お雛様だって寒いやねぇなんて、言い訳を並べておりましたが、意を決して?午前中に、腕まくりして出しました。
といっても、毎年言っておりますように、我が家は全部「豆雛」ですから、あっという間です。
さて、毎年お雛様について、なにかしら書いてきました。
並べ方についてのことは「過去記事」をご覧ください。ちなみに我が家は毎年「京風」の飾り付けです。
今回は、お雛様の着物や袴のことなども書きたいなと思っていましたが、
まだ雛祭りまで時間がありますから、いずれまた…。
で、このお雛様の入っている箱をガサゴソと取り出したときに、横に積み重ねてあった本を出してきました。
あまりにも汚れていて、さわるだけで手が黒くなるので、玄関先に敷いた段ボールに広げました。
本も虫干しせねばねぇぇぇ、と思いつつそのまんま。まだあります~。
本と言っても、これは全て「着物のカタログ」といいますか、展示会に出されている着物の写真集です。
ほとんどが昭和一桁から昭和10年くらいの古さなので、写真技術もあまりよくなくて、
写真そのものが元からピンボケみたいな感じです。シャープに出たのは、わずか数ページのカラーものだけ。
でも、それがねぇいいです。これは「振袖特集」。
その中の1枚です。今の振袖よりずっと豪華でハデだと思いますが…。袖の丸みが時代を語ってますねぇ。
こちらは夏の「絽振袖」。色はきっと鮮やかな群青とか青とか白とか…涼しげだったでしょうねぇ。
別の本ですが、こんなのもあります。まだ両褄が残っている時代ですから、模様も左右りっぱです。
ちなみに全部「五つ紋」、今じゃ着るところがありません。
この「カタログ」類は、ヤフオクで見つけたもの。当時「着物の柄」にいろいろ興味があったので集めましたが、
なにしろ写真がモノクロだし、はっきりしないし、主要な柄部分のアップもないし…ある程度まで見て、そのまま「積読」…。
いいものはスキャンして、あとはもう処分かなぁと迷っています。
このカタログ類ほとんどにある名前、今はありますかどうですか。
と、こちらは「序文」…この「京都市染織試験場」は、HPを探すと、今は「京都市産業技術試験場」と、
名前がかわり、染織だけでなく、いろいろな京都の産業の振興に寄与しているようです。
それにしても…読みにくいわぁぁぁ。
昭和の一桁から10年ちょっとくらいといえば、着物が少しずつ着られない方向に向き始めたころかと思います。
男性で仕事の内容によっては洋装が多くなっていたでしょうし、女性も都会では洋装が増えていたでしょうね。
昭和も10年過ぎれば、だんだん戦争の音が少しずつ聞こえ始めたころかもです。
母が大正12年産まれですから、母の子供のころ…私に当時のことがわかるわけもナシ。
それでも、京都ではこんなに豪華な振袖や留袖、カタログの中には羽織やじゅばんもありましたが、
ほんとにあでやか華やか…。今の振袖は、まぁ華やかではありますが、なんとも軽く見えます。
ハデならいいってもんじゃありません。重厚さとか品性とか…礼装には、それが感じられるべき…
なんてこというから「古いことに縛られてる」と、言われたりするんですよねぇ。
職人さんたちの技術と、大金持ちがいた時代。
弾圧された人達さえ居ないなら、戻したい時代かな?
私も小さな絵馬の雛飾りを、今年は飾りたいと思います。今は亡き人のくれたお雛様、バレンタインデーのお返しでした。
義理チョコという言葉がまだ無い時で、本当に苦労をなさっておられる大先輩への「お疲れ様でございます。甘いものを一口どうぞ」にお返しってくださり、驚いたことを覚えています。
いつも節句をきちんとされて私と大違い!
最近組紐ばかりして、他の事していません
ちょっと反省です。
毎年こちらで拝見するだけになってます。えへへへ
もしかして、これは染め見本?ですか??
あ、でも、染め見本だったら全部に色がついているのですよねぇ。
昭和の初めだったら、白生地を染めるというのが極々普通に余所行きには使われていたでしょうけれど、アップされた三枚とも、素敵でため息出ました~。
ああ、こんな振袖があったなら・・・・ですわぁ。
若いときしか着られないものですから、
親も精一杯がんばってきせたのでしょうねぇ。
絽の振袖は、黒振袖の写真を見たことがありますが、
着てるご本人はわからないけれど「涼しげ」でしたよ。
お雛様は、母のものがまだあるのですが、
大きいのでこれからです。
タペストリー1枚でも、お雛様モノがあると、
なんとなーく春が近くなった気がしますね。
小さいので「出すのはカンタン」…。
でも、しまうときは小さくてめんどうなんですよぉ。
最後にひとつコロンと残ってたりして。
これはいわゆる展示会用の見本、のようなんです。
組合のナントカ記念…の展示会用のものもあります。
最初のページに、会場のどこだか100畳200畳という
だだっぴろい部屋の、真ん中何もナシで壁沿いに、
ずらりと仮仕立ての着物が衣桁に並んでいる写真もあります。
着物がまだまだ着られていた時代だったのですねぇ。
絽の振袖、着たかったぁ!