朝●新聞の生活欄に『「母子の孤立知って」発達障害を小説に』というタイトルの記事が載っていた。
こだわりが強い、集団生活になじめないなど一見分かりにくい発達障害を抱える子供とその母親を周囲に理解して貰うための小説や子供向けの本が出版されて今注目されているということなのだが、興味深くその記事を読ませて貰った。
ちなみに紹介されていた本はこのような本だ
「こうた、もどっておいで」(東京図書出版会)
「発達と障害を考える本」(ミネルヴァ書房)
記事のほとんどは「こうた、もどっておいで」の紹介なのですが、これは言葉や発達に不安を抱える親たちのサークル「言の葉通信」の主催者の方が執筆したそうです。
内容は、知的には遅れがない自閉症の「幸多」の命を母親が絶ってしまうという小説。そこまでしてしまった母親と、そこまでと思っていなかった父親ら周囲の人たちの気持ちが対照的に綴られているらしい。
この説明文を読んだだけでもショッキングですよね。
でも、この小説に綴られている8割以上のエピソードは執筆者やサークルの親たちが実際に経験した事だというのです。
正直読んでみたいと思う気持ち半分、まともに読み切れるか自信が無いって所が半分です。何となく痛すぎて・・・。
特に私がこの記事で気になったのはこの一文だ。
同じ自閉症児を持つ親からも程度の違いから「大変な子じゃない」と共感されず、母親が一人行き場を失う様子を浮き彫りにした。
そう、同じ障害を持っているからといって全て分かり合える訳じゃないのだ。
ぶーちゃんには、ぶーちゃんと同じようになんかしらのハンディをもっているお友達というのは実は一人もいない。
なので、ママさん友達と会って喋るとたまに妙な疎外感を感じることがあるのだ。
新しく水泳教室に通い始めた・・・お友達の家に一人で泊まりに行った・・・英語を習い始めた・・・
一つ一つは大したこと無い。今のぶーちゃん達の年代ならよくある話だ。
でも、それらは何一つぶーちゃんには出来ないことばかりなんですよね。
結局仕方ないと割り切るしかない。
出来ることと出来ないことがあって、出来ないことをみてがっくりしても仕方ないのだから。そうは思っていても、疎外感をどうしても感じてしまう自分がいるわけです。
でも、これが同じようにハンディをもっているお友達と一緒にいたら解消されるのか?って話になるんですよ。
その答えがこの一文だったと思うのです。
例えハンディをもっていたとしても「共感」する心を互いに持たなければ、同じように疎外感を感じるのでしょう。
何となくもやもやと思っていたことが、この一文ですっきりしたような気がします。
ついで、「発達と障害を考える本」のほうですが、これは同級生に理解して貰おうというコンセプトで作られたシリーズもので、実は私も一冊「自閉症のお友達」というのをもっています。
これは完全に子供向けに作られた絵本なので、とても分かりやすくて読みやすいです。
どうして私がこれを買ったかというと、最近保育園のお友達に「どうしてぶーちゃんはおしゃべりしないの?病気なの?」と聞かれることが多くなったからなんですよね。その度に「ぶーちゃんのんびりさんだから、今練習中なのよ。」って応えてたんですが、そろそろその答えに限界が来たのでね(笑)
もう少しきちんと説明できればと思って、この本を買ってみたんですよね。
ポイントは「こんな時にはこんな風にしてみてね」みたいな助け合うこつみたいなのを教えていることなんですよ。
例えば。
給食の時間にAくんは他の子供のゼリーまで勝手に取って食べてしまいます・・・という状況があります。
(あぁ、ぶーちゃんもよくやるこれ。見境無く人のものまで手が出るんだよね~(゜_゜;))
まずポイント1
ここで『Aくんの不思議なところ』・・・というタイトルで、この風景を見た同級生達の疑問をいくつか取り上げます。
1.「いただきます」を言わないで食べてしまうのはどうして?
2.Aくんは好き嫌いが多いよ。なんでかな?
3.どうしてみんなの分までゼリーを食べちゃうのかな?
