
ちょっと蒸し暑かったんですが、着ました。
手抜きで、手近にあった古いほうのデジカメのセルフで撮ったら、なんかおかしい…。
6枚中4枚が全くピントが合わず、そのうち1枚はフラッシュがたけてませんでした。
あらら、デジカメが夏バテかね?
先日、ある男性のブログで「お祭りの日に女性の浴衣姿が多く見られて」という記事がありました。
「しかし」と続いていて「靴をはいている人が…」と。
写真も載っていました。確かにゆかたに「靴」でした。
靴といってもいわゆる「リゾート用のサンダル」、たとえば昔のジュート巻きみたいな感じの色合いで、
足首にバンドのついてるのとか…でもやっぱ、そりゃ「くつ」…です。
ついこの前まで「ミュール」というのがはやってました。今もあるのでしょうが、なんか下火ですかしら。
私はあのミュールほど中途半端で危ないものはないと、そんな気がしています。
どんなにキレイな装飾がしてあっても、靴なのかサンダル(いわゆる「つっかけ」という意味の)なのか、
形もどっちつかずだし、立っているだけなら足もきれいに見えますが、いざ歩くとペタンペタンとだらしない。
カカトを包んだり、足首に固定したりするものがないのにヒールが高いですから、
コケやすいし、コケたらケガ、ですね。
それでも、ゆかたにミュール…は当たり前のように履かれてたように思いますが、ついに靴ですか。やれやれ…。
結局あとどれくらいかわかりませんが、いつかゆかたに靴でも当たり前になっていくのでしょうね。
こういう文化というものは「ファッション」という名前で、若い人たちが作っていくものです。
私はいつもいいますが、変わっていくことは当たり前なのです。
ただ、それはいろんな積み重ねの上に、更に積み重なることによって変わらないと、
なんでもいいわになって、本来のものがわからなくなってしまうと思います。
昔のことばっかし古いのよ、とか伝統とかなんとかうるさいこといわなくたって、好きにすればいいじゃないと
そんなことを言われるかもしれませんが、私はそれでも「守るべきものはある」と思うのです。
実は洋服だって、ずっと守るべきことは守られてきています。
まして洋服はずっと絶えることなく積み重ねられての変化という、当たり前の筋道をちゃんと通っています。
だからいくらファッションはかわる、流行はどんどん生まれる、といっても、
スーツの下にTシャツでネクタイはありえないし、水着にハイヒールはミス・コンだけでしょう。
「それに合うもの」というベースは、普遍的なものだと思いますし、大事だと思います。
着物というものが忘れられたとき、ついでにゲタも忘れられていきました。
子供のころ、ほとんど洋服の暮らしでも、家に帰ればゲタも履いたし、
勝手口の土間には、庭に出たりするためにいつも歯のちびたゲタがありました。
そんな光景も今はありません。
ゲタが敬遠されるのは、慣れないと鼻緒ズレができて痛かったり、歩きにくいからでしょう。
確かに、ゲタという履物には「履き方」があって「歩き方」があります。
子供のころから履いているものにとっては、ゲタを履けば、下駄の履き方歩き方に自然となるので、
別に何も困らないのですが、今まで履いたことのない場合は、たぶんとんでもない履物…ではないでしょうか。
靴のように、足全体を包み込むことで安定を保っているものと違って、
ゲタは自分の足の指で鼻緒をはさむことで安定を保ちます。
初めて履くと、頼りないので、指をしっかり鼻緒のおくまで突っ込んでしまい、前つぼきっちりまで行ってしまう。
靴のように全体が足についてきてくれないから、へんなところに力が入る…。
ゲタも草履も、ちょいとつっかけて…くらいでいいわけですし、慣れればつっかけてもだらだら引きずらずに歩けます。
最近は靴に似せて、足の裏のカーブにあわせ、ちょっとカカトの高いゲタも今はありますが、
実はゲタの先が下がっていると、足がそのまま前にずれて、結局は鼻緒を強くはさむことになってしまいます。
だから初心者ほど、ゲタは平らなものの方がいいのです。
ゆかたにレース足袋を履く、というオシャレがあります。ひたすら暑苦しいだけだと、私は思いますが、
鼻緒ズレ防止にはいいのかもしれません。でも、足袋を履くなら、余計にゲタは平らでないと滑ります。
もろもろのめんどくささや、「痛み」を防ぐためには、靴…が一番なのでしょう。
たとえカカトが10センチあろうと、履きなれていますからねぇ。
普段ゲタをはかない限り「鼻緒のついた履物」になれることはなく、夏祭りの数日だけになってしまう。
結局は「積み重ね」がないから、今都合のいい新しいものがニュー・ファッションとして認められてしまうのですね。
今後、みんながそうなって違和感がなくなったら、若い人の「茶髪、てんこ盛りヘア、ひじきのせたような眼ぇ黒々メイク、
デコ爪、黒地にバラ柄の浴衣、レースの飾り衿、キンキララメにふわふわリボンつきの帯、
ジャラジャラ帯び飾りにそして『くつ』…」 というのが定番になっていくのでしょうか。ヤダ…。
幼稚園などの夏祭りでは、浴衣を着せても、ゲタは危ないので…と、
ベルトのついたサンダルやスニーカーなど 指定されたりするそうです。悲しいですねぇ。
実はゲタと言うのは健康にとてもいい履物なのですよ。
一時期「土踏まずのない子供たち」が問題になりました。最近は子供の外反母趾や、足の変形も多いそうです。
