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RVでの小旅行。

何故、北極の氷は減っているのか?

2012-02-06 22:51:28 | Innocent joke





北極の氷が溶けてホッキョクグマが絶滅の危機に瀕している・・・とセンセーショナルな報道が、ややもすると立ち消えしそうになった一般市民の地球温暖化との闘いを再燃させた。

かわいそうなホッキョクグマ・・・に多くの国の人々の同情が集まったのだが、ホッキョクグマが絶滅の危機に瀕しているのなら、地球温暖化防止と云う惑星規模の闘いよりは、先ず米国政府はホッキョクグマ狩猟を禁止すべきだと思ってしまう。

2007年9月に史上最小となった北極の海氷域の面積が、昨年2011年9月にも史上2番目の小ささを記録し、北極海海氷域の縮小は徐々に進行中なのは疑いようのない事実なのだろう。

北極海氷の面積 観測史上2位の小ささに(密接度は過去最小)JAXA 宇宙航空研究開発機構 2011年9月20日


尚、残念な事に米国地球観測衛星Aquaに摘まれていた宇宙航空研究開発機構が開発したAMSR-E(改良型高性能マイクロ波放射計)が観測停止しているので、平成23年10月以降のデータは無いのだが・・・



AMSR-Eがとらえた融解最小時期の北極海氷面積及び平均密接度の推移



北極海氷面積が融解最小時期とは例年夏の終わりである9月頃なのだが、このグラフを見る限り、北極海の融解最小時期の海氷面積が縮小する傾向が加速している事は疑いようのない事実だ。


北極海の海氷面積の季節変動

又、年毎の海氷面積は、3月頃には最大になり9月頃に最小になると云う季節変化を例年繰り返しているが、どうやら海氷面積は通年でも減少傾向にある様だ。北極海では10年当たり2.5%減少(因みに、南極海では10年当たり4.2%増加)している。1948年から1999年の52年間についてのモデル研究が行われた結果、北極海の海氷量(体積)は10年毎に3%ずつ減少しているのだそうだ。ここ10年で減少の度合いが加速中で、このままでは100年後の夏には北極海から海氷が消えてしまうカモ知れない。(周辺部ではホッキョクグマは近縁種グリズリーとの混血が進んでいるとの報告が在るので、夏場ホッキョクグマは陸地に上がっている様だ)

天の邪鬼の私には、その原因が温室効果ガス増加に依る地球温暖化・・・だと云う通説には素直に肯けないで居る。過去40万年間で見れば二酸化炭素は概ね一定の周期で増減を繰り返している。地質学的調査から割り出したモノで間違いも在るだろうが、先ず気温が上昇し伴って二酸化炭素濃度が増えている風に見えてしまう。


過去40万年間の二酸化炭素と気温の変動



こうして1880年からの気温変化を見れば、地球温暖化は進行中だ。だが、北極の気温や、肝心の炭酸ガスの相対値(増加量)との相関関係が見出せない。グリーンランドの火山灰の影響、ロシアの山火事などで発生するススの影響、北極を吹く風の影響、雲の影響、大西洋から流入する暖かい海水の影響等、様々な要因がある。しかも、北極海と云っても広く、場所毎に原因が違うとも云われる。

もう1つ、北極海の海氷減少の原因とされる事象を今日のネタにしようと思う。磁北の移動である。

方位磁石でN極が北を指す事から、地球の北極には(北極周辺には)S極が南極周辺にはN極の磁力があると知られている。これはマントル対流等で発生した電磁石的なメカニズムで発生していると云う説が有力だ。以前は・・・、地球の自転に遅れて回る液相のマントルを想定した時期もあるが、プレートテクトニクス理論が有力視され始めた頃より、プレートを動かす力としてのマントル対流(マントル・ブルーム)が信じられている。


