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あらあら・・・「来年こそヒッグス粒子発見するぞぉ!」とCERNが公開講演

2011-12-13 22:48:05 | Weblog
CERNのライブWebキャストを観ている。ファビオラ女史(博士)・・・Fabiola Gianotti (CERN)はATLASのスポークスマンだ。彼女の英語での講演は少しイタリア訛りが在るが一般人に判りやすく説明しようとしている。講演内容は・・・今までのCERNの発表と目新しさは感じない。いつもの延長の様な感じ。ファビオラ女史は盛大な拍手を浴びて講演を終了し、講演者はグイド博士に交代した。グイド博士は標準モデルで予想されるヒッグス粒子崩壊の8つのシナリオの発生確率と、実際観測されたヒッグス粒子崩壊の8つのシナリオの、それぞれの発生確率の観測結果をモンテカルロ・シミュレーション(本来不確実な総ての要素を確率分布で置き換えることによって、起こり得る結果のモデルが構築される)に依って、ヒッグス粒子の存在確率を今までに無い高確率(CMS97.1~ATLAS98.9%)で確認した云々の説明をしている?

# 余談だが、モンテカルロではカジノが有名だからかサイコロ(乱数)を使って博打で何度も何度もシミュレーションを繰り返す事で確率の近似値を求める手法だ。因みに素粒子物理学の世界で、存在を発見したと呼べるのは存在確率が99.9999%以上の場合。

「LHC-ATLAS実験」では、ヒッグス粒子が2つの光子に崩壊する事象を探す事が目的の1つである。ヒッグス粒子が2つの光子に崩壊するシナリオの確率(崩壊分岐比)は0.1~0.2%。充分な数のデータを分析に投入したが・・・具体的な証拠は発見出来なかった。ここまでは予想通りだったが、ヒッグス粒子は単一の粒子ではなくクラスター(更に微細な粒子の集合)として存在する・・・と云う逃げに転じるかと予想していたが、「第5の力」等の邪道には逃げずに堂々とヒッグス粒子は必ず存在すると踏み止まった。

H=110-150GeVの範囲では、H→γγ探索を行ったが見つからなかった。但し、126GeVでのP0 -値には大きな偏差があり・・・絶対にヒッグス粒子存在する事は確実なので、既に2011年の実験で得た数多くのデータから見つける事が出来るかも知れない。その範囲はH=115.5~131GeVである。この範囲内にヒッグス粒子存在の証拠が見つかるだろう。もし、実験結果の再精査を経ても見つけられなければ、2012年にはLHCの改修(光子検出を行う電磁カロリーメーターの設置位置を更に吟味)を進めセンシティビティ(分析感度)を向上させてH=115.5~131GeVの・・・特に126GeVの周辺という今日までの最小の範囲でH→γγ探索を継続して行う・・・と云うモノ。2008年当時の存在確率約93%から2011年では98.9%を越えた。この調子なら、後もう少しで発見出来そうなので応援して欲しいと云う・・・浪花節講演か?

ヒッグス粒子が見つかったとの発表ではないとは思っていたが、内容には正直ガッカリだ。予算獲得の為に、もう少し大風呂敷を広げるかと思ったが・・・。

過去記事「あらあら・・・ヒッグス粒子発見とCERNが緊急記者会見 2011-12-08 19:17:14 | 独り言」のタイトルから変更して「あらあら・・・「来年こそヒッグス粒子発見するぞぉ!」とCERN(ATLASチーム)が公開講演」にしておきました。























F) With current data set ATLAS has excluded 112.7-115.5GeV and 131-453GeV (except for 237-251GeV) ATLAS is now competing with LEP's low mass results! There is a large deviation in p0-values at 126GeV. 1.9e-4, or an excess of 3.6sigma (gamma gamma 2.8 has sigma, ZZ* has 2.1, WW* has 1.4sigma)]

F) Updating all other analyses for full data set. We need more data in 2012 in order to confirm if this is the Higgs. 126GeV is a nice mass for the Higgs- it can be probed with lots of modes (gamma gamma, ZZ*, WW*, bb, tautau).

G) Using multivariate analyses for the H->WW* state. Cut and count analysis shows most backgrounds removed by a handful of cuts. (Standard Model WW production dominates to the end. Expected exclusion is 129-236GeV, observed is 132-238GeV. Then using a boosted decision tree, split samples into different topologies. Look for discrepancies in the BDT spectrum Expected exclusion is 127-270GeV, observed is 129,-270GeV. Looks like a small excess just below 127GeV!

Great to have first results, remember they are preliminary and with small numbers. “Keep in mind we’re also running next year.” “The window is getting smaller and smaller, but it’s still alive!” “Stayed tuned for next year”.




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