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種々

世界の片隅でキラへの愛をこっそりと囁くブログ

種リマスタ―19話 おだやかな日に

2012-04-28 17:46:41 | SEED DESTINY
予告で踊らされまくった回、いや嫌だけどさーやっぱ最大地雷だし。
しかし、監督がツイッターで解説していたけど、本編の絵からそれ読み取るのは無理だと思う。

わりとツイッタからの移植

ところで、ザフトのアスラン・ザラとしてアポイントの証明とってたのは、
プラントって市民の登録の管理みたいなのってどういうふうにやってんだろ・・・
市民枠と公人枠(軍人枠)として、どちらかのカードを持ってるんですかね。それとも議長宅だから管理が特別なんだろうか・・・
そうですか?というのは、待ってもいない関係ってことなんだけど。どうも監督ツイッターのニュアンスからは、
待っていなかったことをやんわりと嫌味で込めているのは待っていたけどなのかほんとに待ってもいなかったのかがよくわかんないな。
アスランが(色合いのセンスがどうよ的なのは置いておいても)普段着、ラクスがステージ衣装(キラを保護してた時はワンピースなんだからいつもあの格好のわけではないよね)ってのはなにか意図があるのか、あまりないのか。
監督のツイッター見てるだけではそうとうさめたやり取りだけど、絵でみるとそうでもないんだよな、と。
部分、部分、お互いを大切に思っていたり、一緒にいれることを嬉しく思っていることが滲む様子もあるけれど、
全体的な空気は濃度の薄い張り詰めた緊張感が満ちている気がする。悪い意味での気遣いないし遠慮っていうか、
お互い家に戻ったあと、ちょっと気が緩んじゃうような、また会いたいという心地がなさそうな感じがして。
それは決して取り外せないものではないけれど、それを取り除こうというモチベーションに徹底的に欠けている気もするし、
時間があれば、状況が違えばって話だったのかな・・・
そもそもラクスが可愛すぎるんだよ、あれがどこまでが素でどこまでが演技で、あるいはしぐさが素だとしても演技だとしても、
その根底にある感情がわかんないんですよね・・・監督の言を信じるならアスランへの明確な恋愛感情ではないという感じでもありそうだけど。
あの方好きですわっていうのは、今の段階でははっぱ掛けないし挑発かな?
ただ、「アスランがラクスはキラが好きだと信じても構わないという=誤解されてもいい」くらいの意図はあったなら、それなりにキラへの印象あったのかな??
あの方とか、キラ様とか、アスランとの話の中でだからというのもありつつ、この時のラクスにとってキラは「遠い人」なイメージだな、あるいはもう会えない人。
監督ツイッタから見えるラクス像と、二年、ないしエターナルでプラント出てキラと合流した以降のラクスの対キラへの姿勢とは断絶があるから、
それはキラに向かうモチベーションとアスランに向かうモチベーションのラクスの根底にある感情は全く別のものだと信じていいのだろうか・・・


シーゲルとパトリック。
7話の時以降、シーゲルとパトリックというプラント側の2つの思想と、そしてプラント全体がパトリック側にそうとう傾いていることを表わしているのかな。
世論や総意って話から、プラントが一応民意を反映させるシステムをなにかしら備えているだろうこと。
婚約というのが婚姻統制というシステムにより、それが出生率低下に根付いていることなんかを表わしているかな。
シーゲルってただの平和主義だったのかな、ともちょっと思っている。
技術で出生率の低下は防げない(遠からずコーディネイターは滅ぶ)+プラントの個々人の能力の高さに反しての民族的な成熟度の低さから、団結するために、敵が必要であり、ある程度の緊張感を保ちつつの、具体的な攻撃を受けたときに退ける力を持ちつつ共存するというビジョンがあった気もする。なんだか甘いだけの人だと思えないんだよな・・・・


ヘリオポリス組、
カズイが一番印象よかったぞおい。
わりと、キラ、カズイ、フレイあたりは、タイプっていうかどっか似てるというか、
場ないし対人関係において、相手の心情とか自分に求められていること、自分のポジションの取り方とか、
周囲を見ながら適応していくってうか・・・華やかなフレイ、普段は地味なキラ、特に特技がないけど、とにかく人でも状況でも観察してるカズイ。一見全然別なんですが・・・フレイやキラはそれほど意識してないし、カズイはコミットよりはやり過ごすことを前提にしてるっぽいけど。
目上の人間とか大きな社会通念には合わせるけど、基本的に身内の細かな心情の機微に対しては基本鈍感なのが(一般的常識や良識をベースに動いてる感じ)、サイやアスラン、ミリィもこっちな気がするし、(一般的な優しいとか気が付く的な価値観的意識は身に着けてはいるけれど)トールはこっちよりで、細かな観察はしてないけど、周りに対して一番優しくてまっすぐな感じ・・・
ってそんな簡単に分類できないか。
カズイはキラに対してキツいっていえばキツいけど、サイがしたことの原因でもあるキラと一緒に行動してることや、
気になるならサイには見えないところで窺ってなよ、的な。
あまり積極的に事態を改善させず不干渉タイプだけど、キラとサイ双方の心情をわかっているというよりは、観察してる感じというか・・・
サイは落ちるところまで落ちた感じで、こっから自分の仕事に集中すること、
ヘリオポリスでは皆のリーダーだったことに対しては実質返上して、アークエンジェルの一兵士としてとりあえずは自分の居場所を作っていこうと決めた感じかな。

シミュレーションではしゃいでいる面々に対しては印象よくないなー正直。
「平和に暮らしてることへの罪悪感」→「表面上とはいえ、なにかしている気分になれるポジション(軍人)=戦っている」という状況を手にいれた彼らは、もともと(たとえばアスランやフレイのような)自分自身の強い経験からくる感情や戦う動機を持ってないので、
あまり緊張感を保てず、ちょっとしたことで調子に乗ってしまう。単純に怖さをわかっていない。
カガリも同じ路線だけど、彼女の場合は振れ幅が大きいかな。
「お父様の裏切り者」から始まっているので、父やオーブから逃げている面もあるし、戦わないものに対して、戦うものに対する素朴な賛美。
監督の言みるに、アスランやラクスよりもよほど(というかメインの中で唯一)指導者として育てられた。姫。なイメージ強そうなんですよね、キラ、ラクス、アスランに対しては、能力的や信念的な部分はともかく、身分的には一般人の認識が強い気がする。
姫、というよりはお嬢様の「自覚」はカガリが一番乏しそうなんだけど、(ラクス、フレイに比べて)
逆に、唯一逃れられない責務を背負っているからこそ、そこに至るまでに大きな逸脱をキャラに赦してる、感じも受けるかな。
とあるコラムニストの言葉で「余人の為し得ない仕事をしている人間は、失敗する権利を持っている」的な。


