goo blog サービス終了のお知らせ 

ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

流星群

2009-10-20 13:47:27 | 着物・古布
写真の説明はのちほど…。

昨夜1時ごろ外に出てみました。
オリオン座はすぐに見つかりましたが(真夜中だとほぼ南です)、
まぁじーーーっと見てたって、星なんか降りゃしない…って、
たかだか10分くらいで、そうそうご対面できるものじゃありませんが…。
昨夜は雲がなくて、月も明るくなく「絶好の観測日」だったそうで…。
久しぶりに夜空を見上げました。まず、最初は見えません、こりゃ当り前。
本格的に見るならそれなりの場所も準備も必要ですが、
ちらっとのぞいてみるか…程度の場合は…、
まず、できるだけ明かりがないところ、自分の廻りを暗くします。
例えば我が家の場合は玄関先なんですが、自分のところの外灯を消し、
よそ様の外灯などもできるだけ視界に入らないように、
裏庭とか塀の中側なんてぇところに、すっぽりはまり込むのもいいんですが、
見られた場合、かなり「アヤシイヒト」に見えますのでご注意を。
廻りの光をさえぎるだけで、ずいぶん違います。
じーっと空を見ていると、私のように老眼でかなり視力落ちてても、
だんだんたくさんの星が見えてきます。星座の回りにも小さいのがきらきらと…
都会でもこんなに星が見えるんだーと思いますね。あっここ、いなかだ…。
天体望遠鏡もあるんですが、出すほどでもないし、
あれって結構面倒なんですよね。モーターつきで追っかけてくれるといいんだけど
我が家のは「手動」ですから、動いていく星にあわせて調整しなきゃなりません。
月なんて大きいですから、中心に来るように…なんてモタモタしていると、
あっというまにレンズの視界から消えてしまいます。

そんなわけで老眼の「くしゃくしゃまなこ」だけで、
一心にみていましたが「あれ?今の、そうかな?」というのを
一個みただけで、おしまいにしました。首の筋がつりそうになったもんで…。
星は…ろまんです。大好きです。いつか上高地で見た「満天の星」を
もう一度見に行きたいと思っています。

さてさて、着物の柄は「なんでもあり」なんですけれど、
フシギと星の柄は少ないですね。
外国だと「星座」など、星占いや神話伝説などともあいまって、
いろいろな柄に使われますが。
着物の柄で星というと、手持ちでは「これかなぁ」というのはこの一枚だけ、
以前出してますが、久しぶりにしげしげと眺めてみました。
それがトップの写真です。星柄の着物。もう一度出しましょう。
実物はもう少し黒がきついかなー、カーボングレーの感じです。
グレーの部分は、もう少し甘みがあります。


 


星の部分アップです。筆の先でチャッチャッと一気に描いた感じですね。


    


この図柄は最初のうち、星は星なんだろうけれど、
このデカい「クリスマスのモールお飾り」みたいなのも星のつもり?
なんて思っていたのですが、よくよく見ると「笹の葉」で星の形になってる…。
なるほど、この着物はどう見ても木目柄なんですが、
闇夜色に染め、まず木目を「水紋」に見立てて天の川、
星と笹の大星を描くことで「七夕」なんだろうなぁ…と。
でも「袷」なんですけどね。いつ着るんじゃい。

色はジミだし、八掛も薄紫、袖裏はまっかっかですが、
昔は年齢関係なく、袖裏は赤が多かったですから…やはり若い奥さんかな?
ちなみにお袖はこんなに長いです。胴裏は木綿なんですよ。


         
   

肩の折線あたりに色あせも少しあったりしますが、
羽織にしたらおもしろいかなーと思っています。
どっちにしても、実はこれシワシワ、しわしわしわしわってくらい…シワ…。
写真撮るのにあまりにもシワがひどいので、ちょっとアイロンしたくらいです。
どちらにしても、このままでは使えないので解きますかねぇ。


