都立に入る!

文化・スポーツ等特別推薦の仕組み

[2021年6月10日 更新]
都立高校には「文化スポーツ等特別推薦」(以下、文スポ)という制度がある。
推薦入試と同日程で行われる。同じ高校なら普通の推薦入試と文スポ両方で出願可能。

合否判定は
・文化・スポーツ等特別推薦書
・面接
・小論文、作文
・実技検査
などで行われる。高校によって選抜方法はまちまち。

例えば文京高校の文スポは
・調査書  300点満点
・面接 100点満点
・実技検査 200点満点
この総合得点で合否を決める。実技検査の詳細も公表している。


2021年度は93校で実施された。
過去の実施校の推移は以下の通り。


増加傾向にあったが、2021年度は2校減っている。
コロナ禍でスポーツの大会などが開催されず、その実績を提示できないという状況があったためだろう。
今年度から実施を見送ったのは青井高校と永山高校の2つ。

◆実倍率は2倍強
文スポの実質倍率、2021年度は2.14倍で過去最低だった。
コロナ禍で大会実績などを出せない子は出願を見送ったためだろう。

2021年度の応募倍率、3.00倍以上と高かったのは
雪谷(女・チアリーディング) 3.00倍
大崎(男・硬式野球) 4.00倍
広尾(男女・バスケ) 3.17倍
石神井(男・サッカー) 4.00倍
杉並(男女・吹奏楽) 4.00倍
鷺宮(男・サッカー) 3.67倍
文京(男・硬式野球) 3.00倍
高島(男・サッカー) 4.33倍
板橋(男・硬式野球) 4.25倍
城東(男・硬式野球) 5.33倍
城東(男・サッカー) 6.33倍
城東(男女・バスケ) 3.80倍
深川(男・サッカー) 3.67倍
東(男・サッカー) 3.50倍
小岩(男・硬式野球) 6.00倍
紅葉川(男・サッカー) 4.50倍
紅葉川(男・硬式野球) 3.00倍
葛飾野(男・サッカー) 3.40倍
南葛飾(男・サッカー) 7.00倍

区部、普通科のみ集計した。

なお最高倍率は東久留米総合の男子サッカー。5名の定員に43名の応募があった。8.60倍。
2020年度も東久留米総合の男子サッカーが10.00倍で最高。
2017~2019年度は文スポでの募集を停止していた反動もあったのだろう。
ちなみに2016年度の東久留米総合の男子サッカー応募倍率は10.80倍。2015年度は10.40倍。高すぎる。

◆応募倍率1.00倍でも落ちる
都立高校一般入試では、受験者が定員以下なら全員が合格する。

しかし文スポはそうではない。
例えば2020年度の杉並高校、男子サッカーで3名募集していた。5名の応募があったが合格は1名。あと2名は高校側が考える合格基準に達していなかったのだろう。

文スポという制度は合格するチャンスが増えるととらえられる。だが私は利用を進めていない。
高校生活は部活一色だというなら別だが、高校生活の大多数の時間は勉強が占める。勉強面で合格ラインを超えて入学することが筋だし、入学後に勉強で困って赤点、追試、単位不足、留年などとならないようにしてほしいからだ。

高校合格はスタートであり、人生のゴールではないはず。

都立に入る! ツイッター 毎日役立つ情報。ミンナニナイショダヨ

現役塾講師が教える 都立高校に受かるためだけのサイト。
都立入試・受験情報を無料で教えます。

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「都立の入試制度」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事