人生の階段ー日々の詩に託してー

ある老婆の日々ーー

15-3=・・・・

2016年12月05日 | 読書

155000人のうち

生き残ったのは31000人でした。

124000人・・・

あの戦争でビルマ(今のミャンマー)で

戦った日本兵士の死者の数・・・

これは津本陽『泥の蝶』からです。

ものすごい聞き取りと資料調査の上で

書かれたこの本を読んだ後

老婆は日本に問いかけたのです

「ああ、おまえは何をしてきたのか」と。

「そしていったい何を残したのか」

戦ったのは「白人」相手でした

何を残したか、と言えば

死せる兵士の名誉のために

老婆は次の言葉を捧げます

あなたは死をもって

アジアを解放したのですと。

長い白人の植民地政策では

あなたたちの国はいつまでも

ただ搾取されるだけの「土地」にすぎなくて

「国家」にはなれなかったことでしょう。

こういうと、きまって反日日本人インテリが

反撃します、

「でも日本が勝ってたら同じじゃん」

と。

それはどうでしょう。

台湾を、朝鮮をご覧なされ、

壮麗な帝国大学を建て

全国に小学校から始まる学校を建て

優秀な教師が派遣され

教師は身をもって貧しい生徒をはげまし

今もその面影を慕う

台湾の老人は多く

韓国だってそのはずですが

それを口にできないだけの人も

多いと聞きます。

死せる兵士よ

その死が無駄死にだったとは

言いますまい

あなたたちのことをすっかり忘れて

あなたたちの名誉も踏みにじって

反日日本人、文化人、ジャーナリストたちは

高級ワイン片手に平和を叫んでおりまする

老婆はあなたたちに手を合わせ

そっと感謝の祈りを捧げたいのです

今も「ビルマ」の空を漂う魂魄よ

安らかであれと。