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20日(日)の中日新聞朝刊を読んで、名古屋の映画好きたちは愕然とした……かどうかは分からないが、僕はビックラこいた。今池の国際劇場と国際シネマが営業停止、と報じられていたからだ。国際劇場の方は東宝の封切館で、国際シネマはミニシアター系の作品を上映することが多かった。ふたつ合わせて「今池国際」という通称で映画好きの間では親しまれていた(よね?)。
閉館の予兆はあった。今池国際のサイトでは、もう1ヶ月ぐらい前から「次回上映作品紹介」のページが消えていたし、26日公開予定だった『UDON』が上映中止になったという告知も載っていた。なので僕も、改装とかのために一時的に閉館するんだろうか、とは思っていた。しかし、記事によると、経営母体のパチンコ会社もろとも営業停止らしい。う~ん、世の中は厳しい。しかも、営業停止から4日経った今でもサイトに上映スケジュールや「団体様のご予約受付中!」のお知らせが載ってるのは、ものすごく虚しい。きっと更新したり削除したりすることもできないうちにバタバタとコトが運んじゃったんだろうなぁ。
ここ数年の間に今池国際で観た映画のタイトルの一部を挙げてみよう。『僕はラジオ』『セクレタリー』『茶の味』『さよなら、クロ』『グッバイ、レーニン!』『サンダーパンツ!』『キス★キス★バン★バン』『ぼくセザール10歳半1m39cm』『キリクと魔女』『奪還―アルカトラズ―』『ジャンプ』『MASK DE 41』『Jam Films2』『DEAD END RUN』『探偵事務所5#』『隣人13号』『昭和歌謡大全集』『ALIVE』『地獄甲子園』『魁!クロマティ高校THE MOVIE』。当然のことだが、玉石混淆である。でも、この映画館があったからこそ出会えた作品も確実にあるわけだ。そう思うと感慨深い。
従業員の対応も良かったし、館内はいつも清潔だった。「男!セガールまつり」「おとこ!北村龍平、夜まつり!!」など、遊び心に満ちた企画も一時期は多かった。「パウチ日本一」かもしれない、という説もあった(詳しくは映画バカ一代7号の64・65pに載っている加藤酒店氏の記事をご覧くださいませ。ついでに88pも)。
『僕はラジオ』の時に映写トラブルで10分以上中断したこと、『キス★キス★バン★バン』の時に「水鉄砲持参の方にプレゼントあり」と告知されていたので20センチぐらいの長さの水鉄砲をカバンに入れて持って行った(それしか我が家にはなかった)ことなど、思い出は多い。最近はマイナーな作品が上映されることが少なくなっていたので行く機会も減っていたが、愛着を感じる映画館のひとつだった。そうそう、十数年前には『ゴッドファーザー』と『ゴッドファーザーPART2』もここで観たなぁ。
何らかの形で営業再開することを願っています。頑張れ今池国際!