「無実を叫び50年!いまこそ再審開始を!」
主催:狭山事件の再審を求める市民集会実行委員会
代表:庭山英雄(弁護士 ?狭山事件の再審を求める市民の会代表)
事務局長:鎌田慧(狭山事件の再審を求める市民の会事務局長)
事務局次長:布施哲也(狭山事件の再審を求める市民の会事務局次長)
世話人:組坂繁之(解放同盟中央本部委員長)加藤友康(解放中央共闘会議議長)原由利子(反差別国際運動(IMADR)事務局長)他
①開会あいさつ組坂繁之(解放同盟中央本部委員長)
②各政党あいさつ
民主党福山哲郎(参議院議員、民主党人権政策推進議員連盟事務局長
社民党福島瑞穂党首
③石川一雄(再審請求人)?石川早智子アピール 「冤罪50年の思いを語る」
④「冤罪50年の思いを語る」石川一雄く聞き手〉鎌田慧さん
⑤弁護団報告 中山武敏(狭山弁護団主任弁護人)中北龍太郎(狭山弁護団事務局長)各弁護人紹介
⑥基調提案 松岡徹(解放同盟中央本部書記長)
⑦講談「冤罪50年石川一雄の間い」講談師 神田香織さん
⑧連帯アピール 菅家利和さん(足利事件)、杉山卓男さん(布川事件)
⑨まとめ 鎌田慧(狭山事件の再審を求める市民の会事務局長?ルポライター)
⑩集会アピール 清水秀行(解放中央共鬪会議事務局長)
⑪閉会あいさつ 山越教雄(同和問題に取り組む宗教教団連帯会議事務局長)
弁護団の一員でもある、社民党福島瑞穂さんの挨拶
石川一雄さん(再審請求人)と石川早智子さんのアピール
Youtube: http://youtu.be/N_oxt7hNUus
弁護団報告
石川一雄さんと鎌田慧さん
講談「冤罪50年 石川一雄の闘い」神田香織さん
http://youtu.be/vflf9YQ_QFM
鎌田慧さん
半世紀におよぶ冤罪の叫び狭山事件
1963年5月1日、埼玉県狭山市でおきた女子高校生殺害事件、いわゆる狭山事件で 石川一雄さんが冤罪(えんざい)を叫びつづけて5 0年、半世紀になります。
石川さんは警察の代用監獄における1力月におよぶ取調べでウソの自白を強要され、犯人にでっちあげられました。石川さんは仮出獄後も無実を叫びつづけ、2 0 0 6年5月、弁 護団とともに東京高裁に第3次再審請求を申し立て、再審開始一無罪判決を求めています。 私たちは、市民団体、ジャーナリストらが集り、「狭山事件の再審を求める市民集会実行委員会」を結成し、2 0 0 7年には、再審開始を求める署名10 0万筆を東京高裁に提出しました。
129点の証拠開示 明らかになった重要証拠
2 0 0 9年9月から、裁判所、検察官、弁護団による三者協議が始まり、狭山事件の第3次再審は大きく動き始めました。同年12月には、審理を担当する東京高裁第4刑事部の門野裁判長が、東京高検の検察官に証拠開示の勧告をおこない、翌年5月、検察官から3 6点の証拠が弁護側に開示されました。その中には、石川さんが逮捕当日に書いた上申 書や取調べの録音テープなどがありました。4 7年目にして重要な証拠が明らかになったのです。弁護団は、証拠開示された上申書の筆跡鑑定を依頼し、犯人の残した脅迫状と筆跡が異なるとする専門家のあらたな鑑定書5通を裁判所に提出しています。これまで129点 の証拠が開示され、自白の疑問や証拠のねつ造がつぎつぎと明らかになっています。
あいつぐ再審?無罪の教訓証拠開示と事実調べの必要性
2007年の志布志事件、富山氷見事件につづき、2010年に足利事件、2011年には布川事件、 2012年には「東電社員殺害事件」で再審無罪判決が出されました。布川事件で再審のカギとなったのは、検察官が何十年も隠していた目撃証言や毛髪鑑定など証拠の開示でした。足利事件でも、無罪判決が違法と断じた検察官の取調べを録音したテープがずっと隠されていました。東電事件では、現場などから採取された犯人の遺留物などが東京高裁の勧告によって証拠開示され、これら遺留物のDNA鑑定をおこなったところ、真犯人の存在が 浮びあがり、ゴビンダさんの無実が明らかになりました。検察官手持ち証拠の全面開示と鑑定人尋問などの事実調べが誤った裁判から無実の人を救う--これがあいついだ再審?無罪判決の教訓です。
つぎつぎ明らかになる石川さん無実の新証拠 東京高裁は事実調べを!
