Trips with my RV.

RVでの小旅行。

『メン・イン・ブラック3』(MIB3)を観た。

2012-06-18 00:23:41 | 映画
確か過去記事「3Dブーム終焉? 2012-01-21 15:51:23 | 物欲」で、「3Dコンテンツは(いや、3Dコンテンツも)映画館ではなく自宅で観るモノだと判った。映画館では陰影部が上手く見えなかったが、自宅で観ればバッチリ見える。」と書いた。今後は映画館では3Dは観ないでBDが発売されてから自宅で3Dコンテンツを愉しむ事にすると決めていた。

だが、急に思い立って(ロンドンでの修学旅行から帰った娘さんのリクエスト)上映時間も確かめずに映画館に行ってしまった為、私自身がMOVIX倉敷では二度と見ないと決めた3D版を観る羽目になってしまった。そして、暫くぶりにMOVIX倉敷で3D映画を観ると3Dの方式が換わっていて驚いた。

以前は、"XpanD"だったのだが、今回は"NESTRI"だった。この両方共が設備投資が安い簡易な映画館用3Dシステムなので、自宅の方が良いと思えてしまうのカモ知れない。田舎に住む田舎者なので、評判の良いソニーデジタルシネマ3D(円偏光)や、IMAXデジタル3D(直線偏光)は観た事がない。以前の"XpanD"も、それよりはマシと云われる今回の"NESTRI"も我が家と同じくアクティブシャッターのデジタル投影だ。スクリーン上でのピント合わせ以前の問題として3Dメガネの管理が明暗を分けてしまう事になる。MOVIX倉敷だけの問題かMOVIX全体の問題なのか、それとも再利用させる3Dメガネは総てそうなのかレンズの汚れが気になってしまう。マイ3Dメガネを買って(恐らく、我が家の3DメガネはMOVIXでも使える筈?)行けばレンズの汚れの問題は解決するのだろうが、今回の3Dメガネもレンズが汚れていた。やはり、エクストラ料金を払ってまで映画館で3Dは観ないと固く決心した次第。

尚、以前の"XpanD"と違って"NESTRI"は画面が明るくなり3Dメガネが軽くなっていた。我が家の3Dメガネはデカくて重いので"NESTRI"3Dメガネの勝利だが、画面輝度に関しては家庭用と云っても外光が差し込む部屋でも視聴可能なプロジェクターの能力を外光が全く入らないAVルームでキチンと調整して観る場合は家庭用の勝利だ。そして何よりもピント合わせは自宅で何度も満足のいくまでピント合わせを繰り返した後に敵わないので家庭用の勝利だ。特にMOVIX倉敷では画面が明るい"NESTRI"に変わった事で、暗かった"XpanD"では気にならなかったピントズレが気になる様になってしまった。

以前、苦情メールを送ったら・・・招待券を1枚送ってきただけで改善されてはなかったのでクレーマーだと思われたくないのでMOVIX倉敷では3Dを観ない事に決めた筈だったのに・・・。で、今回もピントが僅かにズレていると云うフラストレーションと闘いながら映画を観てしまった。






































men in black 3ネタバレ










タイムパラドックスものである。この映画のタイムパラドックスの考え方は作中に登場するグリフィンが語る通り「未来は、過去現在から起こり得るあらゆる可能性が複数に展開し続けている未確定な選択肢の1つに過ぎない」だ。高次元に住むグリフィンの認識する現在は、並行して起きる可能性の世界を同時に見ていて、その可能性の中から未来が選ばれていくのを見ている・・・のだろう。種族の仲間をボリスの種族に皆殺しにされたグリフィンが1人取り残された地球が本作の舞台だが、その可能性は無限に存在する可能性の1つに過ぎないので、種族の仲間が失われていない並行宇宙も同時に見えるのだろうから・・・。