そして今回のメイン(メインったらメイン)キラフレ。

サイの様子を見に行くフレイ、それに気づいたキラ。
部屋で休んでいるときに、特に思いつめた~って顔ではなかった様子だけど、
サイやフレイというか、フレイ→サイについて悶々としてるってわけでもなさそう。
そこにフレイが。
フレイがほんとはサイが好きでほんとはサイといたいって意識ではないと思うんですよね。
キラへの執着ってのは本物だと思う。
愛情とは違うけど。
居場所と力としてって感じで。
サイに愛情感じてはいるけれど、フレイの中で、必ずしもサイとキラっては比べる対象じゃないんじゃないかな、と。
サイに対するのは、もっと私と同じ、的な。
彼女(とキラ)がしたことの罪悪感も当然あるんだけど、この状況下の中で、
自分に次いで、無力さを味らわされた人。
フレイはそれを埋めるため、キラを取り込み、サイやキラを押しのけて自分がやろうとして無残に失敗した。
自分を守ってくれる人って意味では、キラはある意味父親の代りで、フレイにとっての優先順位も高い。
サイにはもう少し共感的っていうか。

あなたにかなうはずがない。
フレイはある意味さっさと諦めた。力が必要な状況。だからできる人間にやらせればいい。自分できるわけがないんだから。
そうしてそれぞれ傷ついた「私たち」キラを取り込んだフレイは成功し、自分でやろうとしたサイは失敗した。

キラに凭れ掛かったのは演技じゃなくて、ほんとにキラと寄り添うことに居場所ないし安らぎを感じていたと思うし、
だからこそ、素を出してしまった気がする。
サイへの愛情、キラの依存、キラの力への依存。なぜフレイが自分を選んだか。
ただ利用ってわけじゃない、フレイは本当にキラを必要としていた。
逆に純粋に利用目当てだったらキラはある意味割り切ったかもしれないけれど。
だかど、適う適わないなんて基準で選ばれ、キラ自身も「僕に適うはずがない」とそんな基準をすでに持ち込んでしまっていた。
フレイというよりは、状況の中で、自分の価値をそんな測り方をしたこと、されることへの自分の在り方そのものへの拒絶な気もするし、
最後、ストライク見ながら決意固めたのは、モチベーションを、エルの折り紙片手にAAに残ると決意した時に戻したんだと思う。
あの後すぐフレイに抱きつかれて、守るって言ってもらえて、戦う理由をフレイに依存していたけれど、
それはもうやめたんだと思う。
もとの通りになっただけだ、と。
キラフレ破局の根本的な理由はサイな気がするな・・・・
ただ、モチベーションを失いつつも、お互い居場所なくてAAではずっと一緒にいることになったんだけど・・・


種リマスタ18話―宿敵の牙

2012-04-21 22:13:58 | SEED DESTINY
宿敵の牙、牙ってのがMSの武器とかじゃなくて、多分言葉なんだろうなぁ、と。
「どこで?」
それがこうぐっさりと突き刺さったのではないかと。
キラの場合、あまり武器とかのそういった”力”よりも、
傷つけたり逆に癒したり(否定と肯定かな)の”言葉”ってものを実感してるとこがある気がする・・・
その辺りは、ナチュラル、コーディネイターあまり関係ないし、
MSの技量どうこうも関係ない。
そういうの踏まえて、言葉で、ってキラの理想があるのかな、と。
よくも悪くも、言葉は人に届くし、その伝えるべきメッセージを丁寧に伝えれば、相手に伝わるってことに実感あったのかな、と。
キラにとっては、傷つけられる、というのはMSどうこう以上に、無印前半のAAクルー、特にフレイやサイの心無い言動によったことが多かったし、アスランの一方的な物言いも、アスランの言い分わかる分、しんどかったと思うし。
逆に、マリューの真摯な謝罪やラクスの肯定の言葉、カガリの悪意ない言動で救われきたわけで、その辺を実感してきたのかな、と。
今までは、キラという個人に対しての言葉だったけれど、
モビルスーツのパイロットとして、という問いかけの形で、投げかけられたそれは、
現状のキラの目の前の敵を倒せばってことに盲目的になっていたことに一石を投じたのだろうし、
最終的には、オーブの理念に行きつくのではないだろうかと。
憎しみの連鎖、自身の敵でないものを撃ってはならない。戦っても戦争は終わらない。

しかし、AAクルーのキラへの言動ってか認識はホントひどい。
1クール後半からじわじわと、直接間接、なんでこれでキラあんなに叩かれるんだよorz
マリューとムウの会話、昨日聞いたときは正直いらっとしたけれど、
一応自分たちがまともにケアしてこなかったことに対して自覚した分ましなのかな、
具体的に今後なにかしたかっていうとそうでもないけど・・・買い物にだしたくらいか。
話ちょっと変わるけど、アスラン脱走時にアークエンジェルに行くって言ったけどさ、
そのAAでのコーディネイターの立場ってキラがどうやって築いてきたか考えたことあるのかなぁ(--;)ってのはちょっと思う・・・
というか、アスランがAAの初期からの様子知ったら最低でもフラガは殴りに行く気がする、無理強いした張本人だし。

悪意はないけど、理解と想像はない。自分は相手を大切に思っているんだからでとまっちゃっているし、
結局、当のキラに指摘されたサイ(とフレイ)が一番キラに近づけた気もする。

さて、キサカさんorz 正直カガリよりキサカさんが気になるぞ先週から。後学のため!というだけでは、カガリの先週の短気止めなかったり、ゲリラに大金出したりするのはどうかと・・・子供達だけにして見失うしさー

先週からナタルさん可愛いよナタルさんモードに入ってるな、なんか。
ナタルとイザークは途中からキャラ修正かかったっていう意見を当時見たけどなんか納得してもいる・・・
ナタル見てるとアスラン思い出すんだよな、
日常の優しさと、戦場の中の冷徹さが、あまり本人的に矛盾せずに両立してるイメージ、
キラとかマリューは分け切れない人達な気がするな。

マリューがキラを送り出したのは、買い出し(艦から離れる)ことがキラの息抜きになると思ったのか、
ちょっとこの娘(カガリ)にキラを預けてみようって思ったのか・・・
ヘリオポリス組とキラとの確執をどの程度気づいていたか、にもよるんだけど・・・
ムウとマリューの会話ってのが、具体的になにをどうさしてるのか実のところピンとこないんですよね、
それだけキラがストレス下で追い詰められていたことを指しているのか、
それともサイとフレイとキラの三角関係を心配してるのか、どうも読み取れないな、と。
ところでムウさんはこの時点からマリュー狙いなんですかね(どうでもいいだろ)

なんだかキラが普通に疲れている。
けど、メンタル的な疲れではないのかな。
あまりキラって子供のころから。子供の喧嘩の話でも殴る殴られるの関係はしてこなかったと思うから、
カガリみたいな遠慮のない距離感の子は男女問わず初めてだったのではないだろうかと。
わりと進藤さんも、キラは友達がいないからカガリが友達になってあげている、みたいなインタあったと思うんで、
そんな感じもあるのかな、と。
キラとヘリオポリス組、アスランとザラ隊。どっちが友達らしいっていうと、なんだか後者な気がする。
ヘリオポリス組は、あくまでクラスメートの域をでてない気がするんですよね、友達っていえば友達だけど。
キラはわりと周囲との距離感冷静に見てる気がするし、その自分自身で作ってきた距離感が、
状況の変化の中で、キラ自身の首を絞めた気がする。アスランにもサイ達にも、基本的にはキラは「いい子」(優等生的ないい子じゃなくて、無害的な)をしてきた気もしてるので・・・アスランに依存してたなら、最初にヘリオポリスのときに、アスランに助けを求めてる気もするし・・・。