日本では「陰陽道・易学」が「政ごとにとって重要な天文学」でしたから、
星の動きはよく見られていましたが、実はこういう学問は、
星を頼る、船乗り以外の一般人にはとんと縁のないもので、
身分高きお方のそばで「暦」に携わるお仕事をなさる、
そういうかたたちの間だけで、細かく調べられたわけです。
一般庶民にとっては、星はきれいだなとながめる程度のもの、
或いは簡単な方角や時間(一番星がでたーとか)を知るためのもので、
同じ暦でも「月」の動きや満ち欠けの方が、はるかに生活に密着していたんですね。
そんなわけで、日本人は「星」より「月」だし
光というなら…「きらめく星」より「ほのかな蛍」…ですね。

星座表もあるにはあるのですが、ヨーロッパのように
全部の星座が物語のなかでつながって…というのではなくて、
それぞれに何かの道具とか、みたまんまとかで名前がつけられています。
私の星座、おうし座なんて、あのⅤの形だけで「もっこ星」でっせ…もっこ…。
日常生活の中の身近なものを当てはめているのが多いようです。
だから小さな国だというのに、地方地域で、呼び名が違ったりするわけです。
ちなみにオリオン座は「三ツ星」が多いようですね。
「むつら(六連)星」は「すばる」の別称。
「すばる」は清少納言の枕草子にも出てきますね。
「星は すばる ひこぼし ゆふづつ  よばひ星、すこしをかし。
 尾だに なからましかば…」あってます?ウロ覚え…です。
ひこぼしは「彦星」、アルタイルですね、ゆふづつは宵の明星、です。
「よばひ星」って?「夜這い星」と言われていますが、
夜這いではなく「呼ばわる」だという説もあります。流れ星のこと。
突然すーっとくるんだから「夜這い」でもいい…これこれ何のハナシぢゃ…!
「流れ星にしっぽがなかったらもっといいのに」って話ですが、
あれがあるからいいんじゃないかと…清少納言さんの感覚って違うんですかねぇ。

あとはずっと変わらぬものは「北極星」、日本では「北辰」などと呼ばれました。
この星だけが動かないことで、当然「海路」を行くものには、
方角を示すものとして、古くから見上げられていたわけですが、
陰陽の世界では、これが「動かない・天の中心」とされていまして、
天皇大帝と呼ばれていました。日本の「帝(みかど)」と呼ばれるヒトが
天皇と呼ばれるようになったのは、この「天皇大帝」に由来します。

星のお話しは科学のお話しとしても、民話などファンタジーなお話しとしても
面白くて好きなんです。難しいことはわかりゃしませんけどね。
以前は高台に住んでいて、前はひたすら全部「空」でしたから、
天体望遠鏡も出してのぞいていたんです。土星の輪っかもかわいかったし、
木製のしましまもきれいだったし、お月さんのアバタはすごいです。
ここへ越してきたら、見上げて見えるのは、屋根と電信柱と電線ばっかし…。
だいたい船橋でも「ここなら星がきれいにみえるよなぁ」と買った張本人が、
三日たったらもう触らない…(オット!あんたさまのことじゃ!)
結局、私が毎度えっさほいさとベランダにはこんで、
蚊に襲われる夏の日も、凍えそーな冬の日も、
かったるくなる首を叩きながら、私ひとりで見ていたという…聞くも涙の物語…?
さて、今夜もまだ見られるとか…
ゴザでも敷いて寝転がって見る?そのまま寝ちまいそうですー。






コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お手玉の作り方から… | トップ | 張り板を… »
最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2009-10-20 18:10:41
とんぼ様の所は流星というとちゃんとその様な
柄があるんですね。珍しい柄を見せて頂きました。
今夜も流星見えるんですか。
観たいけれど首も筋違い起こしそうで怖いですね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2009-10-21 19:11:55
陽花様
ずいぶん前に手に入れたんですが、
ちょっとゴワッとした感じがあって、
そのまんまになってたんです。
星柄って、珍しいです。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

着物・古布」カテゴリの最新記事