まぁ、この辺の感想は普通の子供なら当たり前のように感じますよね。
でも、これは自閉症の子供によくある行動なのです。
次のページでは当事者Aくんの気持ちを説明しています。
1.に対する答え。
『いただきます』っていってから食べようというけれど、なんでだろう?
マナーって意味が分からないよ。
2.に対する答え
僕が食べられるのはゼリーとご飯位なんだ。給食では食べるものが無くて困ってるんだよ。
3.に対する答え
ゼリーの何処を見ればぼくのとか、みんなのとかって分かるの?
全部同じに見えるから、僕は全部食べちゃったよ。
一つのシチュエーションでもこれだけ感じ方が違うって事がよく分かりますよね。
そして次のページからはどうしてAくんがそんな風に思うのかということの説明と、実際にどうやったらいいかという対処法を説明してくれてます。
1.に関して
Aくんは『マナー』のように、目に見えない事は理解できません。そこでみんなでそろってから食べる絵を描いて伝えてみました。
2.に関して
Aくんは私達とは味の感じ方が違います。また舌触りも敏感で食べられるものが少ないのです。だから、無理に全部食べられなくてもいいことにして終わったら教室に戻るようにしました。
3.に関して
Aくんは給食が同じテーブルに並べてあるだけでは自分のものと他の人のものとの区別が付きません。そこで、給食を一人分ずつトレイにのせてさらにAくんのトレイにはみんなと違う色にして一目で分かるようにしましょう。
とまぁ、こんな感じ。
自閉症の子供には味覚過敏や知覚過敏などがある子供が多いので、偏食気味の子供が多いのはよく聞く話です。それに加えて言葉の意味を理解することが非常に苦手です。なので、イラストカードなどの視覚からの情報を与えることによって次に行う行動などを理解させるようにすると、パニックを起こしにくくなりスムーズに行動できるようになるんですよね。
その辺のことを実際の例を元に紹介してくれているのでとても分かりやすいと思うんです。
私としてはこのシリーズの第8弾にあたる『知的障害のおともだち』の発行を首を長くして待っている所なんです♪
ただし、来年の4月なんですけれどねぇ~長いなぁ~
こだわりが強い、集団生活になじめないなど一見分かりにくい発達障害を抱える子供とその母親を周囲に理解して貰うための小説や子供向けの本が出版されて今注目されているということなのだが、興味深くその記事を読ませて貰った。
ちなみに紹介されていた本はこのような本だ
「こうた、もどっておいで」(東京図書出版会)
「発達と障害を考える本」(ミネルヴァ書房)
記事のほとんどは「こうた、もどっておいで」の紹介なのですが、これは言葉や発達に不安を抱える親たちのサークル「言の葉通信」の主催者の方が執筆したそうです。
内容は、知的には遅れがない自閉症の「幸多」の命を母親が絶ってしまうという小説。そこまでしてしまった母親と、そこまでと思っていなかった父親ら周囲の人たちの気持ちが対照的に綴られているらしい。
この説明文を読んだだけでもショッキングですよね。
でも、この小説に綴られている8割以上のエピソードは執筆者やサークルの親たちが実際に経験した事だというのです。
正直読んでみたいと思う気持ち半分、まともに読み切れるか自信が無いって所が半分です。何となく痛すぎて・・・。
特に私がこの記事で気になったのはこの一文だ。
同じ自閉症児を持つ親からも程度の違いから「大変な子じゃない」と共感されず、母親が一人行き場を失う様子を浮き彫りにした。
そう、同じ障害を持っているからといって全て分かり合える訳じゃないのだ。
ぶーちゃんには、ぶーちゃんと同じようになんかしらのハンディをもっているお友達というのは実は一人もいない。
なので、ママさん友達と会って喋るとたまに妙な疎外感を感じることがあるのだ。
新しく水泳教室に通い始めた・・・お友達の家に一人で泊まりに行った・・・英語を習い始めた・・・
一つ一つは大したこと無い。今のぶーちゃん達の年代ならよくある話だ。
でも、それらは何一つぶーちゃんには出来ないことばかりなんですよね。
結局仕方ないと割り切るしかない。