多分このあたりがキラが事なかれ主義といわれるところなんだろうけど>ミックスもなかなか。
可愛い・・・(←)
飲み込めるものは黙って飲み込むと。←必ずしも食べ物の話ではない。
だけど、キラのこういった危機察知能力というか対応能力っていうかですかね、MSの操縦だけじゃないんだよな・・・
バルトフェルドがテーブル蹴り上げるのを確認してからカガリを庇ったかな、それともテーブルなくても、盾になるつもりでカガリを庇ったかな。
しかしカガリが悲惨なことに。
ところでバルトフェルドの家(違う)を見ると、MSって大きいんだなぁ、と(え、今更そんな感想)

アイシャ久しぶりに見たな、やっぱ独特な人だ・・・

くじら石は結局なんだったんだっていう突っ込みはものすごいよく見るんですが、
「人間はもっと先にいける」だけのためにでてきたのか?
存在証明。
キラもある意味、生きる存在証明なんですかね?コーディネイターを超える可能性。
同胞の中でもそうとう優秀。
ただやっぱ、一番大きいのは、どこで終わらせる?かな。
MSのパイロットとしては。
キラって意見求められたの初めてではないだろうか・・・
AA側からは「戦え」とアスラン側からは「戦うな」とのみで。
ラクスのあなたが優しいのは~で「個人であること」を肯定され。
バルトフェルドの、問いかけで「君はどう思う?」と聞かれ、
キラの中では、それに答えられないことに気付いたのはよかったかな、と。
どっかで考えていたのかな、自分はどこまで戦えばいいのか。
俺がお前を撃つ、僕もだ。
終わらせることができれば。その前に(できなかったけど)
ヘリオポリス組に、ラクス、カガリ、バルトフェルド、ハルバートン、
キラの「出会う人」というのは考えて配置されてるんだなーと。

アスランから受けた問、「なぜ同胞と戦うのか?」アスランとは違って、冷静な問でもあるし、必ずしも否定していない。
だからこそ。キラはより考えるきっかけになったかもしれないし。
カガリがすぐ後ろにいたから、迷う余地はなかったけど。
無印当初からずっと続いているのは、守る者(助ける者)へのすごい男の子らしい責任感ってのはほんとブレないな~キラ。
カガリにとっても「二人のコーディネイター」との出会いだったわけかな?
バルトフェルドと、キラ。

その一方サイ。サイのどん底だな~
わりと「サイ落とし」ってのは、やっぱ遺伝子いじって~のあたりから、わりと簡単にキラに頼むなって送り出したり、なによりも、フレイの言っていたことは俺も思っていたことだ~とフレイの稚拙な復讐に結果加担しちゃったり・・・ここでフレイ止められたのはキラじゃなくてサイしかいないのに・・・
1クール後半の「ん?」が、2クールでの、シビアな落とされ方につながっている感じ、
これも現状に疑問を持てなかったうえでの(厳しい)結果だけど(フレイに振られるわキラにねじ上げられるは)
全部キラが叩かれる方向だけどさorz

サイの心情ってのは実は追い切れない・・・回想シーン見るに、フレイを取り戻すためってニュアンス強いのかな、
俺にできれば?
俺にもできるはず?
この段階では、「やめてよね~適うはずないだろ」って部分に引きずられているんだけど・・・
そこには、キラのくせに、的な侮りはあったんだろうな、と。
ここで自分にはできないことをキラはやっている、ということで、
隔意でもなんでも、キラが(フレイも)自分の「コントロール外」ってことがわかりはしたんだと思う・・・
自他境界の曖昧さ、他人として尊重するってのは、相手と自分は違う人間だってのが自覚が必要なんだと。
そこに、コンプレックスとかいろいろ向き合わなきゃなんなくなるんだろうけど・・

種リマスタ17話―ペイバック

2012-04-18 03:05:10 | SEED DESTINY
感想書きたいけど書けないorz
なぜなら半分くらいしか見てないから!しくしく。

なのでちょっと思うことを。
カガリの行動はフォロー不能というか、
当時、フレイとの修羅場にちょっとキラ周りの空気入れ替えて欲しいという気持ちで見てたカガリ参入で、
しかしあっという間にカガリが嫌いキャラになった当時の心情を思い出した、という。
(もともと当初からフレイにはそんな悪感情なかったんですが・・・
けっこうキラもそうだけど、製作サイドがあからさまに叩かせようと思って描写してるキャラには甘いのかもしれない)

キサカがなんで止めないかというか、後学のためというには危険な賭けな気もするけど。

ただ、なんとなく思ったのは、カガリ及びキラやサイをはじめとしたヘリオポリス組の共通点として、
シンやフレイといった、まずは肉親を失った喪失と怒りからというパターンともう一方の、
平和に暮らしていること、そのものへのコンプレックスと負い目ってのは、けっこう主要な克服テーマになっているのかな、と思います。
特にキラ達は、マリューに銃を突き付けられつつ、貴方達の外の世界は戦争をしてるんです、ってところから始まっているので、
そういうのは乗りやすかったのかもしれないし、
後半以降、ヘリオポリス組が個々の選択をしていったのにも通じるかな、と。
安易な共感や、安易な選択。同情心や、自分の立ち位置を冷静に見なければいけない。

戦わないことへのコンプレックス、戦っているものへ、命をかけているものへの、あまりに無邪気な賛意。
この辺りを全部超えて後の、最後のキラの「僕は戦う」があるんだと思うし、
ここを局地としての、カガリの迷走も、獅子の遺志を継いでいくカガリの物語になっているのかな、とも思ったり。
何と戦わなきゃいけないのか。
戦わないものは悪くない、戦うものは悪くない。
その先に、あるいは「別に」悪いものを求めず。
何と戦うのか、ということを。

「戦う」ということへの魅力と、その安易さへのしっぺ返し。
そのあたりは、キラとカガリが思い知ったことだし、
敵を排除する、ということのみに固執すれば、
キラの「気持ちだけでなにが守れる」という言葉から窺える「力が必要」
力があれば、という方向にも傾いていくんだろうな、とも。

たったひとりの姫

2012-04-18 02:03:42 | SEED DESTINY
カガリの修正について。最初、どういう意図かなーとちょっとピンとこなかったけれど、
そういえば、監督いくらか前のツイッター上で、
カガリは姫だから恋愛にはシビアみたいなニュアンスの事を言っていて(メモってたわけではないのでどういう言葉を選ばれてたかは覚えてないです)
けっこう、アスランよりもカガリの方が自分の恋愛の難しさをわかってる、というような口ぶりだったことが意外だったのですが、
今回の修正で、こういうことかな、と。
おそらく。監督夫妻以外のスタッフ間では、カガリは初心のお転婆お嬢様みたいな感じなイメージだったのかな、と思いますが。

