先月上旬のメキシコ日記がなかなかアップできずにいた。記憶が無くならないうちにテオティワカン遺跡を紹介する。
メキシコシティから北へ約50キロの所に、15万人以上の人口を抱えた世界有数の都市文明、テオティワカン遺跡がある。かつて、メキシコ盆地最大の都市であり、標高2300メートルの中央高地で発展したテオティワカンは、紀元前後から栄えた。
最盛期には同時期のローマに匹敵する程の規模であった。中央集権的な政治体系と、国政的経済的システムを有した。BC100年頃、メキシコ盆地内に小さな集落として築かれた。その後、周囲を制圧して、街、都市へと発展。AD150年頃に興隆期を迎え、周囲との戦争が激化。またシトリ火山の噴火で多くの人口推移が在り、都市計画に拍車がかかる。この頃から巨大な建造物が見られるようになり、道路も碁盤上に整理されるようになった。

ここは「ジャガーの宮殿」。ジャガーは強さの象徴で、大地と闇の神である。

1800年前のものと推定されるジャガーの壁画が在る。

ジャガーの頭には羽毛飾り、背中から尾にかけては巻貝が付いている。そしてケツァル鳥の羽毛で飾られた法螺貝をふいている。壁画は下水道機能を備えた住居跡の中にある。
ここは「羽毛の生えた巻貝の宮殿」


羽毛の生えた巻貝はケツァルコアトルの象徴。ここの履き画は1800年前の色が現存している「緑の鳥の行列」。鳥の種類は未解明。ケツァル鳥、またはオウムの説がある。
ここは「ケツァルパパトルの宮殿」。

二重◎は、壁画やレリーフなど様々な物に見られるが、これは雨乞いの意味で、当時信仰されていた雨の神トラロックを示す。

飛来すると雨をもたらすとされているケツァル鳥が柱に彫られている。羽を広げた姿が蝶「パパトル」に見えたことから、この名が付いた。石灰や黒曜石の粉を混ぜた漆喰が床表面に使用されており、一部2000年前の物が現存している。

遺跡内では、建造物の合間に可愛い物が・・・・



とっても可愛いでしょう? 小さな雑草だけど、古代からここに咲いていて、素直に自分たちの命を継いできたのね。

こんな感じで、緑のところに生えていたり、石の合間から窮屈そうに顔を出したりしている。




ここは、「月のピラミッド」。

底辺168メートル×149メートル、高さ45メートルで、テオティワカン遺跡では2番目の大きさ。ピラミッド内部から、生贄の埋葬跡がみつかり、祭儀と生贄の儀式の舞台であった。また、副葬品は、マヤ文明との交易を示唆する翡翠製品も発見されている。

望遠でアップ。これは心臓破りの49段ですよ。勾配がきついのでとっても恐怖です。

高所恐怖症なのですが、チャレンジ! 丁度、私の上の女性の様なスタイルで佇んでいます。怖かったぁ~~。

向こうに太陽のピラミッドが見えます。月のピラミッドの途中階からパチリ。

この写真で写したかったのは、神々しい太陽の光。絵を描くときにとても必要な「光」を遺跡の中で見ました。下の絵の具が乾かないうちに、ドライブラシに少しだけ白を取り更に余分な絵の具を落とし、光の指す角度で一揆にスーッと筆を下すと、こんな光をキャンバスに描くことが出来ます。
絵を描くには、色々な物、本物を見なくっちゃ・・・
しばし、この光の下で佇んでいました。
これは「死者の道」。

都市を南北に走る長さ3316メートル、幅40~60メートルの道です。アステカ人が両脇の建物を墓と誤解してこの名が付いた。

左手は太陽のピラミッド

観光客の方なのでしょうね。若いお父さんと赤ちゃん。望遠でパチリ。 遺跡の中で野の花と同じくとても心が引かれたモチィーフです。
「ホラ、ホ~ラ」「ソ~レ」そのたびに、「キャキャ」という声が今にも聞こえそうです。勿論、声の聞こえない位置から失礼して撮影させていただきました。
これは「太陽のピラミッド」

底辺224メートル四方、高さ64メートル。スペイン期のメキシコ盆地最大のピラミッド。AD1世紀に建設された。100~250年に増築。地上から地下6,3メートル下には、102.8メートルの地下道が発見されており、王の墓であったと推測する研究者もいる。

向こう見えるのは「月のピラミッド」です。ところどころにお土産売りのおじさんがいます。

この太陽のピラミッドを背中にして立つと、次のような感じになりますよ。

はい、遺跡から外れると、両側にお土産屋さんがぎっしり。^^ 夢破れたり・・・という感じですが、こういう屋台を覗くのは、掘り出し物があって、私には夢の時間です。^^

こんな感じですね。

素朴なソンブレロ(麦わら帽子)や、強い日差しの下で映えるコットン製のサンドレスなど・・・

ピラミッド型のガラス製の置物(ペーパーウエイト)を購入しました。^^
屋台ショップの間の道路から、もう一度太陽のピラミッドを振り返ると・・・・

古代の巨大ピラミッドと現代の屋台のコラボレーションです^^ 真ん中のような女性が多くて、私はとても小さく感じました。^^ まあ~実際どちらかというと小柄ですが・・・
屋台の後ろは大自然が広がっています。


このお花は世界中からの観光客を見ているのですね?私もこのお花にご挨拶をしてきました。だってね、身長が私と同じくらいなのですから・・・ お辞儀をして少し下からパチリ。青空に向かって凛と咲いている姿はとても美しいです。ハイブリッドのお花は、室温管理をして肥料を与え、周囲には雑草を決して寄せ付けず、手入れを怠ると直ぐに萎れてしまいます。でも、この雑草(雑草雑草というとお花に可哀想ですが)や、野の花の強さと美しさには平伏してしまいました。
もうちょっと外に目を移すと、これぞメキシコ!の絵が広がっています。


私の子供のころからのメキシコのイメージです。サボテン。でも、人によってはカンクンなどのカリブ海がメキシコのイメージの方も多いかもしれませんね?

ちょっと悲しくなるのが、植物に落書き(傷をつける)ふとどき者がいることです。
この傷の涙がテキーラの原料ですね。

巨大なサボテンの下に入り込むと、棘とげ棘が一杯なのに、日差しから守られている気がして、実際、中身は水分が一杯ですからね、強い日差しの中で安心感を覚えました。
もう一度、太陽のピラミッドを振り返ってみましょう。

テオティワカン遺跡・・・・さようなら。
おしまい^^。