先日、新千歳から羽田に着いてすぐに、ある方お二人を思い出した。それは、羽田のコンコース壁の電光広告を見たからである。
存在するのですねぇ~。ミリオネアの方って。そして、ミリオネアの友人知人は、やはり、同じようにミリオネア。同じ周波数を持った人々が互いに同調して引き寄せ合うのでしょうか?
お二人とは、その空港内の電光広告を載せている会社の会長さんと、その友人であり取引先の会社の会長さん。
7月にカムチャッカから帰国して、成田でもそのミリオネア氏の会社の電光広告を見た。カムチャッカの往路では一人で、帰路は彼等と一緒に帰国した感じだった。
旅は、その土地の自然美や建築美などの風景との出会い、美味しいものとの出会い、目に見えないその土地が発するエネルギーとの触れ合い、等々・・・色々あれど、現地で出会う同胞や、その国の人々、あるいは第三国の人々であったりと、人と人との出会いも旅の醍醐味かもしれない。
お二人のミリオネアと出会ったのは、神様からの匿名のブレゼントだったのだと思う。ひょんなことから、そのお二人に声をかけて頂いて、ご一緒に食事を楽しませてもらった。しかし、出会いそのものは、キット私は失礼な態度を取ったかもしれない。
ミリオネアの方って、本当にビッグなのですね。エネルギーが溢れていて、ユーモアのセンスも抜群で、遊び方も心得ていて大胆で、タフ。勿論、仕事に関してはは言うまでもありますまい。
年長のミリオネアの方から、個人的な事を質問されて、ピシャリ!と自分より遙かに人生の先輩である方を叱りつけてしまった。
「貴女の様にお美しい方が一人でいると、どうしても興味を持ってしまいます・・・・」
こんなセリフ(お世辞?)を臆することなくサラリと口にできるところがスマート。並みの男性なら、格好つけたり、下手に女性に興味をしめすと嫌われはしないかと取り繕ったり、小心者は女性から声を掛けてもらうのを心待ちにしたり、メッキが一杯で気取ったりしますものね?それどころか、自分の魅力を解らない女性が悪い(魅力があればの話だと思うケド)と逆恨みをしたり、チヤホヤされたがり、少しでも冷たくされた、自分の意に沿わない事を言われたと、弱い犬ほど良く吠えて見苦しい行動に走るものです。
「貴女に興味を持った」とスパッと言い切るところが凄い。
その後は、私も打ち解けて色々とお話をさせて頂いた。話をさせて頂くと、お二人ともに楽しくて話が尽きない。世界70か国以上訪れて、もう行くところがなくなったので、カムチャッカへ来たという。ネパールでヒマラヤを望んだ話や、ドバイの話。はたまた、国内の南の島での釣りの話等々・・・
お二人とも、先代からの会社を引き継ぎ長い付き合いだという。組織をマネジメントするという事は、人をマネジメントするという事。彼等の判断と行動が、多くの人々の生活を支えているのだろう。そして、何よりも、相手に利益をもたらすことが引いては自分を幸せにすると心得ている。だからこそ、組織のリーダーとしての力を発揮するのでしょう。
話をしているうちに、お若い方(と言っても私より随分年長の方であるが)が、彫刻が趣味であるのが解った。彫刻だけという事ではなく、彫刻も一つの趣味であることが理解できた。その作品が携帯ストラップであるというので見せて頂いた。


私の写真撮影が悪くて、折角の作品の良さが撮れていないのが残念である。しかし、実物を見せて頂いたときに、言葉を失った。何故なら、台湾の台北故宮博物館においてある作品に匹敵する見事な出来栄えだったからである。
どうしても、この写真では、作品の良さが解ってもらえないが、これは、もの凄い素晴らしい作品ですよ!桃の種を彫り、打ち出の小槌と宝船を彫ったという。元来ある桃の種の大きさと形を生かして彫りあげている。しかも、一目見て、桃の種の大きさから普通の桃の種ではない事に気が付く。このサイズの初々しい小さな種は、乙女の桃の木の初産の実の中でしか育たない。胡桃の大きさよりはるかに小さいところへ、宝船の窓などが彫られている。
しかも、この艶は(写真では解らないかもしれないが)、ラッカーを塗ったりしたのではなく、彫る前と彫り上げた後の仕上げで丁寧に磨きを掛けた証しである。これらの小さな作品に、ものすごいエネルギーを集中したことが伺える。ゴムを彫るのとは訳が違う。
そして、この小さな窓を彫るには、市販の彫刻刀などでは彫れないだろう。話を伺うと、案の定、その彫刻刀も自分で作り上げたという。やはり、そうなのか・・・・と納得。
次回の作品は、単に窓を彫るだけではなく、その窓がスライドするように一つの種から彫り上げる計画だという。その話を伺い、家具も作れるのではないかと問うたところ、唖然。家具作りも趣味だという。しかも、そのための木々の材料まで入手しているという。
余りの凝りようというかダイナミックで繊細さに言葉を失った。本当に、故宮博物館の作品並みなのです。そんな私の意見を述べたところ・・・・
年長者氏曰く、
「いやぁ~、今度から君の事、芸術家のXX庵先生と尊敬のまなざしで呼ばなきゃいけないな。しかし、今回カムチャッカに来たのは、こんな風に芸術に関して審美眼があり、君の作品の良さを理解してくれる彼女に出会うためだったのではないかな?」
すると、アーティスト氏曰く
「いやぁ~、そこまでお褒め頂いて今夜は眠れないよ。嬉しくて思わず微笑んでしまう。貴女が眠れないなら、僕は今夜からでもいつでも駆けつけます!」
兎に角、色々な話に花が咲いた。人生とか会社のマネジメントのお話とか、あるいはお二人のご専門の話とか・・・なんでも、専門家の話を伺うのは、本当に勉強になります。
帰路の機内ではご一緒させて頂いた。あっという間に成田に到着してしまった。
その時に、年長氏が月刊誌を取出し、この付箋の付いているところを読んで感想を聞かせてほしいという。そこで、普通の事務用の付箋だったので、私の可愛らしい苺模様の付箋を付けてあげた。
その月刊誌の内容は、熟年男性の恋のお話であり、世界各国の男性の悩みについての記事だった。
「僕は・・・イタリア人に生まれなくて良かったよ、日本人で良かった。イタリア人に生まれていたら男は生涯現役を維持するのに悩まなくてはならなかった・・・・」
そこで、私の周囲の男性陣のお話などをしてしまった。何せ、周囲は男性だらけですからねぇ~。年長氏のご意見なども聞け勉強になったのでした。
そんなこんな出会いもあり・・・・
色々な偶然は、神様からの匿名のプレゼントなのですね?
そして、ビッグな方ほど、自分から声を掛ける等気取りがなく親しみやすいのですね?また、さらに謙虚な人程、そのチャンスを決して逃さないのでしょう。そんなことも勉強させて頂きました。
お二人のミリオネアを陰で支え、仕事で奮い立たせているのは、素敵な奥様であるのは言うまでもない事でしょう。
人との出会いは、無形の宝かもしれません・・・・
あなたにも私にも誰にでも、善き出会いがありますことを願って・・・
Good night!