とはいえ、正確に言えば、これはウソである。おそらく現在50歳以下の人ならほとんど同じだろうが、親から最初に買ってもらったレコードは、アニメ主題歌が入ったレコードもしくはソノシートじゃないだろうか。ただ、そういうのは「ねだって買ってもらった」のか「親が気を利かせて買ってくれた」のか記憶が曖昧なものである。特に僕は幼い頃の記憶が乏しい（＝物心つくのが遅かった）ので、ねだったのかどうかさっぱり覚えていない。
ちなみに、未だに保存してある……というか、たまたま残っていたのは、この2枚。『宇宙少年ソラン』と『スーパージェッター』のソノシートである。
＜注＞画像は合成した上、見やすくするために色調を補正してあります。
さて、ここからが本題。そんな僕でも、ねだって買ってもらったことをはっきりと覚えているアニメ主題歌のレコードが一枚ある。買ってもらったのは確かお祭りの日だった。そして、その曲はお祭りにピッタリのゴキゲンなナンバーである。そう、『オバＱ音頭』だ。いや、正確に言うと、レコードのＡ面は主題歌『オバケのＱ太郎』である。こっちももちろん好きだったのだが、Ｂ面に入ってる『オバＱ音頭』はその10倍以上好きだった。
♪空は晴れたし ホイ オバＱ
なやみはないし ホイ オバＱ
心ウキウキ オツムも軽いよ
ホーイ オバＱ クールクルッ♪
（作詞／藤子不二雄 作曲／広瀬健次郎 歌／曽我町子・石川進）
もう完璧なまでに意味のない歌詞である。つまんねー雑念とか煩悩なんて入る余地は一切ナシ。その潔さが実に心地よくて楽しい。世の中にハッピーな曲は数多あるが、その中でも最高傑作と言えるんじゃないだろうか。なんてゴタクを並べるよりも、とにかくこれを聴いて一緒に歌おう！ 踊って楽しもう！ あ、ソレ！
♪オバケラ オバケラ バケラッタ
バケラッターのクールクルッ キュー♪
こちらは僕が描いたオバＱ。藤子先生、ごめんなさい。