思ったのは、監督が、正しく「姫」だと思って描いているのはカガリだけなんじゃないかな、と思いました。今回で。
お姫様とか王子様とかいうと、プラントの議長子息であるところの、ラクスやアスランがよくお姫様王子様扱いされますが、(容姿の華やかさも含めて)
彼らは、議員の子息の「ただの民間人」なんですよね、
世襲制でも血縁社会でもない。議員の子供というただの人。
アスラン自身の公人の側面は、あくまでパトリック・ザラの息子としてではなく、ザフト軍人として現れるべきもので。

どうも二次媒体では、アスランが重圧を感じつつ子供らしい子供時代を過ごせなかった人みたいなイメージも見たりしますが、
確かに両親とあまり会えなくて寂しい思いをしてたと思いますが、毎日キラと遊んでいたのだから、別に次期プラントの首脳部って重圧を受けていたわけでもなかったと思いますし、本人の適性と能力次第。
そもそも、議員の息子とはいえ、クルーゼ隊の面々は普通に前線に送られて、それでニコルは戦死してはいるわけですし、
アスランとラクスの婚約にしても、けっこうパトリック・ザラの言いようから、プロパガンダに使われていたイメージも強いですが、実際のところ、ミネルバクルーの面々がアスランの顔を知らなかったあたりからも、メディアの露出はほとんどなかった様子で、あれはどちらかと言えば、(なんだそれは、とアスランがパトリックを父上と呼びかけたのを窘めたのも込みで)お前ももう軍人なのだから、これからそういう扱いをする的な部分もあったのかな、と。(アスランもパトリックも、基本的には大切な人には優しいってか甘い人だけど、自分に余裕がないと多少周囲に当たることがある人達だとも思う・・・)

話がそれた。無印以降の描き方を見るに、「逃れようのない公人としての責務」を背負っているのは、監督の中ではカガリだけなのかな、と。あとは本人達に選択の余地がある感じかなと。
アスランとのことは、アスランが思いがけず夢を見せてしまった感じかな、と。
アスラン自身、実のところカガリの立場は自分より難しいってことがわかっていなかったのだと思います。
というか、ナチュラル的な価値観ですね、血の名前の重さ。それがわかっていなくて、本人の意思でなんとかなるとおもっていたのではないかと(それがカガリが結婚した時に認識の差異が露呈したかなと)
プラント的なあり方だと、おそらく血や名前の縛りはかなり弱いのだと思います。
下村さんのコラムで、イザークについて戦後パージされたであろう母親を持つイザークが要職につけているあたり、プラントは民度が高い(個人的にはプラントの民度はオーブより低いと思ってるんですが)とか、
ルナマリアの、お父さんのことは知りませんが的な言動見るに、
プラント的なあり方だと、名前や血の縛りは、そうとう弱い、個人主義(というと語弊があるんですが、国家に対する責任感が強いけど、それはあくまで個人として国家にコミットしてる感じで、個人と国家を結ぶ線は、あくまで本人の適性や能力で、家名や血縁じゃない、もともと親は子に従う的な価値観を捨てるところから、ナチュラルと断絶した(親を捨てた)ところからスタートしてるはずだし)な社会で、
親と子は別人格である、という感覚が基本なんだと。

カガリは自分が獅子の娘であることを意識してたと思うのですが、
「お父様の裏切り者」以降、オーブをいう国、愛する父の姿を見失っていたんだと思うし、
砂漠でゲリラやってたのも、見失ったものを見つけるため、迷走してたのかな、と。
その父の守ろうとしたものがなんだかわからないうちに父を失ってしまい、
どこか、一見りりしく振舞いながらも、アスランやキラに代わりを求めてしまっていたところもあったのだと思います。
そこをふっ切ったのが、黄金の意思の回で、
ドレス姿が板につくくらい、お姫様をやってきたのは事実ですし、
そういった恋愛とかの機微みたいなのがわからない子じゃないし、いつもどっかで自分の望みをセーブしてたのかもしれないし、そこから逃げたいという意識もあったのかな、と思います。

キラの物語はヘリオポリスから始まっているけど、カガリもまた同じなんだな、と。

リマスタ16話―カガリ再び

2012-04-08 19:40:55 | SEED DESTINY
AAの物々しい雰囲気がですね、なんだか新鮮っていうか・・・普段名前のあるキャラくらいしか意識してないけど、
100人くらい乗ってるんでしたっけ。マリューさんがなかなかの貫録っていうか、
なんだかキラとマリューさんって似てるとこある気がする、話逸れるけど。
自分に必ずしも迎合してない相手、意見がぶつかることがある相手でも、
信頼するところは信頼するっていうか、そのあたりのバランスというかですかね。

キラがとりあえずは落ち着いていた感じ。
新しい状況になのか、それとも朝になって周囲が明るくなったからなのか、
カガリを見てヘルメットないで首をかしげてるのが可愛い・・・

ヤマト少尉かー、なんだかいつもとは違う雰囲気っていうかですかね、対外的に軍組織として見せてるというか、
ストライクパイロットとしてみたいな雰囲気が珍しくちとわくわく、しつつ。
カガリが寄っていって、ムウやキサカの反応が楽しいなーと思いつつ、
本気で心配してる様子でもいまま、キラ殴られた!
ちなみに、ここで殴られているからこそ、キラも次回殴り返すかなーと思った、
殴ったり殴られたりって感覚のない女の子に、平手とはいえやらんだろうと。
一度は止めつつ、なんかのん気なこと言ってるうちにもう一方の手で殴られてるキラが可愛い(マテ)

しかしやはりなんでこの人達こんな情報持ってるんだろ、カガリ(キサカ)の力?

大人組は今後の航路の相談しつつ、
ヘリオポリス組、キラ+カガリ+フレイといったくくりというか・・・

フレイがぼんやりと映像見えるところから、カガリへの敵愾心を煽られてる様子が印象的、
キラという、自分の無力を補う唯一の拠り所に対して、自分の立ち位置を脅かす可能性のある相手って意味だとしても、
反応が早いというか・・・実のところ、キラが思ったよりも自分に溺れてないっていうか、
キラの様子から、守れなった後悔とか自責の念の強さが全然払拭できず、自分がキラにとって(異性として)絶対的な位置にいるわけではないことは自覚してるのかな、というか・・・
アークエンジェルの中で、キラに積極的に近づこうって人間がフレイしかおらず、
それがフレイの自負心にも、居場所にもなっているので、
キラに近づく人間(それも女性)ってのは気になって仕方ないのかな、と。
先の行為も合わせて、フレイは愛情とかを根拠にしてなくとも、キラへの所有者意識みたいなのは芽生えてるのかなーと。
このあたりの力への執着っていうのは(フレイの場合、キラを取り込むこと)
アスランやシンと同質のものだと思う。フレイにはパイロットになれる見込みがあれば、彼らと同じルートをたどったかもしれないなーと、キラのパイロットスーツ見てる様子は、私にできれば、って意識が皆無ではなかったのかも。

皮肉だけど、カガリ参入がなければ、フレイの女性としてのライバル心ってのが刺激されなくて、
フレイもキラへのこの後の執着(?)もなかっただろうし、
逆にキラは、もっとフレイに依存してただろうなーと。

