快読日記

日々の読書記録

「あの人の声はなぜ魅力的なのか―惹かれる声と声紋の科学―」鈴木松美

2015年06月01日 | 暮らし・健康・理科っぽい話
《☆☆ 5/30読了 技術評論社 2011年刊 【音声科学 声紋】 すずき・まつみ(1941~)》

ドップラー効果が起きるのはなぜか、何度聞いても理解できなかったあれがなんとなくわかりました、もちろん「計算式」は無理ですが。

おもしろかったのは、鈴木宗男がNGO問題を突っ込まれたときの答弁、そのときの「相当に動揺(131p)」していた声の周波数や、「鳴き龍」のしくみ、ジャパネットたかた社長(元)の声とトークがあんなに人の心を打つ(笑)のはなぜか、ハスキーとだみ声のどこが違うのか、録音した自分の声が変な理由、など。

これは“理由はわからないけど誰でも知ってること”の“理由”をわかりやすく教えてもらう面白さ、なんですね。
例えば、人と話をしていて「あ、この人、今日はなんだか元気がないな」とか「様子が違うな」と“感じる”ことがありますよね。
それはただの勘などではなく、根拠があることなんだ、というわくわく。(ビンラディンの声から健康状態を分析した)

全体的には、声・音・耳の仕組みなど、話題は広めで、1項目がすっきり短く、図版も多くて読みやすい。
ビギナー向けっぽい本で大満足でした。

/「あの人の声はなぜ魅力的なのか―惹かれる声と声紋の科学―」鈴木松美