月面にある凶悪犯専用の宇宙刑務所(ルナマックス銀河系刑務所)にセクシーな女性面会者がプルプルと揺れる毒々しい色の大きなケーキを差し入れに持って訪れる。銀行の大金庫室の様な大袈裟な扉の向こうに居たのは片腕の服役囚ボリスだった。ボリスの体は多くの甲殻類で構成されていて人間に擬態しているエイリアンだ。面会に来た女性は独房に着くとボリスと長いディープキスを行う。長すぎるキスに制止を命じた看守にもケーキをお裾分けしようとする女性面会者。乱暴にケーキのど真ん中に手を突っ込もうとする看守、と次の瞬間、ケーキの中から縦型のカニの様な甲殻類・・・恐らく集合体であるボリスの体を構成している最小の生き物だろうと思う甲殻類が飛び出し2人の看守を殺し、ボリスを厳重に拘束していた鎖や手錠などの拘束具を次々に破壊し、集合体ボリスの残った片腕の掌の穴から合体してしまった。このエイリアンは、鋭利な針を高速で飛ばし攻撃する能力があるらしい。完全武装の刑務所職員が次々に終結してくるがボリスの戦闘能力に全く太刀打ち出来ず、ボリスが壁面に空けた穴から真空の月面に吸い出された女性面会者を見殺しにして、ボリスは平気で月面に降り立った。ボリスは地球に向かい、過去に戻りエージェントKの殺害を誓う。


その頃(?)、地球ではエージェントKとJが毎度のように法律に違反する宇宙人を取り締まっていた。任務の後JはKに、なぜそんなにいつも無愛想なんだ?とお決まりの質問をします。エージェントZが退任した後(エージェントZ役の俳優はコネチカット州の銀行に泥酔して拳銃を持って押し入ったので退任?)、新たにリーダーになったエージェントOからの指令で、地球外の食品を提供し中毒事件が発生していた中華料理店に取締りに行き、毎度の如くドタバタ劇で事件解決をしたと思った矢先、Kの前にボリスが現れた。Jのアシストで辛くもKはボリスから逃れるが、ボリスはケンシロウの名台詞「おまえはもう死んでいる」と告げ去っていく。

この後に、ボリスはタイムトラベルで過去に行きKを殺すのだが、Kはボリスの口ぶりから可能性を悟っていたのか元気がない。そんなKを心配するJだが、いつもの調子でKに余計なお世話だと一蹴されてしまう。しかし相棒の様子が気になるJはMIB本部のデータベースでボリスについて調べてみると、ボリスが数々の犯罪を犯してきた凶悪犯で40年前にKに逮捕されたとなっているが、それ以上詳しい情報は機密扱いとなっている。エージェントOに聞くと、ボリスには関わらないようにと忠告されてしまう。納得がいかないJは相棒のKに電話を掛ける。電話の途中でKは消滅するが、Kに電話を切られたと思ったJは寝てしまう。

『メン・イン・ブラック3』(MIB3)ティザー予告



MIB本部に出勤するとKが居ない。それどころか、誰もKが存在していた事すら認識していない。Oに問い詰めると、Kは40年前に死んだと聞かされるが、ボリスの関与を予感したJはOに最近の出来事を話す。Oの推論では、ボリスが過去にタイムトラベルしてKを殺した可能性があり、現在はその世界線上に自分たちがいるんだという結論に達する。宇宙人の攻撃から地球を防御するシールドを構築していた筈のKが、それ以前に殺害された事で、現在の地球はエイリアンからの侵略攻撃に無防備であり現に侵略宇宙人の攻撃が開始されている。JはKを救う為、そして地球人類の為に40年前にタイムトラベルすることを決意する。