キラ笑ったの久しぶりだろうな。
フレイの齎したものとは違う、本当に軽い居心地の良さ。
ただ、フレイやカガリの働きかけとは別に、
ある程度自力で事態(現状や、シャトルを守れなかったこと)を引き受けて精神的に持ち直しているようにも見える。
キラはそのへんのメンタルの強さは相当だと思ってもいるのですが。

フレイのキラへの気遣いが、度を越したものに感じて、サイが切れだした。
今までは、フレイがキラを気遣っていても、あくまで自分の代理的な意識もあったんじゃないかなと。
(メンバーリーダーとして、彼女を貸している、というイメージ)
別れを告げられた上に、コーディネイターのキラなんか、にばかりかまけるフレイに、
本人的には、いい加減にしろよ、というところで、
あの対立。


実は今回一番印象的だったところが、
サイに追っかけられていたフレイがキラに抱きついたときに、
お互い見つめ合いながら、キラが一瞬笑顔になったというか、微笑みあっていたこと。
わりと、利用とか依存という痛々しさじゃない、居場所としての安堵と、自分の居場所であるという信頼を感じて、
あのシーンの2人は、運命のキララクに近い関係性も感じつつ。
このままサイとぶつからずに関係積めていれば、キラフレもありえたかな、と。
キラとラクスが再会する前に、キラフレは終わっていたイメージもあるので。
思ったより、この三者の芝居は細かかった気がする。というかキラの姿勢っていうか、
キラ何度もフレイ見てる感じだったんですよね、
どうする?っていうか・・・君は本当に僕を取る?ってのもあるし、どうして欲しい?ってのもあるだろうし・・・
フレイの意向を受けた上で、サイに対して、もうよせよって言っている気がする。ここにあるのは純粋にフレイを守ろうって気持ちかな、終盤の、僕が守ってあげなくちゃいけないって痛々しい義務感ではなくて、
もっと男らしい気概の僕が守ってあげる、的な。
フレイと一緒に艦に戻る時、キラは緊張してたんじゃないかな、と。サイの心情もあるし、
だけど、サイは突っかかってきて、それに応戦しなくちゃいけない。
そこに、僕しか戦えないから、僕だけを前線に立たせ続けたくせに、こんな場面なら僕に向かってくるのか?という不信もあるのかな、と。
というのは、今まで耐えてきたものが、爆発したかな、と。
気にもしてくれない、僕のかわりに戦ってほしかったわけじゃなくて、
フレイでもできたこと、力なくてもできたこと、
気付いてほしかった、優しくしてほしかった、
本音ではあるけれど、だけど、取り繕うための誇張でもあると思う、
感謝されなくても、死んでほしくないのは本当で、守りたかったのも事実で。
なんだかんだで、ここで引き出されたもので、後に、キラはフレイを選ぶことができなかったんじゃないかな、と。
サイに対するやっぱ罪悪感は強いだろうし、優しくしてくれたってだけ、逃避心情が強くて、
キラがフレイに向かうモチベーションが、好きだから、っていうわけでもないことに自分で気付いた部分もある気がする。
(逆にいえば、アスランがラクスの件でキラを責めたり、ラクスがアスランに未練を見せたら、キラは引いた気がする)

今回目立った差し替えは、カガリの表情だなーなんだかカガリ好きさんにとっては評判悪いのだろうか・・・
カガリとキラは、お互い好きにならないようにしてたみたいで、その一環らしい・・・

岡目八目

2012-04-08 17:28:22 | SEED DESTINY
キラがサイの腕をねじりあげたので、(カガリ再びの感想は次の記事であげます・・・需要あるかなorz)
キラの怒りのシーンについてなんとなく思うところを。

キラが逆切れと言われるシーンについては、ここと、あとセイバー八つ裂きがありますかね。
このシーンで感じるのは、
キラは自分が受けた仕打ちにには基本耐える子だよな、ということと、
誰かを想う故に、相手にぶつける時、キラ自身のやりきれなさが上乗せされるよな、ということだったんですが・・・

このシーン二つとも、発端は、サイとフレイ、アスランとカガリの対立にキラが入ってるイメージもあるんですが、
フレイの拒絶や、カガリとの敵対(アスラン的には多分に裏切り)に対して、追求しようとするサイとアスランですが、
フレイを守ろうというところから、僕がどんな気持ちで~と、個人的な憤りにシフトしてますし、
アスランへの、「カガリは今泣いてる(略)」の部分、この時(無印時点)のキラの心情が上乗せされてるんじゃないかと・・・
なんでわかってくれないんだ、的な。本人にもどうしようもないような。
サイへの言葉はそのままなので言いとして、対アスラン。
個人的に無印対立当初から、私はアスランの対キラの言動や行動、認識は不可解なものを抱えていまして、
この人なんで、キラが守ろうとしているものは、本当にキラにとって大切な人かもしれない、という可能性を考えようとしないんだ、と。不思議で不思議でしょうがなかったのですが、その謎は、運命28話である意味解けて、
「お前はミネルバに沈めというのか?」って台詞で。
キラの立場になって考えているなら「こんなやり方でカガリを危険に曝すな」とか「こんなことをしてもオーブの立場が悪くなるだけだ」とか言えばいいじゃないですが、なぜキラにとっては現状敵艦であるところの危険を指摘するのが相手への説得になりえると思っているのか(ついでにいえば、この戦闘でむしろキラミネルバ助けてましたよね確か)
というところで、あぁこの人マジでキラ(カガリ)が守ろうとしているものに興味ないんだな、と。キラが撃とうとしているもの(敵対しているもの)、つまり自軍のことしか見てないんだな、と。その自分と自軍がキラとキラの大切なものを撃っているのも興味ない、撃たれなくないなら引けばいいだろくらいにしか。
キラがとかカガリとかではなくて、自分が撃っているものが、「誰か」にとっての大切な者かもしれない、ということを、実のところ引き受けてない。一般論としてシンに言えても、自身の体験として実は引き受けてないんじゃないかと。

キラはずっと感じていたんじゃないかなとか、アスランがキラが大切にしようとしているものに対して、考えようとしてくれないことを。
自分自身がその一方的な視線を受けていた時は、アスラン自身の母を失った痛みや、自身が敵対している負い目が強くて、
アスランに対する罪悪感が強かったけど、
それと同じ態度を、アスランが他人(自分以外)に取っているのを見て、
なんでわからないんだ、という自分自身のやりきれなさが、上乗せ、ないし内包される形になったんじゃないかなーと思っているという話です・・・

そしてそれを真正面から指摘されてなにもできなくなるのが(必ずしも機体失ったからだけでもない気がする)アスランだなーとも思うわけですし、とりあえずキラカガリラクスと和解したら、
シンを(自身の反省踏まえて)説得しに行くのもアスランだなーと。
実のところ、アスランがザフトにいる時は、アスランは(思想的に)シンの相手ができるポジションじゃなかったと思っていて(撃つ者、撃ってきた者、オーブに居たものとして、シンに届く言葉などアスランの中に実はなかった)
(シンとむしろ考え方には同化してて、むしろそれは違うと言えるようになったのが脱走後かなーと)