地球表面の地殻(深さ約10km~30km)、モホロビチッチ不連続面を介して、上部マントル(深さ約30Km~670km)、下部マントル(深さ約670Km~2,900km)、グーテンベルク不連続面を介して、下部マントル外部コア(深さ約2,900Km~5,100km)、内部コア(中心核)と幾つかの層に別れている。マントルの成分(内部コア以外)は概ね同一だが、中心に近づくと温度と圧力が上がるので、鉱物相が相転移している為に不連続となっている。

プレートを動かす力としてのマントル対流は下部マントルの下部に依るとされているが、その対流のエネルギーは外部コアの対流に依り、外部コアの対流は内部コアから発せられる強い熱に依るとされている。内部コアの熱は46億年前の地球創成時の熱とウラン等の放射性物質の崩壊熱だと云われている。地球のプレートテクトニクスの営みの原動力は原子力だと云う訳だ。地磁気を発生するメカニズムは、恐らく内部コアの対流が発電機として作用し電磁誘導で巨大な電磁石を構成しているのでは無いかと思われる。

小学生時代の方位磁石の実験で御存知の通り、北半球用の方位磁針はS極側を重く作ってある。N極とS極の重さが同じだと、地表面の延長ではなく北の方の地中を指そうとするからだ。だから、地球の磁極は北極南極周辺の地上にある訳では無いのだ。

北極南極は地球の自転軸の位置であるが、北磁極南磁極とは一致していない事は広く知られている。一般の人でも、家を建てる時に家相学の本を見ると書いてあるが、大部分の地図は自転軸の軸である北極点を真北として作成されているのだが、方位磁石が指す磁北と真北には角度の違いがあるのだ。山登りやオリエンテーリングを愉しむ際にも偏角を補正して真北を知る為のシルバーコンパスを使っている。この磁北と真北の差(磁気偏差)は緯度によって異なり、 知床8度、大雪山・札幌9度、東京6度、岡山7度、鹿児島5度、沖縄4度と、西偏(西に5~10度ずれている)と呼ぶ。

自転軸と磁軸は10度少々ずれているのだそうだ。地球上の磁北点は、現在は北緯80.1度、西経72.4度のグリーンランド北西海上付近にあるそうだ。Googleマップで80.1N 72.4W を検索すると、確かにグリーンランド北西海上なのだが、チョット待って欲しい。東経135度近辺の日本から見て西経72.4度は西経と呼んでも地理的に北極から東側に存在する。

これは小学4年の方位磁石の授業で担任の先生を力一杯困らせた大問題だった。(当時の磁北は、もう少し南(北極から遠い)寄りだったが)磁北は日本より地理的に東にある筈なのに、方位磁針は西寄りを指すのだ。小学校から彼方此方に問い合わせて貰ったが結論は出なかった。

間宮林蔵氏が日本地図を作成した頃は、丁度偏角が0の頃だった様だ。


因みに、今なら答えを知っている。人工的に造ったダイナモ電磁石では無いので、磁気の分布は磁軸通りではなく、日本では日本に近いシベリア(バイカル湖近く)は北半球で最も磁力が強いのでシベリアの偽磁北を指してしまい方位磁針は西偏してしまうのだ。

どうやら、このシベリアの偽磁北は西暦1800年から顕著になり始めている。そして、それに伴い、地磁気が弱まりつつあるらしい。そして、グリーンランド周辺に在った磁北の位置が、この20年間急速に移動しつつあるのだ。




これは磁軸のポールシフトが急速に進行中なのカモ知れない。Wikiに依ると「実際に、地球の地磁気は過去100万年あたり1.5回程度の頻度で反転していることが地質的に明らかである。現在では極端な移動こそはないものの、中心核の磁性変動で磁北が1年に約64キロというスピードで東へ向かって移動しているとする研究結果が発表されている。」「地磁気の磁極は、頻繁に変化していることが観測されている[3]。また、海洋プレートに記録された古地磁気の研究(古地磁気学)によって、数万年~数十万年の頻度でN極とS極が反転していることも知られている。この変化は永年変化と呼ばれているが、その原因についてはいまだ明確な説は存在していない」と書いてある。それが、この数年では年間約64Kmではなく年間100Km強で観測が始まって以来最速で移動中なのだそうだ。

