撮り鉄ブログ

https://www.zc.ztv.ne.jp/toritetsu/ 撮り鉄ギャラリー姉妹館です 

雪景色を満喫、早春の函館・津軽旅行 昔日編

2024年03月20日 | 乗り鉄
今は思い出となった青函連絡船

いつものように昭和43年(1968年)10月、ヨンサントオの時刻表で56年前を振り返ってみます。
北海道新幹線は2016年3月26日の開業、青函トンネルは1988年3月13日の開業なので当時の主役はもちろん青函連絡船。時刻表から当時の本州➡北海道連絡の一端を拾い出してみました。


下り本州➡北海道連絡(不定期列車は除く)

大きく分けると①本州夜行➡青函・北海道昼行パターン(上野発の夜行列車降りた時から・・・♫)、②本州・青函昼行➡北海道夜行パターン、③本州昼行➡青函昼行➡北海道昼行の3つがあり、特にこの改正では東北本線電化で大幅にスピードアップした583系の電車特急はつかりや寝台電車特急はくつるがそれぞれのパターンでの最速列車として、最小の接続時間で網走、稚内、釧路などへ向かう列車に接続しています。
経由線区を見た場合、北海道側は函館本線のいわゆる山線経由の優等列車が多い事、本州側は勾配の緩やかな常磐線経由の列車が多い事があげられます。特に今の函館本線の山線は、優等列車が走らないどころか北海道新幹線の開業時には長万部~小樽が廃止決まっている程の閑散線区になっており様変わりです。
関西方面からはこの時点では夜行ブルートレイン日本海もまだ運転されておらず、新幹線+東北・常磐経由以外の直通列車としては、延々15時間キハ80系の「白鳥」に乗車するか、「きたぐに」で18時間の夜行旅をするか・・・という選択肢しかなかったことになります。


ヨンサントオ時刻表私鉄ページより

次に巻末の津軽方面の私鉄を見てみます。
この時刻表から読み取れる五所川原発の列車本数は18本、現在は12本ですから現在の1.5倍です。始発列車、終列車共に今より20分ほど早いのは生活パターンの差かも知れませんが、平均すれば40分に1本程度の列車本数があったことが分かります。
また、弘前~弘南黒石の弘南鉄道は30分毎と表記されているのでこれは現在の1時間毎と比較して約2倍、「その3」に記したように1970年に弘南鉄道大鰐線となる大鰐~中央弘前の弘前電鉄も約30分毎とありますのでこちらも現在の1時間毎の約2倍の本数が運転されていたということになります。
ただ、自家用車保有台数推移によると、青森県の1968年の自動車保有台数は28,616台、2018年は729,768台と25倍、一方で青森県の人口は1968年頃は約140万人、現在は約120万人とむしろ減少しており、自動車普及率を考えれば、これらのローカル私鉄が行政から多少の補助金を受け取ってはいるにせよ、これだけの運転頻度で存続しているというのはむしろ「奇跡的」とも云えるのではないでしょうか。因みに福島以北の東北6県で第三セクター以外の私鉄はこの2私鉄しか残存していません。

その1」の本文記事にも書きましたが、北海道新幹線の札幌延伸についてはトンネルなど建設工事での諸問題に加え並行在来線の問題、貨物輸送の問題などが山積しているようで、今のところ2030年の開業予定は崩していないものの、順風満帆とは言えないようです。
津軽鉄道や弘南鉄道も赤字の中で車両の老朽化や線路保守の問題などを抱えながらの苦しい経営が続きます。
遠方なのでなかなか訪問が難しいといった面もありますが、北国の鉄路がいつまでも元気であってくれるよう願うばかりです。
この記事についてブログを書く
« 北陸新幹線金沢~敦賀開業直... | トップ | お花見電車で桜見物 »

乗り鉄」カテゴリの最新記事