弱者の驕り

2012-04-08 16:41:56 | SEED DESTINY
この前の総集編のクルーゼの言葉の通り、SEEDって、持つものと持たざる者の話って構造でありつつ、
ある意味あらか様に、ある意味隠匿されながらもうひとつ軸があるかな、と思うのですが、
それは弱者の奢りっていうか、あるいは搾取があるのかなーと思っているのですが、
理事国とプラント、初期AAとキラ、特に運命でのプラントとラクス。

血のバレンタインは、資源供給ノルマを果たすことを求められたプラントが、禁止されていた食物の生産に着手し、
それに対して報復なり威圧(戦争早期終結のため?、この時点でプラント独立国じゃないので扱いよくわかんないんですが)
の目的で核攻撃を行ったから~ということになっているんかと思うんですが、
これも、
自分より恵まれている、自分より強い、持っている、
そんな相手に対する視線って、憎悪や排除意識だけという単純なものじゃないんじゃないかな、と。
自分の役に立てば認めてやる許してやるという感覚っていうか、利用してるのにそれに対して自覚もなく、
むしろ、いいこととしている気分っていうかですかね、

SEEDって実のところそれほど尖ったことやろうとしてる作品だとも思わないんですが
(エヴァとかまどかみたいな、アニメ史の転機点としての語られ方ってあまりしない感じですし)
でもところどころ、他のアニメとは切り口の違いを感じるな、と思うのですが、
SEEDってけっこう、弱者の責任ってところを問うところがあるかな、と。
特にフレイとサイって、価値観の変革を一番迫れたキャラかなーと思っているのですが・・・
キラという、(MS戦っていう作品的に中核になる要素だけで見ての話ですが)最強属性のキャラを主役として配置し(後の最高のコーディネイター設定でその属性を完全に後押ししてたり)つつ、
キラ本人の価値観や思考は、実のところそれほど変わってない感じなんではないかな、と。
決めた、決意した場面というのはたくさんありますが(パイロットスーツ初めてきるところだったり、アスランの手をとらないところだったり、フレイと決別するところだったり、僕は行くよとラクスに告げるところだったり)

弱者、あるいは普通、と呼ばれる立ち位置のキャラに、
自分の人生に自分で責任をとれ、という背負わせ方をしているあたり、案外あまりないパターンなのかな、と。
自分は被害者だ、自分は可哀想と思った時の、他者への想像力の欠如と、残酷さというか。

持つものとして利用されるのは、AAでのキラと、それ以上に露骨だったのは、運命のラクスだったかな、と。

自分はより弱い、恵まれていない、持っていないという人間が、
相手も人間だということを軽視し、「持ちあげ」つつ、搾取する。
私はここのところ散々ミーアの件が気になる消化できないと言っていますが、
私は端的に、ミーアとアスランがラクスに対してやったことは搾取だと思っていて(アスランもザフトに戻るために、事実上のラクスの偽物という状態を追認することを承認したイメージ)ラクスの人としての人格や尊厳を踏みにじる行為だと思っていて、なんでアスラン脱走の時のやり取りも、この2人がなにを踏みつけているか自覚のないやり取りを美しいシーンとして(雨のシーンですね)押しつけられる感じがしてむしろ違和感強くて嫌いなシーンなんですが、
(ましてこの2人は、自らの責任ではなくて、自らの幸せを語っているあたり、果たしてこの行為(おおくの民衆を騙し、ラクスを利用する。プラントはこの戦争で防戦の立ち位置じゃないし)への責任をどうとるのかという視点で10話あたりから見てたので正直がっかりした、当初は世界の為とか大きなこと言ったので。彼らの立場は、自分の力じゃなくて、議長の思惑に乗って他者を利用した上に乗っていたので。自分の力で積み上げた立場なら、文句はいわないけど)
ミーアの件は、偽物か本物か~(本物なら正しくて偽物なら間違いだというのか)をやりたいがばかりに、
アスランのキャラや(思慮深くて誠実)やプラントと設定矛盾を起こしてる無茶だったと思っているのですが
(歌姫に子守唄を歌ってもらわなきゃならない程度の幼児メンタリティかよプラントはって幻滅は強い)

そういう弱者あるいは、いい子なんだよいい人なんだよ、という見られ方をさせる反面、
彼らのずるさ弱さを、浮き彫りにするあたり、珍しい構成なのかなーと思ってるんですが・・・
自分より恵まれた相手を人間扱いしない、利用する態度をきっちり問うてるあたりが・・・
このあたりフレイはまだしっかり書いていたと思うんですが、人を利用し使用する、怖さや後悔を。



種リマスタ15話―燃える砂塵

2012-04-04 21:07:20 | SEED DESTINY
燃える砂塵って打って萌えるとかでちゃった。。。


いっつも以上にグダグダで全然感想にもなんにもなってないです・・・・

キラとフレイがでてくるまでなんというか、胃が痛かった・・・orzいつくるかいつくるか・・・・と。
トールとミリアリアの距離感は相変わらず、というか、心配はしてるんだけど、無自覚に腰が引けてる。
サイに対しては、こう、おもいっきり落しパートが始まったなーーとorz
冒頭のアンディさん新規の気がしたのですが、覚えてないや・・・
しかし、カガリもバルトフェルドも、AAやストライクの情報いってますよね・・・
ザフト側の情報ってそんな共有されてたんだなーというイメージが、
ルナが、最強と言われたストライクって言ってたから、かなり有名だったのかな、どうもその辺のザフト側の温度みたいなのがよくわからなつつ・・・盗まれた機体と残った機体で局所的なドンパチやりつつ、場所移動してるイメージが強くて・・・

やはり、「敵!?」って飛び起きた後のキラが~・・・・
フレイのことを一瞥もしてないってのは当時から言われてた気がするけど、
大切なフレイを守るってモチベーションでもない気がするんですよね・・・
温もりとか癒しってよりは、体を重ねた行為は、攻撃衝動とか生存本能を引きずり出しているイメージ。
自責に沈み込むのではなく、他者への攻撃、なによりも、敵の排除の方向へ、ギアを入れたのは、フレイとの行為なんでしょうが、
アスランと物理的に離れて、キラにとってもおそらく生まれて初めての地球、
今までの人生で積み上げてきたものとか(それは、今まで生きてきて内在化してきたルールとか倫理、良心)
そういうのを投げ捨てた、自暴自棄っていえばいいのか、純粋な生存欲求っていえばいいのか・・・
あれはあれで適応の一種にも見えるし、・・・上手く言えない。
ただ、守れなかったことで、「死」というのがものすごい具体化したというか、
自分の行動と「死」という結果、今までわかっていたつもりではいたけど(ラクス拾う直前のジン撃墜とか)それでもまだ実感なかったものが、
殺すとか殺されるとかに、魂まで囚われているというか、「そういう世界に居る」という強烈な自覚。
とにかく、フレイとの行為は「死にたくない」と思わせた気もするし、
目の前のものだけ(フレイとかAAとか)に執着してる様子でもあるし・・・
ダメだよくわかんない・・・orz


