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ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

戸建てかマンションか

2014-05-05 17:21:46 | つれづれ

 

身内の話になりますが、身内の一家族が40年近く住んでいた家を売って、

同じ市内ではありますが、マンションに越すことになりました。

もうとっくに定年退職した身ですが引っ越すなら、一年でも若いうちのほうがいいだろう、

ということで、駅前の新築マンション(まだ建設中・かなり大型)に、決めたとのこと。

子供は一人、いまどき事情の典型で、40過ぎて未婚です。

なのでこの先も親子3人で…というわけです。

 

私はマンションも戸建ても住んでますから、メリットデメリット、どっちもわかるつもりです。

新しいところならばセキュリティもしっかりしているだろうし、

個人の家のように、自分で気にしなくてもいろいろな検査など、定期的にやってくれますし…。

商店街のまんなかみたいなところなので、すぐそばにスーパーとか、病院とかありますし、

高齢になってからは、便利だろうなと思っています。

割と夫婦で社交的なので、誰も来なくなるとかはないだろうし…。

あとは「マンション」という建築物に、順応できるかどうかですね。

子供のころから昔ながらの日本家屋で、広い玄関に大きな仏間、そんなところで暮らしてきましたから…。

マンションの間取りを見ましたが、オーソドックスな間取りで和室はありません。

小さい子がいませんから、穏やかに暮らしていくことだろうと思っているのですが…。

 

古い家の方は、幸いすでに買い手が決まっていて、心配はないのですが、

本人よりお嫁さんのほうが「先祖代々、この地にみんな住んできたのに申し訳ない」と、

そんなことを言っていました。

最近、友人などでも、子供が戻って住みはしないだろうから…と、

夫婦二人の「終の棲家」を考えたりしている人がいます。

子供が生まれ育った家に、里帰りできなくなる…という思いはあっても、

いずれどちらかが残ったらとか…昔の暮らしでは、なかった悩みですよね。

お墓事情とか、終の棲家事情とか…。

 

母は、私が結婚するまで「年を取ったら京都の実家近くに、ちいさい家買って住む」と、

ずっと言い続けていました。父も一緒にいくと言っていたので、こちらではずっと借家住まい。

それが、私が千葉、といっても本当に東京のトナリみたいな近くなのですが、

そこに嫁いだら、来るのに電車とバスを乗り継いで2時間半かかる…。

それで「あまり離れると、お互いになにかあったとき、行き来が大変」と思ったらしく、

「もうえぇわ。こっちで暮らす」と突然言いまして…それで家を買ったわけです。

つまり、今の実家、私実際にそこで暮らしたことはないのです。

お墓は最初から「あとあと管理するものが大変だから、こっちに」と、それでこちらにあるのですが、

家も結局は、こちらになったわけで…。

幸い私も、主人の勤め先が本社移転で東京になったため、横浜は通勤圏内…で、

こちらに戻ってこられましたが、もし母が京都に越していたら、もしお墓もそっちで求めていたら…

そう思うと、大変だったろうなぁと思います。

 

少子化や核家族化で、今の時代「終末期」のことを考えると、悩ましいことです。

今回のように、先祖からずっとその地にいたのに、同じ地区とはいえ、

生まれ育った場所を離れることは、いろいろ思い切ることもあろうかと思います。

来年春に備えて、家の中の整理も始めた…と言っていましたが、

古い家ほどモノはある…のが世の常、片付かない~と、今から言ってます。

私思わず「元の本家とか、そういうところから伝わってる道具とか、やたら捨てないで教えて」と

頼んでしまいました。なんとゲンキンな…。

 

私はノーテンキな性分ですから、将来たとえこの土地を離れることになったとしても、

別にどこでも生きて行けるさ…と思っています。

ただ、今になってふと思うこと。

結婚して18年くらいですか、市川市、船橋市と暮らしたわけですが、

それなりに友達もできたし、特に船橋は高台のマンションで景色よかったし、

花火は毎年ベランダから見放題だったし、いい病院も近かったし、

買い物など日頃のの暮らしになんの問題なかったし…。

だから住んでいて嫌だったとか、二度と住みたくないとか、そんなことは思わないのです。

それでも、こちらへ戻ってふと考えると「いつもよその町で暮らしている感覚があったかな」と…。

元々が横浜で生まれ育って28年もいたところですから、

たとえ定まった場所に実家がなくてもそれが故郷、という感覚なのだと思いますし、

昔、転勤族の友達が、物心ついてから長くて3年しかいなかったから、故郷ってどこよ…だよ、と

そう言っていたことを思い出すと、やはり私には故郷があるのだ、と思います。

そんな感覚から言うと、母が最期は京都で…と言っていた気持ちが、わかります。

引っ越しを控えた身内は、親どころか祖父祖母の時代より更に前から、

その土地にいたわけです。まぁ今度の場所も車で30分くらいしか離れてはいないのですが、

私とは別の「寂寥感」というのは、あるのだろうなぁと、そんなことを思いました。

人生の終末をどこで迎えるのか…誰にもわからないことではありますが、

少なくとも「帰りたいと思う場所」があるだけでも、幸せなことなのだろうと…。

「着物があるかもぉ」なんて言ってたお嫁さんの言葉にホクホクしつつ…

そんなことを思いました。 


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (陽花)
2014-05-05 22:14:32
元気で動けている内に老後の事を考えて
おかなければと思いつつ何事も必要に
迫られないとただ漠然と思っているだけで
青写真も無く・・・です。
いくつまで生きるのかころっといけるのか
長患いするのか何も分からない状態で先の
事を考えるのはしんどいことですね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-05-06 01:38:17
陽花様

身内は、相続のことも考えて…みたいなこと言ってました。
今、周囲にも「相続」を考えている人もいます。
おちおちゆったり年も取れませんね、全く。
返信する
Unknown (古布遊び)
2014-05-06 07:40:25
私がこちらに来た当時はマンションなるものが1軒もありませんでした。そのことにびっくりしていたのですが、今はマンションだらけ。。。

北国での高齢者の生活は厳しいので、住み替える方はマンションへという風になってしまいました。
1軒屋はどんどん取り壊されて空き地になる。
街の様子もどんどん変わってきましたね~

古い建物が壊されていくのは本当に残念です。私にお金があったら買い取るのに、と歯ぎしりをしています!

羨ましくもあり、残念な感じもありの複雑な心境です。
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Unknown (とんぼ)
2014-05-06 16:39:39
古布遊び様

確かにマンションのほうが、雪かきや庭の手入れなど
しなくてすみますしね。
今後もふえてゆくのでしようねぇ。

独居老人がなくなったり、施設に入ったりしたあと、
その家が廃屋になって…というリポートがあります。
私もあれを見るたびに「あぁぁ」と思っています。
相続する人がいたとしても、税金やら費用やらで、
てを出さないとか。もったいなーい、ですよね。
古民家だったりすると、私も歯ぎしりです。
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