[2019年11月8日 更新]
都立入試の過去問題から、正答率の低い難問をピックアップしていく。
「正解すればいい」ではなく、「なぜそれが正解なのか」や「皆はどう間違えるのか」を考えて理解してもらいたい。
正解は記事の最後に書いてある。
◆正答率25.5%
2017年度入試 国語 大問2(問2)
次の各文の _ を付けたかたかなの部分に当たる漢字を楷書で書け。
決勝で ゼンセン したチームに観衆が拍手を送る。
<出典:平成29年度 東京都立高等学校入学者選抜学力検査>
過去5年間で、最も正答率の低かった漢字問題がこれ。
漢字の問題は、文自体にヒントが隠れているケースが多い。
「決勝」ということはスポーツ競技などで戦ったということ。
拍手を送ったのだから、プラスの表現であるということ。
ココから「善」と「戦」をイメージしたい。何とかなるはずだ。
漢字を勉強する時は、その漢字の持つ意味と類語を意識するとグンと得点力が上がる。
◆正答率29.8%
2015年度入試 国語 大問1(問5)
次の各文の _ を付けた漢字の読みがなを書け。
雄大な風景を生んだ自然の力に、 畏怖 の念を抱く。
<出典:平成27年度 東京都立高等学校入学者選抜学力検査>
都教育委員会の報告書によると、
「いきょう」という誤答が多かった。とのこと。
「いきょう」という似た言葉があるわけでもない。異教や異郷はまったく字が違う。
おそらく「恐怖」の「恐」と読み違えているのだろう。
分からないから苦しまぎれに答えた子も多いはず。
読みの問題にもコツはある。
部首を除くと「音を表す漢字が残っている」というケースが多い、ということだ。
具体例を挙げると「俵」
訓読みは"たわら"だが、音読みは分かるだろうか。
分からなければ「俵」の部首を考えよう。
パっとみて「イ(にんべん)」だと予想できるはず。
そうしたら、「俵」から「イ(にんべん)」を外す。すると「表」が残る。
あとは「表」の音読みを考えればいい。
表現、表情、表裏一体、通知表・・・
熟語を思い浮かべれば、「ひょう」と読むことに気づく。
畏怖の「怖」も、部首は何なのか。
部首を除いたら残る漢字の音読みは何なのか。おのずと答えは出てくるだろう。
◆次の漢字を読んでみよう
上記の手順に従って、以下の _ を読んでみよう。
知らない漢字ばかりだろうが、なぜか読めてしまう。
解答は今日8:00にツイートする。もちろんスマホで検索してもいい。
意味も調べればなお良い。
1. 作物が 霜害 の被害を受ける。
2. 対戦相手を 一蹴 する。
3. 新聞記事を 抄訳 する。
4. 気持ちが 萎縮 する。
5. 人気の海外 製靴 メーカー。
【過去問題 正解】善戦 いふ
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