(タイムマシンを発明しルナマックス刑務所に服役中だったオバダイアの息子の)ジェフリーの店でタイムトラベル・デバイスを受け取り、40年前に戻ることができた。本作の時間跳躍方法は同じくスピルバーグ作品の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が時速88マイル(140Km/h)を超えると次元転移装置が作動するのと似ていて、クライスラービルの屋上(283m)から地上60cm迄の落下で時間跳躍するそうなので・・・計算してみた訳ではないが同じく140Km/h位で時間跳躍する事になっているのだろう。(しかし、クライスラービルの屋上から飛び降りて地上まで60cm云々で得られる速度が重要なファクターになると思ったが、Jの2回目の時間跳躍はアポロ計画に使われたサターンVロケットの頂上部からなので高さは110m程なのでケープカナベラルでは重力が強くないと速度が足りない・・・凡そ80Km/h位?これは・・・私の直感だがスピルバーグ作品の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に敬意を表して1回目の時間跳躍の高さを決めたが2回目の時間跳躍では設定を無視したのだろう。)40年前に到着したJはエレベーターで新聞を読む男に1969年この盗んだオープンカーに乗っている処を(黒人が分不相応な高級車に乗っているから盗難車だと)人種差別丸出しで警官に職質を受けニューラライザーで記憶を消したりして遅れて辿り着いたコニーアイランドではボリスを取り逃がし、若きKにいきなりスパイ扱いされて逮捕されてしまう。電気ショックで気絶させられ、巨大な初期型ニューラライザーで尋問を受けるJ。しかし何とか誤解は解け、一緒にボリスを追うことに。堅物だと思っていたKだが、若い頃のKはジョークを言い、若い頃のエージェントOとヨロシクやっていてJの知る40年後の無愛想なKとは違っている。

MIBシリーズのドタバタコンビが1969年に若きKとJで再結成された訳。2人はボリスを追う途中で、グリフィンというエイリアンと出会う。高次元を住処とするエイリアンで、並行するパラレルワールドの過去と未来をを見渡す事が出来る能力(一種の未来予知能力)を持っていて、エージェント達を助けてくれる。グリフィンの協力も得てボリスを追い詰めるが、逃げられてしまう。こうなったら、人類史に燦然と輝くアポロ11号の発射が行われるケープカナベラルに行きKを殺す前にボリスを倒すしかない。1969年当時のMIB本部にある高速な移動手段は巨大なジェットパックであり、これを背負い(いや、これに括られて)カリフォルニアへ。

KとJ、グリフィンの3人はアポロ11号の発射基地の近くで憲兵に捕まえられてしまう。真実を告げて理解を得なければとグリフィンに助言されたJは「宇宙人を追っかけてきて、タイムトラベルして、未来の人類の為にアポロ宇宙線にカプセルを設置し、宇宙人を倒す」と真実を話すが逮捕され連行されてしまいそうになる。グリフィンが彼の特殊能力で未来の真実を大佐に使い、真実を知った大佐の協力を得て発射寸前のアポロ11号発射台に取り付く事が出来た。その前にグリフィンと別れる時にJは「もしKを助けることができても、彼が死なないかわりにほかの誰かが死ぬことになる」

にグリフィンを誘拐されるシーンもありました。この時モノサイクルという、予告編にもでてきた一輪バイクにのって追いかけます。そしてグリフィンの奪還にも成功しますが、グリフィンはJに「もしKを助けることができても、彼が死なないかわりにほかの誰かが死ぬことになる」「ボリスを倒したらすぐに未来に帰るよう」と、予言を告げる。困惑するJを置いて去るグリフィンは「こんな未来は見たくなかった・・・」と独白する。

すったもんだした挙げ句、片腕ボリスとの闘いに敗れて発射台から落とされてしまったJはタイムトラベル・デバイスで落とされる寸前に戻り、片腕ボリスの攻撃を見切って片腕ボリスを倒し、若きKもグリフィンに渡された地球防衛デバイスをアポロ11号の脱出ロケットの所定の位置に取り付ける事に成功する。

アポロ11号の発射寸前に脱出用のロープウエイで安全なエリアに戻ったKと大佐だが、ボリスは死ぬ間際にこの大佐を殺してしまった。「ほら逮捕しろよ!」と言うボリスに、Kは銃撃し殺してしまった。傍らの四輪駆動車から走り出した黒人の少年が大佐に駆け寄った。少年は大佐の息子で、アポロ11号の打ち上げを見に来ていて、打ち上げ時間が判るように大佐の懐中時計を渡されていたのだ。遅れて発射台から脱出したJは物陰で一部始終を見て、自らの父の形見の懐中時計を見て気が付く。あの大佐こそJの父親だったと。悲しむ少年に、Kはニューラライザーで記憶を失わせ、少年に告げる。「覚えておくべきことは一つ。君の父親は英雄だった。」