磁北の移動で米国フロリダの国際空港が閉鎖(施設改修)に陥った
Shift in magnetic north pole affects... Tampa airport
By Daily Mail Reporter
Last updated at 2:37 AM on 7th January 2011


地磁気は液相金属の外部コアと非晶金属の内部コアのダイナモ電磁石で発生しているとして、外部コアの対流の具合が変われば発生する磁軸も変わるのかも知れない。観測開始から約100年少々の磁北の動きで、地磁気逆転と云う大規模なポールシフトが発生するのか、偽磁北側へ統合されていく過程なのかは判らないが、北極海の海氷の生成にも地磁気が関連していると云う報告がある。磁極の近くから海氷が形成されていくのだそうで、磁極の移動が北極海の海氷減少の理由の1つカモ知れない。

余談だが、地震の前兆現象として地磁気の乱れが報告されている。渡り鳥や鯨は地磁気を航法管制に利用しているのだそうだ。地磁気が大きく擾乱した際に行われた伝書鳩レースでは多くの鳩が行方不明になったのだそうだし、地震の前兆現象としての鯨の座礁や港湾内への迷い込みが起こるのだ・・・そうだ。

そうなのカモ知れないし、そうでは無いのカモ知れない・・・と思う。精密なコンパスを眺めていれば判る事だが、方位磁石は朝と夜では僅かに指す方向が違うし、先日のように日本でもオーロラが見えるかも知れないと云われた日では数度指す方向が変わる事を確認した。そして、現在は磁北が急速に移動中であり、数万年単位で磁軸の南北逆転も起こっているらしい。又、計測が始まってからの約100年の間に地磁気は6%弱まっていて、このペースで地磁気が弱まると約1000年で地磁気が0となってしまう。現在の地元周辺の地磁気の強さは0.45ガウスで、磁気健康医療器では3000ガウスの商品も存在するので自然界の地磁気は非常に弱い。このまま地磁気は弱まり続けるのか、何かの拍子(ポールシフト等)で再び強まるのかは判らないが、誕生から46億年経った地球に地磁気が存在する事からも、新たな磁軸として双極子の磁力は強まるのだと信じたい。(現在の地磁気についてはGeological Survey of Canadaに詳しい)

何事も無かった昨日と云う平和な日が永遠に続けば良いのに・・・と人は思うのだろう。人間の時間軸の中では地球は偶に身震いをする程度の母なる大地だが、宇宙的な時間軸の中では母は一時もジッとしていない様だ。6億5000万年を1分20秒で見ると・・・(動画)を観ると・・・人間の営みが環境破壊を引き起こし、あるがままの自然の姿を壊し続けているのだと云う考えすら烏滸がましいと思えてしまう。地球誕生から46億年の中で、無限に近しい数の生き物達が何億年も掛かって造り上げた化石燃料だが、つい最近誕生し我が物顔で地球の王を自認する人類が一瞬で燃やし尽くしてしまうのだ。何億年も掛かって炭酸同化した燃料が一瞬に炭酸ガスに変わろうとしている。恐らく、排出する二酸化炭素が全地球の環境を破壊すると知性在る人類は心配をしている。自然の営みの中で、凡そ10万年毎に繰り返してきた地球上の二酸化炭素増加は、人類の関与で最近40万年中では最大となり4%を越えた。恐らく、原油や天然ガスは後50年、石炭も後100年で燃やし尽くしてしまうだろう100年後には4.7%を越えるだろう。それに依って最近の40万年間では最大の地球温暖化を記録するカモ知れない。だが、つい6500万年前の二酸化炭素濃度はパンドラ(映画アバターの星)の様に30%を越えていたそうなので、二酸化炭素濃度だけでは問題とは成らないかも知れない。(当時は35%の酸素濃度が21%を割り込んでいるのは・・・)最近、太陽活動が活発化しているので小氷河期を心配していたが、地球温暖化の為に小氷河期が起きても大丈夫なのだそうだ。
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