フレイは、あいつらみんなやっつけて、が本心なのかどうかわからないかな、と。
実のところ、本当に皆殺しにしてほしいわけでもない気もするし、
それをいう心情は、本当にキラへの懲罰意識もあるし、
貴方と私は一蓮托生よ、と。いうか・・・このままにはしない、オーブの家には誰もない、
もう私の居場所はない、その「代わりに」サイではなくてキラを選んだのは、
戦わせるという意図もあったんでしょうが、
死んでほしい、苦しんで欲しい、とまでは思ってなかった気もするし、
父が戦場で死んだなら、戦場こそが私の居場所という思いこみというか、
キラがあそこまで露骨に苦しまなかったら、フレイは体を差し出すまでしたかな、というか・・・
フレイは元々「父の愛娘」でその父の望むまま、サイとの婚約も受け入れていたのなら、
父の仇を取る、父のために、その「価値観」の延長の先には、
キラと心中(ある意味での結婚)するくらいの覚悟があったんじゃないかとも・・・
色仕掛けで誑かして~というのとは心の動きが違う気もするんですが・・・

すくなくとも方向性の定まった(そして自分の仕掛けに結果のでた)現状は、
AAの砲撃に反応返している分、多少は戻ってきている気もするというか・・・・
怖いのは、圧倒的な「状況への無力」
「抗う術」を、曲がりなりにも得た=私の為に戦うキラ
それは世界と繋がる微かな糸でもあったのかなと。
感謝じゃない、愛情ではない、でも全てあげる。その糸を紡ぐために。

子供っぽい要求と、他者を労り信じる女性の慈しみ。
下着姿で体を投げだすフレイには、そんな両方の姿っていうか、
「あの子が私を守るから」
それは、圧倒的な信頼でも信託でもあるのかな・・・
ダメだフレイもわかんない・・・orz

リマスタ14話―それぞれの孤独

2012-03-24 21:07:04 | SEED DESTINY
直後の雑感はツイッターで→アカウントtomomi021kですーしかし日々の愚痴とか(例・足を挫いた)とかびみょーな呟きが多いです。ちなみに嵐ネタも時々あるかと思います。

話数とタイトルが混乱しそうだなー今話から、「キラ」が26話だったかな〆(゜_゜*)

クルーゼの語りが全体の・・・半分くらい?話してましたー
ラスボスというよりは、世界観を説明してくれる親切な人みたいだった!←
語りはなんというかこう急ぎ足感が・・・
僕をこのようにした人って誰!?ユーレンって第二のこの人になりたかった人でもあったのかな???
あの暴露の仕方はそれ自体物議を醸しそうなんですが・・・・、いややり逃げというか
実のところ、たった一人のコーディネイターっていうところに耐えられなかったんじゃないかな?ともちと思っている。
Nジャマーキャンセラーの影響ってのが、兵器としての核を封じただけってありつつ、
あの荒廃した町はエネルギーを奪われた地球各都市の姿??

ところで、そこが面白いのだよ、の直前に、ラクスの「何と戦わねば~」という回想を挟んだのはどういう意図が、
クルーゼが、ラクス・クラインを意識しだしたのか、それとも視聴者に、今作のラスボス(というか彼の諦観からくる人類への断罪)は、彼になりますよ的な??

そしてOP。前回のときのような目を引く描き下ろしはなかったけど、
インヴォーグのときみたいな描き下ろしキラフレが、サイフレとマリュキラに分岐した!?←誤解を招く表現
マリューさんもオリジナルより色目がはっきりしてたよーな気がする・・・
あとザフト勢のキャラと機体に白文字で名前と機体名表記がでてたけど、これの意図がよく・・・

本編は、高熱にうなされているキラ、大気圏突入時の回想
アスランの物思いシーン(←)挟みつつ。
・・・なんとなくアスランって実のところ楽観主義なところなくないかな、とも思う。
悩みつつも、引力的に正しい姿、ありべき姿になるはず、みたいな感覚でいる気配がある気がするんですが・・・
実のところ悩みが漠然としてて、系統だてて考えてはない気配もありつつ、
キラのことで頭がいっぱいではありつつ、心配とかそういうのよりは(当然心配もしてるんですが)なぜこんなことに的な不満にとらわれているようでもあり・・・

悪夢に落ちていくように、キラが落ちていくイメージは、48話のシンのシーンも思い出しつつ(キラはほんとに落ちてるって感じだけど)
起きた時には、一時的に、ほんとに全部飛んでいる気がする。忘れているというよりは、
ほんとに、ものすごく不安定な認識レベルで安定してる感じで、
折り紙の花で、突き落とされるように突き付けられたイメージ
起きてからの、ベッドにあおむけになっていたり、シャワーを浴びているときは、まだ戻ってきてない感じがする・・・

フレイは、どこまで演技なのか判然としない・・・
実のところ、「キラは戦って戦って戦って死ぬの」というのに、具体的な「決着点」ないしビジョンを定めていない印象でもあり、
とりあえず、このままキラを(実のところ、たまたまキラだっただけで=働きかけることができる「対象」が。
コーディネイターで、フレイに(結果として)嘘をついたという面もありつつ、「キラ・ヤマト」がどうこうって感じでもなかった気がする)
このままキラを、日常に返してたまるものか、あるいは、父のいない日常に戻りたくない、という
現状保留的な意地程度、このままにはしない、(でもどうしたいというビジョンは実はない)というモチベーションがあったかどうかは疑問かな、とも。
キラに殺して欲しいのか、キラに死んでほしいのか。
ただ、「戦え」と。敵(=憎いコーディネイター)と。そして「私を守れ」と。
喪失の代償のように。なにかしたい、なにかさせたい。
キラが泣き崩れた姿、フレイはこれは私の望んだことなんだ、と自分に言い聞かせつつ、
逃げられなくて、でも見てられなくて、キラに飛び込んだ、感じがしつつ・・・
キスしたのはフレイのほうだけど、それを深くしたのはキラの方だったんだな、と。
だから、これでキラがすぐに引いていれば、二人が肉体関係まで進むことはなかったんだろうし、
ここでキラが「フレイだから」(=自分が好意を寄せていた少女)って意識もなかった気がする・・・)
お互い現実から逃げたかった感じも受けつつ・・・。

気になるのはヘリオポリス組、フレイはこうして(利用するためとはいえ)キラに近づいてるんだけど、
ヘリオポリス組は、キラに自覚してるにせよ自覚してないにせよ、距離を置きたがっている、というか・・
避難民のシャトルが落とされたことも、予想外に砂漠、それもザフトの勢力圏に落ちちゃったことにせよ、
動揺もあるんでしょうが、キラを心配してるんだけど、
キラを避けてる様子もあって、フレイのキラへの献身も、ただあれ?フレイってコーディ嫌ってなかったんじゃないの?な
戸惑いと一緒に、キラに積極的に近づいている様子に2重の(どういうつもりだろう?と、キラに「近づける」こと事態に対して腰が引けてるようでもあり)驚きを感じてるようにもみえるし・・・・
キラ目覚めたみたいよかった、という会話の中に、直接キラの顔見に行こう、話をしようって感じがなかったのが違和感・・・
ヘリオポリス組(フレイ以外)のキラとの距離感を、すごく微妙なものに書いてる感じはする・・・

