とんとんのヒトリゴト

のんびり成長中のムスメの成長記録と趣味や日々の徒然話など。

検査と再告知(~1歳)

2006-09-12 | ぶーちゃんの生育歴
紹介状をもらって行った病院でまずやったのは、何か隠された病的な要素があるかどうかを見つけるための検査だった。
3ヶ月近くにわたって行った検査は、血液検査や心電図にCTにMRIに遺伝子検査にとまぁ親のあたし達でさえ一度もやったことのない検査ばかりでした。
幸か不幸か私も相方も病院とはとんと無縁で、こんな紹介状をもらって行かなくては行けない病院なんて初めてだったんですよね。
なので、かって分らず大苦戦(汗)
予約をとっても1時間以上待たされるのは当り前。
カルテも小児科だけでなく、レントゲンを撮るなら放射線科、手術をするときには麻酔科・・・と各科ごとイチイチ作らなくてはいけない。
お陰でその度ぶーちゃん抱えて総合受付に走る始末(カルテは総合受付でしか作ってもらえない物でね)
検査も予約を取るのに一ヶ月待ちは当り前。
特にMRIに関しては予約を取るのも大変なのだが、検査自体がぶーちゃんが必ずきちんと受けられる状態になるかどうかは正直微妙で・・・。
(検査を受けるために睡眠薬を飲むんだけれど、相性が悪いみたいで寝なかったり検査中にすぐ起きてしまうんですよ~)
何度も予約を取っては検査が受けられず、また何週間も待って検査を受けるって事もありました。
うぅぅ・・・検査って疲れる~!!

で、そんなこんなで検査を続けたのですが、最初の問題発覚は初っぱなに撮ったCTの画像でした。
私にはよく分らないぶーちゃんの脳みその写真。
それを見ていた先生が私が来た途端、ストレートに言ってきたんですよ。
「ちょっとね~この写真で見るとぶーちゃんの脳はちょっと普通の子どもより小さいんですよね」って。

・・・?って顔をしていたのだろう。
先生が別のサンプル画像を持ってきて私に丁寧に説明してくれた。
その説明を聞いてびっくり。確かにぶーちゃんには頭蓋骨と脳みその間にうっすらだけれど空間があるんですよ!
サンプル画像の写真はみっちりとある脳みそが、何故かぶーちゃんには無い。
ありえなーい!!!
あわわする私に、とりあえず詳しい検査をしたいからMRIを撮ることにしましょうと先生は言ってくれた。

小児科でぶーちゃんに問題があると言われたときも一人だった。
そしてこの総合病院での告知も何故か一人で聞いた。
基本的に時間が許す限り相方は必ずぶーちゃんの病院に着いてきてくれたのだが、何故か彼がいないときに限って重大な宣告を受けることが多かった。
(実はこのあとももう一度心音に雑音があるからと言って再検査を言われたのだが、その時もやっぱり一人だった・・・)
正直今でもトラウマになってるんですよ・・・(汗)
って事で、このMRIを撮って検査結果を聞く時は、強引に相方に休みを取ってもらってついてきてもらったんです(苦笑)

結論は、CTで見たときほど萎縮自体は酷くないけれど、全体的な萎縮がやはり見られるとのこと。
脳はご存じの通り全神経を統括する人として重要な部分である。
そこから考えてみても、ぶーちゃんの発達の遅れは恐らくこの辺りから来ているのだろう・・・と言うものだった。
ただし病的な要素は見あたらないので、恐らく先天性の脳萎縮なのだろうとも言われた。
あと出来ることは、これ以上脳の萎縮が進まないかどうかを定期的にチェックしつつ、発達を促していくことだけ。
そう、私はこの時ぶーちゃんが薬を飲んでも手術をしても直らない病気を一生抱えているのだと言うことを改めて思い知らされたのだ。

ぶーちゃんについた診断名は、先天性の脳萎縮による運動精神発達遅滞。
その他筋緊張低下、そして斜視。後日これに自閉傾向までくっついてくる。
何だかこうやって書くとフルコースだなぁ・・・(汗)

脳萎縮の経過を見るために、ぶーちゃんは3歳半の時にもMRIを受けた。
この時にはもう少し詳しい説明をうける事が出来た。
脳萎縮は特に進んでいない(もちろん良くはならないが)
その他に小脳の大きさも左右でちょっと違うらしく、こちらも多少萎縮があるらしいって事だった。
ぶーちゃんはバランス感覚や平衡感覚があまり良くない。両手を同時に動かすと言うことが未だに旨くできないのだが、この辺の問題はもしかしたらこの小脳の方が影響しているのかもしれないと先生が教えてくれた。
でも、教えてもらってもどうにも出来ないのが微妙な所なんだけれどねぇ・・・。

