番最初に出会迎えてくれたのは、エゾツツジ。日本から北米の北太平洋沿いに分布するので、北海道ではおなじみですね。蝦夷躑躅と漢字で書いた方がしっくりくるかな?

これはプルスニカ。ロシア語で「赤い実」の意味。このお茶やお酒やお茶がロシアでは沢山売っている。日本名はコケモモ。北海道の知床でコケモモアイスクリームを食べたぁ~。

エトリウム・セリケウム。日本には分布しないので、日本名はない。でも、似たような水色のお花は見かけるが、これは石礫地で根元で枝分かれをして広がり、葉に絹毛が密生するのが特徴。絹毛が見える?東シベリアに分布する。

日本語の全くできないフラワーガイドさんが言うには、トウヒレンと答えたが、トウヒレン属(キク科)のサウスレア・プセウテレシーのようですね。フラワーガイドさんは、花の名が頭に入っているのではなくて(、ロシア語では入っているのかもしれないが)、手元の資料を見ながら音だけ日本名を発音する。非常に聞きにくくて正直、何を言っているのか解らない事が多い。日本で事前に花の名を頭に入れておくと、聞きやすいだろう。

ステラリア・エスコルジアナ。このお花は1円位の大きさです。山の砂礫に生えていて真っ白が清らかですね?^^

極東の高山に分布する、トチナイソウ。5ミリのお花ですヨン。身長4㎝。厳しい自然条件の下で、小さいながらもこんな可憐で美しい花を咲かさるのです。愛しいですねぇ~。お花を踏んだりしないように、接写。

ミヤマキンバイの仲間のポンティラ・ヴァルカニコラ。フラワーガイドさんは、ミヤマキンバイと応えたと思う。

どうでしょう?この5枚の花弁のお行儀よく並んでいること。薔薇科の特徴が綺麗に出ています。北千島から北米の北太平洋海岸の山の岩場に生息する。

ハクサンイチゲ。北半球の山岳地帯に分布。

お花の径は3センチ。ウットリして接写しましたヨン。うあぁ~真っ白で本当に綺麗。周囲の雪山を望みながらのお花は本当に美しい。こんな美しいお花と対話をしていると、私ももっと色々な事を努力しなくちゃいけないなぁ~と、しみじみ自省の気持ちが湧き上がってくる。

見てみて!この自然の色彩。
なんて艶やかなのでしょうね?!赤と紫・・・・洋服では難しい色の組み合わせ。でも、和服ならこういう組み合わせを楽しみます。自然のお花を見ていると、装いの勉強にもなりますね。エゾノツガザクラです。

すぐ目の前には雪山が・・・・と言っても、望遠で撮っています。

白いポワポワが見覚えあるでしょう?そう、ヤナギ科のホッキョクヤナギ。北極柳と漢字で書きたくなりますねぇ~。
アジア・北米の周北極から高山に分布する。ポワポワと葉の白い毛を見て!身長4センチです。可愛い♪

いつまでも雪に覆われていると、こんな風に雪の下から顔をだそうと地を這うようにお日様をもとめるのですね?!生息力に脱帽です。




アズマギク。お花のは3~4㎝。



松が低く生えている。

クレビス・クリサンタ。フラワーガイドさんは、フタマタタンポポと応えた。花弁が二股になっていますね?

はぁ~。大自然。人が二人歩いている。望遠で失礼をすることに・・・・





20倍の望遠。

40倍の望遠・・・・

私も雪の上を歩いてみる。夏の雪・・・・冷た~~~い。^^

先程のホッキョクヤナギです。赤いお花が咲いた状態。


ベースキャンプに戻ってきた。


ヤナギラン。
アヴァチャ山麓の小石一つでも持って帰りたかったが、カムチャッカでの動植物採取や持ち出しは禁止されており特別な手続きが必要で、たとえ小石一つでも、そこにある場所を移しては、カムチャッカの大自然への冒涜の様な気がして、ひたすら写真に収めてきた。その中のごく一部を紹介した。
次回は、ハラクトィルスキー海岸を紹介したい。
Good night !