お久しぶりです、担任助手の松田です。
7月ももう終わりに近づいていますね。外あち~という感じでぼーっと生きていると、気付いた頃には暑さもマシになって、セミの声が聞こえなくなって、自然の色が変わりだして、と季節に置いて行かれそうです。
それに比べて受験生の輝きたるや。今日も開校時間の9時前には8人もの生徒が既に登校してくれており、「受験生」と「夏」というものを一気に感じました。文化祭という高校生活最後となるイベントを終え、夏休みに入るにかけて本格的に受験勉強へとシフトしていく姿には、もう自分には感じることが出来ないであろう何かがあるような気がします。
ただ、高校生活というものに対する感じ方は人それぞれです。
先日、生徒から「文化祭が嫌い」という話を聞きました。その生徒曰く、文化祭というイベントに対して、楽しむことを強制されているような感じが苦手だそうです。正直、自分も高校生の頃はそういったイベントに対して苦手意識を持っていたので、話してくれたことにはとても共感出来ました。
高校生は必然的にクラスという小さなコミュニティに属することになるので、その中で他者との摩擦を極力抑えて、平和な学生生活を送っていくためには、多数の人が信じている価値観に沿って、自分の意見や行動を形作ることが必要になると思います。そうした周りと感じているギャップが大きいほど、全体に合わせて自分を変えることがしんどく感じるはずです。自分も高校生の頃、周りとの価値観のズレ、どのグループに属していても感じる自分の異物感のようなものがとても気になっていたことを覚えています。
でも、そうした悩みって案外平凡なのかもしれません。
以前大学の受講生に関する質問を募集している講義で、「周りとズレていると感じたことがあるか」という質問をしたところ、半数以上の人が感じたことがあるという回答結果が出ました。その結果を受けてどこか安堵したと共に、みんながそうした感情を隠して、上手く適応しながら生きているのかと感じました。
高校での普段の生活はもちろん、受験期などにおいても、多くの人に共有されている価値観が、自分の持っているものとズレていると感じる人は中にはいると思います。でも、高校というコミュニティで生活をしているために、そういったズレが強調されて疎外感が生まれているだけであって、自分と同じことを感じている人は意外と近くにいるのではないでしょうか。
国によって文化が違うように、高校のクラスという小さなコミュニティであっても、考えに違いがあるはずです。それは決してズレではなくて、信じているものが違っているだけなのだと思います。
不安を感じることは仕方がないことです。でも、自分が信じていることは大切にして、生活していってもらいたいなと思いました。