そして一番の問題は、全体的な萎縮の他に脳内部の方にも所々空洞=萎縮している場所があるのだが、その一番目立つ箇所がなんと言語を司る部分と言うことなのだ。
これにはさすがに相方も反応した。
ぶーちゃんがしゃべれないのは、そこがダメージを受けているからなのか・・・って。
でも、一概にはそうは言えないらしいんですよね。
もし同じ部位を大人がダメージを受けたなら、回復は非常難しい。
でも、これが子どもの場合はそうとも言い切れない。
ダメージを受けた部分を補うべく他の部位が機能を変化させその役割を担ってくれることもあるのだという。
人の脳の70%は使われていない・・・その「NIGHT HEAD」の部分を如何に活性化していくかが発達に繋がる鍵なのだというのです。
あぁぁぁ~そんな不確かな物にしか縋ることしかできないこの現実!!
それが非常に辛いところですが、現実はそんな所みたいです。

産まれもってぶーちゃんは障害を抱えていた。
その事は非常に私にとってショックなものでした。
実際この事を告げると、遠回しに「母親に何か問題があったのではないか」と言われることも多かった。
そう、でも誰の批判よりも自分自身が許せなかった。
どうして元気に生んであげられなかったのか。
何がいけなかったのか?
どうしてどうしてどうして・・・随分長いこと、いやある意味今でもそんな風に自分自身思い詰めてしまう事がありました。
そんな時、私は最初にぶーちゃんの問題を指摘してくれたかかりつけの先生の言葉を思い出すのです。

原因は多分どんなに調べても分からないと思います。
それを知りたいと思うお母さんの気持ちも分かるけれども、その事にばっかり気をとられないで目の前にいるぶーちゃんの未来を見てあげてください。
そして他人と比べない事。
ぶーちゃんは人が10回やって覚える事が100回、1000回、もっとそれ以上やら無いと覚えられないかもしれない。
それだけやっても出来ないかもしれない。
それでも、ぶーちゃんのペースでゆっくりと進んでいくのです。
それをしっかりと見て、誉めて、支えてあげてください。

他人と比べない・・・それはとても難しい。
1歳を過ぎると、子どもはぐんと成長してくる。
歩いていた子が走り出し、片言の言葉を使いコミュニケーションをとるようになってくる。赤ちゃんから幼児へのめざましい変貌の時期。
そんな中どんどん差が開いていくぶーちゃんを見ながら、比べないでいられるほど私は大人ではなかった。
それでも、仕方ないんだと必死に自分に言い聞かせた。
何はともあれぶーちゃんが元気に過ごして笑ってくれている。
この事が一番重要なのだ。
この先どうなるかは分らない。それでも不安になったり辛くなったりする度、私は先生が教えてくれた言葉を何度も繰り返すのだ。
ぶーちゃんペースで頑張れってね。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さがしていました (みー)
2011-10-13 23:22:33
同じ悩みをかかえています。
読んですごく共感しました。

ブログにかいてくださって、ありがとうございました。
返信する
みー様 (とんとん)
2011-10-14 22:29:08
みー様、初めましてこんばんは。
とんとんと申します。

私にとって娘が生まれてから診断が下るこの頃は、将来に対する不安や周囲との差が広がる現実に
焦り迷いながらひたすら手探りで進んでいたような気がします。

今日、娘が10歳の誕生日を迎えました。
10歳の今も喃語を喋り、パパもママも言えません。
でも、サインや表情などでたくさん気持ちを伝えてくれるし、私達のペースで結構楽しく暮らしています。

今、色々辛い事もあるかと思います。
でも、きっといつかその日を振り返る事が出来ると信じてどうぞゆっくり歩いていってくださいね。

コメント、ありがとうございましたv
返信する
Unknown (ちぇり)
2011-12-19 20:31:47
僕も片方の小脳が通常の1/2程度のまま育ちました。
運動は苦手でしたが小さい頃からへたなりにピアノを習わせてくれて受験勉強で私立にも合格し今は結婚して子供もいます。

たぶん子供にとっては親の笑顔が一番いい薬になると思います。

日々楽しく過ごしてください。
返信する
ちぇり様へ (とんとん)
2011-12-21 19:34:57
こんばんは、はじめまして。
当ブログ「とんとんのヒトリゴト」の管理人、とんとんです。