足にあった靴を履かせないから…というのが原因らしいですが、
なーに、下駄履かせて一年暮らしたら「健康な足」になりまっせ。
おまけ写真…いつこんなうちわ買ったんだっけ…
手本にしていたように思いますが、
今はまわりにそういう人が少ないから、
雑誌がお手本になっているのかも
しれませんね。
違和感も感じずファッションだから・・と
思っておられるのかもしれませんが、
変えてほしくないところありますね。
前つぼを指ではさむ、ということは知っていますが、そうすると足が前にいかなくて・・・。
なんて、慣れていないことを言い訳にしてはいけませんね。
ファッションという耳に心地よい言葉で、
新しいものが生まれるのはかまわないんですが、
古いものを全く知らない、素人しないというのは、
ほんとにもったいないんですよね。
もっと日常的に「和」でいてほしいものと思います。
ゲタの履き方は、言葉での説明はなかなか難しいのですよね。
元々「素足」というのは、靴でも靴擦れができますでしょ。
ゲタも長時間はいていたら、私だって赤くなるくらいのことはあります。
これは、生活や暮らし方が変わったこともあるのです。
元々ゲタって近所まわり程度で履くものですから、
それで何キロも歩くことは少ないわけです。
それが今はどこかの花火大会や縁日で、電車やバスに乗ったりで、
遠くまで行ってたくさん歩きますでしょ。
履くほうも大変だなと思っています。
足の親指と二番目の指で鼻緒をきゅっとはさむとき、
前つぼまで鉛筆の太さ一本分くらい開けるんです。
つまり指の根元で挟むのではなく、指の横の部分ではさむんですね。
こうすると足を上げるとゲタはブラブラします。
この状態で歩くとき、まずはズルダラ引きずるんですよ。
ゲタは言葉で形容すると「カランコロン」って言いますね。あれはこの状態です。
そうすると足が前に進みます。
足の指二本に、いつも意識しなくてもちゃんと力が入るようになってくると、
この状態で引きずらなくても、下駄を前に運ぶことが
できるようになるんです。
これはもう慣れしかありませんし、毎日続けないとなんですよね。
子供のころからはいてると、自然と足が勝手に覚えてくれるんですが…。
もらいもので持っていますが、あまり出番がありません・・・
靴を履いているときのような歩き方になるので、以前は洋服をたまに着るときに履いていましたが、最近は洋服も着なくなりました。
カランコロン歩きたいですね~
アスファルトの上だと、あっという間に磨り減ってしまうのが悩みです。
減らさないように静かに歩いています^^;
もうすぐ2歳になる子に半年ぐらい下駄を履かせています。
時々「健康に良いのよねー」と褒められますが、どう健康に良いのかいまいちわかっていないです(笑
ただ、多少足がはみ出ていても履いていられるので、靴ほどサイズに神経質にならなくて済むところは、ズボラな親に合っています^^;
もうすぐ2歳ですか、早いですねぇ。
ゲタは要するにハダシで歩いているのと同じですね。
そのとき足の裏を保護する板を指で運んでる…という感じでしょうか。
先日、健康シューズのCMで、目をつぶってまっすぐ歩かせると、かなり左右にずれる…。
そういう人の足をキカイに乗せて「圧のかかっている画像」をみると、
指に全く体重が乗っていないんですね。
鼻緒を指で挟むのは、指にしっかり力がかかるってことですから、
つまりは「一番当たり前」の歩き方になるわけです。
いやー、アスファルトはゲタ減りますよね。
ゴムは無粋ですが、ついてないと、あっという間にゲタが草履になります?!
とんぼさんの着物蘊蓄話が面白くて、過去記事から読み進めて最近やっと追いつきました。
ドラマ「JIN-仁-」を観て以来着物の魅力を再認識!京都きものジャックに参加したりしてます。
浴衣に靴は確かにおかしいですけど、それでもマシな方だと思います。
私は昔、やまんばメイク(死語?)にミニ浴衣、上げ底サンダルという出で立ちのギャル(死語?)を
見たことがあります。しかも京都でですよ~!回りの人が恐れ戦いて避けて通ってました。
去年は浅草で盛り髪花魁を沢山見ました。今年は浴衣の着方自体は普通ですね。
あそこまで酷くなければ多少おかしくても、まぁ良いかな?なんて思ってしまうんですよね。
長々と失礼しました。m(__)m
はじめまして、コメントありがとうございます。
いやぁなんか自分でも「見慣れていく」のが怖いです。
京都で…そんなおかたに出会ったら、私「やめんかぁ~!」って、
こっちがやまんばになって追いかけたりして。
自由に楽しむのはいいと思います。若いうちの特権っていう部分もありますからねぇ。
ただ、ホンモノのよさってのを知ってから遊んでほしいなぁと
いつも思うのです。
まだまだごく普通のステキな浴衣お嬢さんもいますから、
ちょっとほっとしている部分もあるんですが…。
鼻緒が緩んで 指が鼻緒の先まで入ってしまう様に
なってしまったからなのですが
ついている鼻緒が気に入っているので
替えたくないんです
履物やさんが近くにあれば、締めなおしてもらえると思います。
自分でもできますよ。裏側の花みたいな金具はずして、
前つぼにを引っ張っている部分を締めなおす…。
結び目が解けなければ、何か細いキレをまくとかして
鼻緒が上に引っ張られないようにすればいいのです。
と、言うのは簡単なんですけどね。