狭山事件で弁護団は、筆跡鑑定や法医学者の鑑定など、石川さんの無実を示す新証拠を これまで106点も提出しています。昨年には、自白通りに発見されたとして有罪証拠とされ た腕時計について、被害者が使うはずのないバンド穴が使われていることを専門家が鑑定で指摘し、証拠の時計が被害者のものではないことが明らかになりました。この春に担当の裁判官全員が交代し、証拠開示と事実調べについて検討することになります。最大のヤマ場です。そこで、私たちは石川さんが逮捕されて5 0年という節目に下記の集会を開き、石川さんの思い、弁護団の報告を受けて、徹底した証拠開示と事実調べ?再審開始を東京高裁に求めていきたいと思います。半世紀に及ぶ冤罪?狭山事件の一日も早い再審開始を実現するため、多くの皆さんのご参加をお願いいたします。
集会アピール
5 0年前のきょう、24歳の石川一雄さんは寝込みをおそわれ逮捕された。証拠もな い別件逮捕だったが、警察は女子高校生殺害の取調べをおこなった。弁護士や家族との 接見を禁止し手錠をかけたままの厳しい取調べが何日も続いた。に対する差別意識、 差別報道が冤罪の背景にあった。5 0年前、狭山警察署で石川さんが書かされた上申書 が3年前にようやく検察官から証拠開示された。石川さんは「わたしのやったことでは ない」と無実を訴えていた。学校にも行けず働いていた石川さんは、字が書けないから 脅迫状など書いていないとくりかえし訴えた。しかし、警察は、無実を叫ぶ石川さんに 兄を逮捕すると言ってウソの自白に追い込んだ。それ以来、石川さんは半世紀も無実を 叫び闘いつづけている。わたしたちは5 0年前の冤罪の真相をふyかえり原点にかえっ て、決意あらたに狭山再審実現にむけた運動をすすめねばならない。
狭山第3次再審の闘いは大きく動いている。この間の三者協議で弁護団が求めた129 点の証拠が開示された。開示された逮捕当日の上申書と脅迫状の筆?の違いは一目瞭然 だ。石川さんが脅迫状を書いていないとする筆跡鑑定書があらたに5通提出されている。 開示された捜査報告書や取調べ録音テープによって石川さんの自白の疑問、捜査の問題 も浮びあがった。犯行現場に血痕はなく、証拠物に石川さんの指紋がないことなど、自 白に頼った冤罪の構造がつぎつぎ暴かれた。自白通り発見されたとして有罪証拠となっ た腕時計が被害者のものではないことも専門家の鑑定で明らかになった。証拠開示と科 学的鑑定によって石川さんの無実はますます明白になっている。
狭山事件の第3次再審請求を審理する東京高裁第4刑事部の裁判長が3月に交代し たが、証拠開示を促す姿勢はひきつがれた。今後、河合健司裁判長とあらたな担当裁判 官が弁護団の求める証拠開示と事実調べを検討する。事実調べ?再審開始を実現し、5 0年目の冤罪を晴らす鬪いは最大のヤマ場をむかえる。
足利事件、布川事件、東電社員殺害事件とあいついだ再審無罪の教訓は、検察官手持 ち証拠の開示が重要であり、鑑定人の尋問などの事実調べが不可欠だということである。 裁判所も証拠開示を促している。検察官は番号が抜けている未開示の証拠物、手拭い捜 査資料など弁護団が求める証拠をすみやかに開示すべきである。事件発生から半世紀、 これ以上の証拠隠しは許されない。
東京高裁の河合裁判長は、再審制度の理念とあいつぐ冤罪の教訓をふまえ、証拠開示 を稹極的にすすめ、0さんの証人尋問、鑑定人の尋問や脅迫状筆記インクの科学的鑑定 などの事実調べを一日も早くおこなうべきである。狭山事件では東京高裁の2審有罪判 決以来3 8年以上も一度も事実調べがおこなわれていない。石川さんが冤罪を叫んで5 0年、東京高裁は一日も早く事実調べをおこない、再審を開始すべきである。
わたしたちは、狭山事件の第3次再審請求で、徹底した証拠開示と事実調べをおこな い再審を開始するよう求める。そして、冤罪根絶にむけて、すべての冤罪者や支援者、 司法の民主化を求める運動と連帯し、取調べ可視化や証拠開示の法制化を実現する闊い を全力ですすめる。半世紀に及ぶ石川一雄さんの無実の叫びをうけとめ、一日も早い狭 山事件の再審を実現しよう!
2 013年5月2 3日
狭山事件の再審を求める市民集会参加者一同
以上主催者の集会パンフレットより
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