出来ることと出来ないことがあって、出来ないことをみてがっくりしても仕方ないのだから。そうは思っていても、疎外感をどうしても感じてしまう自分がいるわけです。
でも、これが同じようにハンディをもっているお友達と一緒にいたら解消されるのか?って話になるんですよ。
その答えがこの一文だったと思うのです。
例えハンディをもっていたとしても「共感」する心を互いに持たなければ、同じように疎外感を感じるのでしょう。
何となくもやもやと思っていたことが、この一文ですっきりしたような気がします。
ついで、「発達と障害を考える本」のほうですが、これは同級生に理解して貰おうというコンセプトで作られたシリーズもので、実は私も一冊「自閉症のお友達」というのをもっています。
これは完全に子供向けに作られた絵本なので、とても分かりやすくて読みやすいです。
どうして私がこれを買ったかというと、最近保育園のお友達に「どうしてぶーちゃんはおしゃべりしないの?病気なの?」と聞かれることが多くなったからなんですよね。その度に「ぶーちゃんのんびりさんだから、今練習中なのよ。」って応えてたんですが、そろそろその答えに限界が来たのでね(笑)
もう少しきちんと説明できればと思って、この本を買ってみたんですよね。
ポイントは「こんな時にはこんな風にしてみてね」みたいな助け合うこつみたいなのを教えていることなんですよ。
例えば。
給食の時間にAくんは他の子供のゼリーまで勝手に取って食べてしまいます・・・という状況があります。
(あぁ、ぶーちゃんもよくやるこれ。見境無く人のものまで手が出るんだよね~(゜_゜;))
まずポイント1
ここで『Aくんの不思議なところ』・・・というタイトルで、この風景を見た同級生達の疑問をいくつか取り上げます。
1.「いただきます」を言わないで食べてしまうのはどうして?
2.Aくんは好き嫌いが多いよ。なんでかな?
3.どうしてみんなの分までゼリーを食べちゃうのかな?
まぁ、この辺の感想は普通の子供なら当たり前のように感じますよね。
でも、これは自閉症の子供によくある行動なのです。
次のページでは当事者Aくんの気持ちを説明しています。
1.に対する答え。
『いただきます』っていってから食べようというけれど、なんでだろう?
マナーって意味が分からないよ。
2.に対する答え
僕が食べられるのはゼリーとご飯位なんだ。給食では食べるものが無くて困ってるんだよ。
3.に対する答え
ゼリーの何処を見ればぼくのとか、みんなのとかって分かるの?
全部同じに見えるから、僕は全部食べちゃったよ。
一つのシチュエーションでもこれだけ感じ方が違うって事がよく分かりますよね。
そして次のページからはどうしてAくんがそんな風に思うのかということの説明と、実際にどうやったらいいかという対処法を説明してくれてます。
1.に関して
Aくんは『マナー』のように、目に見えない事は理解できません。そこでみんなでそろってから食べる絵を描いて伝えてみました。
2.に関して
Aくんは私達とは味の感じ方が違います。また舌触りも敏感で食べられるものが少ないのです。だから、無理に全部食べられなくてもいいことにして終わったら教室に戻るようにしました。
3.に関して
Aくんは給食が同じテーブルに並べてあるだけでは自分のものと他の人のものとの区別が付きません。そこで、給食を一人分ずつトレイにのせてさらにAくんのトレイにはみんなと違う色にして一目で分かるようにしましょう。
とまぁ、こんな感じ。
自閉症の子供には味覚過敏や知覚過敏などがある子供が多いので、偏食気味の子供が多いのはよく聞く話です。それに加えて言葉の意味を理解することが非常に苦手です。なので、イラストカードなどの視覚からの情報を与えることによって次に行う行動などを理解させるようにすると、パニックを起こしにくくなりスムーズに行動できるようになるんですよね。
その辺のことを実際の例を元に紹介してくれているのでとても分かりやすいと思うんです。
私としてはこのシリーズの第8弾にあたる『知的障害のおともだち』の発行を首を長くして待っている所なんです♪
ただし、来年の4月なんですけれどねぇ~長いなぁ~