ちぇりさんのコメント・・・胸にじーんとしみいりました。
ここにこうやって書くまでに、色々なことがきっとあったかと思います。でも、ご家族の愛情がきっとちぇりさんを支えてくださったんでしょうね。
言葉の無い娘ですが、表情は少しずつ豊かになりました。
不器用ながらも遊ぶことも大好きです。
私自身、何年経っても心惑う事もありますが、ちぇりさんの仰るように沢山の笑顔で娘に接してあげて共に過ごしていきたいと改めて思います。

暖かいコメント、本当にありがとうございました。
返信する
これからの私 (3Rmama)
2012-02-15 22:37:00
今日で生後40日を迎える息子が生まれてすぐに
NICUの保育器に入ってます。(自発呼吸が出来ず、ミルクも飲めない)

脳波検査やCTやMRI検査の結果、明らかな異常は
認められないが、全体的に脳が小さく、隙間が多い(特に左側)と先生に言われ、脳萎縮が見られると言われました。
これから、どんな成長をし、どんな障害がでてくるのか、全く未知の世界で、どうして、私の息子が…何が悪かったの???

まだ新生児で、他の子と比べても、ちょっと
寝てる時間が多く、泣かないだけで、正直、どんな未来がありどんな遅れがでてくるのか実感がわかません。

ただ、とんとんさんのブログとても人ごととは
思えず、コメントさせて頂きました。
この世に生を受けるのはみんな意味をもっているはずだから、その意味(息子が生まれてきた)を探しながら、今は1%の確率でもキャッチアップがあるなら、これを信じて頑張りたいと思ってます。

なんか支離滅裂な文章になってしまってすみません。
返信する
3Rmamaさんへ (とんとん)
2012-02-16 00:20:24
3Rmamaさん、こんばんは。
当ブログの管理人のとんとんと申します。

産後間もない状態の上、息子さんの今後の懸念について説明を受けたとのこと、どんなに苦しかったかと思うと心が痛みます。

私が娘の障害の告知を受けたのは10年前ですが、あの頃は全くイメージがつかめずにただ漠然と不安になり良く泣いていたのを今でも思い出します。

今、3Rmamaさんが将来を不安に思う気持ちは当然だと思います。
私もそうですが、「どうして・・・」と思う気持ちは一生消えることはないかも知れません。

それでも、ゆっくりゆっくり亀の歩みで成長していく娘の姿が、今の私を支えてくれているんですよね。
もちろん大変なことも多いです。
けれど、それでも私たちなりのペースで幸せに暮らしていますよ。

3Rmamaさんも今は思い悩むことも多いかと思いますが、息子君の成長を信じてどうか焦らずにじっくり向き合ってあげてくださいね。

コメント、ありがとうございました。
まだ産後間もないですし、お体には気をつけてくださいね。

返信する
ありがとうございます (3Rmama)
2012-02-17 04:50:10
コメントありがとうございます。
上に4歳寽2歳の息子がいますので
(3人とも名前のイニシャルがRなんです)
泣いている暇も場所もなく、なんとか気丈に生活してます(笑)
これが一人目の子供だったら、きっとまだ泣いているだけの日々だったと思います。

これからさきどんな困難や苦悩がまっているのかまったく想像もつきませんが、できるだけ、プラス思考でマイペースで頑張っていこうとは思ってます。
とんとんさんの独り言、とてもとても私に勇気と安心をくれます。
こからもブログ更新楽しみにしております。

本当は私もブログとかで泣いたり、相談したり
本音を言える場所をつくれればいいのですが…
なかなか時間も技術もなくて…(笑)

今日は、NICUにいったらちょっとだけ目をあけてくれました3男くん。


返信する
こちらこそ♪ (とんとん)
2012-02-17 23:28:19
3Rmamaさん、こんばんはv
息子さん達が皆さんRで、3Rmamaさんなんですね~!
愛があふれるステキなHNですね
うちは娘も私も丸い体型なのでこんな感じのHNです・・・なんかお恥ずかしいな

気がつくと随分長くブログを続けていて、最近はなかなか更新する回数も減ってしまいました。
それでもふと目に止めてくださった方からこんな風にお声がけを頂くと、私自身続けてきて良かったのかなと思えるんですよね。

その時その時思ったことをただ呟いているだけですが、そこから何か感じて頂けることがあれば幸いです。
恐らくこんな感じでのんびり続けていると思いますので、また良ければ遊びに来てくださいね。

3男くんが早くみんなと一緒に暮らせる日が来るのを楽しみにまっていますv
それまで大変かと思いますが、頑張ってくださいね。
応援しています
返信する