都立に入る!

個別指導の授業回数を増やしても成績は上がらない理由

[2020年12月15日 更新]
すでに冬休みの講習を申し込んでいる中3も多いだろう。
これから申し込もうと考えている中1や中2もいるだろう。

中3のキミたちは冬休み、1日に何時間くらい勉強するだろう。
3~4時間? まぁそんなに少ない受験生は少数派だろう。ほぼ確実に受かる私立単願の子でももっとやるからね。

マトモな高校受験生なら8時間前後だろう。少ないというお叱りもあるだろうが、最低ラインとお考えいただきたい。
12時間以上、起きている時間の大半を勉強しているような子ももちろんいる。普段の様子を見てると、この子が落ちる姿が想像できない。

8時間はあくまで目安。
午前中3時間。午後の夕飯まで4時間。夕飯後に1.5時間。
これなら朝7時に起きて22:30に就寝だとしても十分こなせる。
量より質が大事だとしたり顔(≒ドヤ顔)で文句を言う奴がいるのは百も承知。
質は当然。その上で時間が必要だと言いたいだけだ。

◆塾の個別指導、1日2授業がせいぜい
さて本題。
個別指導塾には「売上ノルマ」を掲げているところがある。以下は一般論であり、特定の塾のこととは限らないのであしからず。

塾の生徒や保護者には言うわけがないが、”中学3年生が40人いるので1人24万、計960万円を目指す”的な内容である。
ここにあるノルマは売上だけであり、教科については問わない。
つまり「売れれば何の教科だってかまわない」わけだ。1人に何時間の授業を売るか。そこがすべて。

となると「都立高校入試に向けて、この冬は5教科をまんべんなく10回ずつ勉強していきましょう」なんて提案を塾はするわけだ。
ここでの疑問は「なぜ10回なのか」である。

多くの保護者さんは「プロである塾がそういうのだからそうなんだろう」と考える。答えはNo。プロならその10回の根拠を説明できる。
「どの単元を学習する」ではない。「なぜウチの子はその単元を学習すべきか」を説明されるかどうか。

例えば、
過去の定期テスト結果や模試結果から、理科は「電流と磁界」の単元。特にオームの法則の計算問題で点が取れません。これは都立入試では頻出であり、60分かけてマスターさせます。
磁界の向きはおおむね問題ありません。念のため30分で演習問題2問を解いてもらい、そこでまずいと判断したらさらに30分取ります。
このくらいの提案を各教科・各単元でしてくれるのならいいが、まぁそんな良心的な塾なら「自分で勉強する時間」の方が大事だとわかっている。だからそんなに多くの授業を薦めたりはしない。だって消化できないもの。

個別指導塾に通う中下位生の多くは、塾の授業を受けて勉強した気になっている。
塾で学んだ時間を1とすると、その3倍以上、自分で問題を解いて理解・定着する時間が必要である。
1日3時間の授業を受けていたら、9時間以上の自習時間が必要ということ。計12時間で。
そんなに勉強できるのなら、そもそも中下位にいるわけがない。

中下位から脱したいのなら、塾に通う時間以前に自学自習する時間を取らなきゃ無理だ。
塾の授業時間を増やすのはそのあと。

でないと、カネだけ払って勉強したつもりになってしまうよ。

なお、塾で2時間勉強したあと家で全く勉強しなければ何も定着しません。
一か月後には元のもくあみ。

◆自分で勉強せよ
成績上げたいのなら、まず自分で勉強する時間を取る。
塾に行くのは「自分の勉強の効率を上げるため」だ。
全く家で勉強しないなら、塾に行こうが行くまいが成績なぞ上がらない。カネを払うだけ無駄というもの。

そのカネで"切らない爪切り"を買った方がずっと役に立つ。
ドラッグストアで売ってた。これ便利で800円くらい。
今年買ったもののなかで1,2を争うくらい良い。


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