Kが無愛想になった理由は、少年の目の前で父親を死なせてしまった事で自責の念に駆られ感情を表現しなくなったのカモ知れない。そして一部始終を見たJは複雑な気持ちになってしまう。40年後の自分の時代に戻ったJは見回りの途中で立ち寄ったダイナーでKに時計を見せ、それが何を意味するのかKは瞬時に読み取ったようだ。Jがスカウトされた理由も単なる偶然ではなかったのだろうし、ここで父と子ほど年の離れた40年前の相棒は、こんどこそ解り合える事が出来・・・もう少し陽気な関係となれそうだ。(終劇)









以前はマイケル・ジャクソンがエイリアンだと暴露していたが、本作ではレディ・ガガがエイリアンだと監視対象になっていた。余談だが、エージェントK役のトミー・リー・ジョーンズは、日本では「宇宙人ジョーンズ地球調査中」として缶コーヒーBOSSの宣伝で正体がエイリアンだと知れ渡っているが、これはBOSSチョコミルクが発売される大きなプロモーション活動なのだろうか?

ハリウッドのコメディ映画を、日本人が見ると感じる違和感がある。これは・・・ソープオペラと呼ばれた「じゃじゃ馬億万長者」や「奥様は魔女」等のTVドラマの頃からの伝統で・・・早口で速いテンポでギャグに持ち込んだらアフレコされた「観客の笑い」が流れる。これは結構、最近のアメリカのドラマでも続いていたと思う。流石に最近のハリウッド映画でアフレコされた「観客の笑い」が流れる事はなくなったが、このアフレコされた「観客の笑い」分の「間」が空くのだ。これはコメディ映画に限らない・・・SF映画でもコメディシーンのギャグの後には必ず無音部分が挟まる事になっていた。新スタートレックや、同じくスピルバーグ作品の「 トランスフォーマー」シリーズでもそうだった。ギャグの後は1呼吸置く・・・。SF映画ではギャグシーンが少ないのでイライラしないがコメディ映画ではギャグシーンが多いので、この「間」に少しイライラしたモノだった。だが、数年前のハリウッド映画からギャグシーン後の「間」が消えたと思う。復習に1作目2作目を見返したが、この「間」が1・2作目では顕著だったのに今回作はウンと減っていた様だ。これでテンポ良くストーリーと、ギャグも愉しむ事が出来る様になったと思う。アメリカのコメディ映画に、何らかの違和感を持って愉しめないとお悩みの方が居られたら・・・(私がそうだった)、ハリウッドも進化している様だ。アメリカン・コメディを愉しむには本作は良い入門編になるカモ知れない。尚、本作を見る前には1・2作目を予習しておかれる事をお薦めしたい。


1作目から10年ぶりのMIB3だ。正直、エージェントK役のトミー・リー・ジョーンズも還暦を超えバリバリアクションシーンをこなす事は難しいだろう。だからこそ、若かりし頃のKと云う事で風貌的に良く似た俳優を連れてきて非常に上手く仕立て上げたと思う。これで、恐らく4作目にも突入したとしてもトミー・リー・ジョーンズとのコンという義理は果たせたカモ知れない。スピルバーグも・・・多くのシリーズ作品を持っているが、シリーズ世界を継続延長する為には登場人物の若返りが不可欠となってきている。インディアナ・ジョーンズシリーズは4作目にして強硬な代替わりを演出したが上手くいったとは思えない。だが、本作MIBシリーズは主演のウィル・スミスは未だ未だ若くて使えそうなので延命は容易そうだ。(特に、ウィル・スミスは69年当時は5~6歳と実年齢より老け役に演出されたので・・・エージェントJは50歳?)4作目は局長に収まったエージェントKと、K亡き後のJの相棒となった使えそうにない新エージェントとのタッグでも良いだろう。世界的な不景気はハリウッドも蝕んできていると思う。この閉塞感の中で旧作の続編かリバイバルで命を繋いでいるのだろう。なんだかなぁ~

 
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