しかしあの医者の無神経な物言いはさ・・orz

ムウさんも、一番キラのこと(パイロットとしてな部分もありつつ)心配してはいるんだけど、
やっぱ気づいていないというよりは、キラにそれほどコミットする気はないっていうか・・・・
艦内の立場(艦でもっとも立場が上の男性ってのも込みで)この人の立ち回り次第でもちっと人間関係の自体動いた気もするんですが・・・
無印前半は、キラの孤独とトラウマ演出の物語になってる印象も受けつつ・・・
いや優先順位がマリューさんに見えるなんていませんが(言ってるじゃん)

リマスタ13話―空に降る星

2012-03-21 07:13:34 | SEED DESTINY
1クール終了回。キラが落ちてくところで終了という・・・

キラとフレイについては・・・実のところお互いの気持ちがどのあたりにあるのかよくわからなかった。
まるきり打算の上、我慢しながらキスしたのか、もう少し暖かい気持ちがあったのか。
キラはもう戦う気になっている以上、別に女性としてのフレイをちらつかせる必要もなかった気もするし、
フレイとしては父親を失って、もう自分に対しても死んでもいい、という境地にいる反面、
自分の保護者としとしてキラを押さえておきたいという、頼ってる感じなのか、
キラ自身とコーディネイターをやっつけけてくれるという武器として利用するだけじゃなく、
「私を」守ってくれる相手=死んだ父や現状頼りにならないサイの代わり、という期待もあるのか、
フレイもパイロットスーツみながら、口先だけとはいえ、自分がでる、ということで僅かばかりにMSに乗って戦うってことをイメージしたことで、キラの仕事の一端に触れて、
しかも友達と戦ってきたこと、フレイが酷いこと言ったこと、それでも自分たちを守るために残り君の思いの分も戦うというキラの優しいところにすでに惹かれ始めている気もしないでもないのかな。

この時点のキラはどうなんだろう・・・
好きな女の子とキスできたっていう高揚があるのかな、と思いつつ・・・
ここの限らず、フレイというのは、キラの状況や心情が揺らいでいる時に、ここにとどまること。戦うことに対するモチベーションとしてフレイが動員されている気もする、
ラクス人質の直後に、ああなじられなければ、”ここ”に対する責任よりはザフトに戻ることも考えるだろうし・・・
AAに残ると決めた後に、フレイとのこの会話。
次回から、ザフト圏に落ちてもう取り戻せないエルとのここと抱えた上での接近に、
自分の出自を無理やり知らされた後に、フレイの助けを求める声。
ただ、フレイがここにいない時は、必ずしもフレイのことを考えてる様子がないので、クライン邸にいる時や、AAに戻っても、フレイが安全な場所にいると思っている時は。
AAという磁場によってのみ絡みあう関係な気もしつつ。


ヘリオポリス組ブリッジへ。
地味に気になったのは、ナタル、ホフマンが受領、私が承認したと。
AA艦長たるマリューの耳には通していない。いくらホフマンというより上の意思があるとはいえ、艦長にして階級が上のマリューやフラガにとってな寝耳に水だったと。そりゃケースバイケースだけど。ここは、浅薄な子供をこれ幸いと利用するという、判断の分かれる部分だし。
普段組織の目的やルールを笠にきている人間の、こういう上に通さずみたいなところがちょっとだけ気になった、というか・・・
相手は甘ちゃんなんだから、という「自分のが正しい」「自分のが優秀」みたいな侮りが・・・逆に組織なめてない?的にも。
ナタルのこれはこれで、軍の為に!!上層部の意向こそが。みたいなのが行きつく先が、アズラエルの為に戦うみたいな戯画的なものに行きついてしまうってのもあるのかな・・・感傷的な躊躇や道理などそんなもの無視していけば、最後に行き着くとはどこか、というような。
ナタルはまだしも、これ運命1クールのアスランとユウナにより露骨に感じるんだよなぁ、カガリに無断で連合と協力したりミネルバに協力(破砕作業協力)したり、他国の軍人の前でカガリをしかりつけたり、衆目の前でカガリを怒鳴りつけたり、と。ちゃんと立てて守らない、プレイベーでは「女の子」として扱って、スポイルしてないかと意識してるにせよしてないにせよ。
なんかカガリに対して、男としての彼ら以上に部下側近として、カガリに同情したくなる面もあるかなーと。

マリューの、「バジルール少尉!」って、前回の人質の時は、軍人としては仕方ないという意味での「ナタル」だったけど、
今度は軍人だからこそ承認できない、という心地か。
これは軍人だからこそやっていはいけない、と。
でももう手遅れ、キラは戻ってきてしまったのだから。
もう取り返しはつかない、このあたりの心情はフラガと一緒か。
彼らは、軍というところをこえて、手をこまねいてりゃ死ぬんだぞ!みたいなところはありつつ、
軍の正義のためならなにを利用してもいいっていう思考にコミットしてるわけでもないあたり似た感じなのかな、と。


一方的な戦闘。
どうもザフト勢、これだけの連合の兵士を一方的ともいえる戦闘で殺しているのを見ると、
彼らにとってその差異というのが、
「軍人」と「民間人」なのか、「ナチュラル」と「コーディネイター」にあるのかが気になるといえば気になるかな。
前者なら問題ないんですが。なんだか後者が大きいん気がするんですよね・・・
クルーゼのもの言いい(=人を残せばそいつはまた新たな武器を手にくる)を見るに、
(まぁ、これは今後のキラの戦い方へのひとつのくぎ刺しでもあるのかな、とも)
その戦い中でも、アスランとニコルは、あえてとどめをさしたり脱出ポットを狙ったりはしていないのだろうけれど。
しかしイザークの怪我、戦闘状態に対して大丈夫だってんですかね(しかも大気圏降下)
イザークにせよ、ヘリオポリス組にせよ、周囲の大人が止めろよ、感があるなぁ、やっぱ。

そしてキラ出撃。
イザークのシャトル撃破、ストライクがいければ、イザークがあそこまで深追いしなくて、あの撃破もなかったかもしれないかもしれなくて、
しかし、ディアッカとイザーク迂闊すぎないかな・・・
やっぱ5話以降、エースであるところのアスランの停滞が、このメンバーのバランスを崩している気がする・・・

そしてエルの死。
届かなかった手ということで、
フレイの怒りと悲しみを追体験しつつ・・・あの時は、同胞と戦っているのにそんな言われ方酷いという被害者意識もあっただろうし、今度は(失った)被害者としてと(守りたいものを奪われた)加害者双方の側面をもって、
そこに「ストライク」という力があるという状態になって、ならこの力で~というところにさらにその背をフレイが押すことになったのかな・・・
同一のものではないとはいえ、フレイからの怒りの言葉を、内なる自分からの言葉として追認し、
今後、「本気で戦うこと」「守る」ことに駆り立ててられていく感じなんでしょうか・・・