萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚131

2014-06-23 01:27:00 | 雑談寓話
ダウントン・アビーとルーズヴェルト・ゲームが最終回でした、どっちも好きなんですよね、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚131

「あのさ、この写真、一枚だけ俺にくれない?」

そう言って同僚御曹司クンが選んだのは、道の写真だった。

黄金に染まり始めた田圃の真ん中まっすぐ走る道、山と空。
もう暮れかけた斜めの光線、金色ふくんだような空気。
それだけが写った一枚は自分も気に入っていた。

「この景色すごい良いよなー…俺にくれない?大事にするから、」

どうしよっかな?
ちょっと考えて、まあいいかって思って言った。

「いいよ、笑」
「ほんと?やった、嬉しー大事にするなっ、」

ってワケであげた写真は御曹司クンのデスクに飾られた、

「お、良い写真だなーどうしたんだ?」
「アイツにもらったんですよ、笑顔」
「へえ、仲良いなー、笑」
「はいっ、笑顔」

なんて会話が聞えてしまったかなって思った、笑
で、定時になって花サンと飲み行った席、アルバム見せてたら言われた。

「ね、御曹司サンの机の写真ってトモさんのでしょ?笑」

やっぱ気づかれちゃうんだな?笑
こんな相変わらず勘良い友達に正直に笑った、

「解かる?笑」
「それは解かるでしょー御曹司サンすごい嬉しそうにしてるし、」

確かに嬉しそうだった、
だからちょっと困るな思ってたら笑われた、

「ホント御曹司サンに好かれてるよねー嫉妬とかすごそう、笑」

確かにそれは問題だ?
なんて思いながら升酒かナンカ呑みながら言ってみた、

「だったら花サン嫉妬されるんじゃない?笑」
「うーん、山とか一緒してるって知られたらそうかも?」
「だね、笑」
「もしかして話しちゃった?」
「山の話とかヨクするよっては言ったかも?笑」

ってカンジに話して呑んで、そしたら教えてくれた。

「ね、旅先から御曹司サンに写メールしてたでしょ?あれね、すごい嬉しそうに見せてくれたんだよ?」

そんなことになってたんだ?
こんな留守中の出来事に訊いてみた、

「花サンにわざわざ見せに来たワケ?笑」
「うん、合間の休憩に自販機のトコでよく会うの、そのとき見せてくれて、」

頷いて話してくれたことに、あれ?って思ったから訊いてみた、

「休憩がよく一緒になるんだ?笑」
「そうなの、タイミングが同じ感覚のヒトみたいだね?笑」

なんて返事に時おりの会話を思い出して、納得して、
で、ちょっと困ったことになる可能性を思った、

御曹司クンは花サンと仲良くしようとしている、それは悪いことじゃない、だけど付合おうってなったら?

そのとき御曹司クンは正直にカミングアウト出来るだろうか?
隠すって選択肢もあるかもしれない、でもソレしたら御曹司クンはホントの信頼関係を築けない。
なにより隠したところで花サンのことだから気づくだろう、そのとき彼女は受けとめきれるんだろか?

なんだか困ったことになりそう?そんなこと考えてたら花サンは笑った、

「なんかね、休憩で会う度にトモさんの話するんだよ?きっとトモさんの話したいから私に話しかけてくるんだろうね、笑」

それはソレで困ったことだよね?


とりあえずココで一旦切ります、続きあるんですが反応次第でラストにします、
第76話「霜雪8」校了しました、Aesculapius「Saturnus13」加筆まだ倍くらいします。
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深夜に取り急ぎ、




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